拓殖大学の総合型選抜は、基礎力評価方式・プレゼン方式・自己推薦方式・工学部女子枠の4方式に分かれています。

2026年度は総合型選抜全体で志願者2,054名に対し、合格者は1,094名でした。

基礎力評価方式では筆記2科目を受け、プレゼン方式では事前に公表されたテーマを発表します。

自己推薦方式は書類・選択科目・面接で、工学部女子枠は書類と面接だけで選抜します。

4方式とも出願資格に評定平均値の基準はなく、他大学と併願できないのは工学部女子枠だけです。

本記事では、拓殖大学の総合型選抜の出願条件と学科ごとの倍率、選抜方法・過去問を解説します。

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拓殖大学の総合型選抜(旧AO入試)の基本情報

拓殖大学の総合型選抜(旧AO入試)の基本情報

拓殖大学の総合型選抜は4方式で、2027年度の募集人員は合計683名と若干名です。

プレゼン方式と自己推薦方式はⅠ期とⅡ期の2回あり、基礎力評価方式と工学部女子枠はⅠ期だけで実施します。

4方式の特徴・実施学部・学科ごとの倍率・日程を順に紹介します。

4種類の総合型選抜

拓殖大学の総合型選抜は、次の4種類です。

  • 基礎力評価方式:Ⅰ期だけで実施し、筆記2科目と書類で判定
  • プレゼン方式:Ⅰ期とⅡ期に実施し、事前に公表されたテーマを発表
  • 自己推薦方式:Ⅰ期とⅡ期に実施し、書類と選択科目と面接で判定
  • 工学部女子枠:Ⅰ期だけの専願制で、工学部4学科の女子が対象

プレゼン方式と自己推薦方式は、Ⅰ期とⅡ期で出願資格・試験科目・配点が変わりません。

違うのは日程と募集人員で、自己推薦方式の募集人員はⅠ期が140名、Ⅱ期が83名に若干名を加えた人数です。

プレゼン方式はⅠ期・Ⅱ期とも若干名の学科があり、それ以外の学科の合計はⅠ期124名、Ⅱ期67名です。

最も枠が大きいのは基礎力評価方式の250名で、工学部女子枠は19名と若干名を募集します。

実施している学部

拓殖大学の総合型選抜は、次の5学部15学科で実施しています。

  • 商学部:経営学科・国際ビジネス学科・会計学科
  • 政経学部:法律政治学科・経済学科・社会安全学科
  • 外国語学部:英米語学科・中国語学科・スペイン語学科・国際日本語学科
  • 国際学部:国際学科
  • 工学部:機械システム工学科・電子システム工学科・情報工学科・デザイン学科

基礎力評価方式・プレゼン方式・自己推薦方式は15学科すべてで実施し、工学部女子枠は工学部の4学科だけが対象です。

学科ごとの倍率

倍率は商学部経営学科の3.2倍が最も高く、工学部デザイン学科と機械システム工学科の1.0倍が最も低いです。

以下は拓殖大学の2026年度の総合型選抜の実績を、学科ごとに合算したものです。

合算したのはⅠ期の基礎力評価方式・プレゼン方式・自己推薦方式・工学部女子枠と、Ⅱ期の自己推薦方式の5区分にあたります。

Ⅱ期のプレゼン方式は2026年度の入試結果に区分がなく、合算に含まれていません。

学科(2026年度)志願者数合格者数倍率
商学部 経営学科736名231名3.2倍
商学部 国際ビジネス学科178名93名1.9倍
商学部 会計学科105名36名2.9倍
政経学部 法律政治学科188名156名1.2倍
政経学部 経済学科385名207名1.9倍
政経学部 社会安全学科65名51名1.3倍
外国語学部 英米語学科80名62名1.3倍
外国語学部 中国語学科19名16名1.2倍
外国語学部 スペイン語学科36名28名1.3倍
外国語学部 国際日本語学科9名8名1.1倍
国際学部 国際学科121名88名1.4倍
工学部 機械システム工学科27名26名1.0倍
工学部 電子システム工学科14名13名1.1倍
工学部 情報工学科53名41名1.3倍
工学部 デザイン学科38名38名1.0倍
合計2,054名1,094名1.9倍

2倍を超えたのは商学部の経営学科と会計学科だけで、残る13学科は1.0〜1.9倍に収まっています。

工学部の4学科は1.0〜1.3倍で、デザイン学科は志願者38名が全員合格しました。

試験日と出願期間

拓殖大学の総合型選抜の出願期間は、Ⅰ期が9月25日から10月8日まで、Ⅱ期が11月3日から11月11日までです。

2027年度入試の方式ごとの日程は次のとおりです。

方式出願期間試験日
Ⅰ期 基礎力評価方式2026年9月25日(金)〜10月8日(木)10月24日(土)
Ⅰ期 工学部女子枠2026年9月25日(金)〜10月8日(木)10月24日(土)
Ⅰ期 プレゼン方式2026年9月25日(金)〜10月8日(木)10月25日(日)
Ⅰ期 自己推薦方式2026年9月25日(金)〜10月8日(木)10月25日(日)
Ⅱ期 プレゼン方式2026年11月3日(火)〜11月11日(水)11月22日(日)
Ⅱ期 自己推薦方式2026年11月3日(火)〜11月11日(水)11月22日(日)

Ⅰ期は10月24日と25日の2日連続で受験できますが、同じ日に複数の方式は受けられません。

24日は基礎力評価方式か工学部女子枠、25日はプレゼン方式か自己推薦方式から1つずつ選べます。

専願制の工学部女子枠と、25日のプレゼン方式か自己推薦方式の組み合わせも可能です。

基礎力評価方式だけは入学手続きが2段階で、第1次で入学金、第2次で残りの学費・諸費を納める仕組みです。

他大学や拓殖大学の一般選抜の結果を待ってから、第2次の手続きを進められます。

参考:拓殖大学|入学試験要項・出願書類のダウンロード
参考:拓殖大学|入試結果

拓殖大学の総合型選抜(旧AO入試)の出願条件

拓殖大学の総合型選抜は、4方式とも出願資格に評定平均値の基準がなく、既卒者も出願できます。

基礎力評価方式・プレゼン方式・自己推薦方式は他大学と併願でき、本学専願制は工学部女子枠だけです。

それぞれ方式ごとの具体的な出願条件について解説します。

基礎力評価方式の出願条件

拓殖大学の基礎力評価方式に出願できるのは、拓殖大学の教育方針を理解し、強い学修意欲と基礎学力を持つ人です。

このほか、高校を卒業した人か2027年3月に卒業見込みの人などの学歴要件を満たす必要があります。

出願は最大2学科までで、異なる学部の組み合わせでもよく、出願時に第1志望学科を登録する決まりです。

デザイン学科だけに出願する場合、選択科目は基礎数学・基礎国語・実技(描画表現)の3つから選べます。

商学部・政経学部・外国語学部・国際学部の学科とデザイン学科を併願するなら、基礎国語を選びます。

デザイン学科と工学部の他の3学科を併願するときに選べるのは、基礎数学だけです。

実技(描画表現)を選んだ場合は、基礎力評価方式で拓殖大学のほかの学科と併願できません。

プレゼン方式、自己推薦方式の出願条件

拓殖大学のプレゼン方式と自己推薦方式は、志望学科のアドミッション・ポリシーを十分に理解した人が対象です。

あわせて、何を学ぶかについて明確な目的意識を持っていることも出願資格に含まれます。

拓殖大学の教育方針の理解と強い学修意欲・基礎学力、高校卒業などの学歴要件も2方式に共通する条件です。

2方式とも、公的な資格や高校入学後の活動実績がある人は、資格・活動実績記入表に証明資料を添えて提出します。

自己推薦方式で商学部・国際学部の簿記か、デザイン学科の実技(描画表現)を選ぶ場合は、出願時に申請します。

申請した科目は必須科目となり、出願後は変更できません。

それ以外の選択科目は事前の申請が要らず、試験当日に受験科目を選べます。

工学部女子枠の出願条件

拓殖大学の工学部女子枠は、工学の学修を志す女子を対象とする試験で、他大学と併願できない本学専願制です。

工学部女子枠に合格すると、拓殖大学のほかの入試区分に合格していても、入学する学部・学科を変えられません。

2027年度の募集人員は機械システム工学科4名・電子システム工学科5名・情報工学科10名・デザイン学科若干名です。

出願資格の内容はプレゼン方式・自己推薦方式と共通で、そのうえで工学を志す女子であることが対象の条件です。

評定平均値の下限はない一方、書類審査では数学と理科の評定が成績評価点として100点満点で採点されます。

求める学生像には、ジェンダーバイアスにとらわれず、自身の興味関心に基づいてエンジニアをめざす女子が挙げられています。

参考:拓殖大学|入学試験要項・出願書類のダウンロード

拓殖大学の総合型選抜(旧AO入試)の選抜方法

拓殖大学の総合型選抜の満点は基礎力評価方式が220点で、プレゼン方式は250点です。

自己推薦方式は350点、工学部女子枠は300点で、筆記試験がないのはプレゼン方式と工学部女子枠です。

それぞれ方式ごとの具体的な選抜方法について解説します。

基礎力評価方式の選抜方法

拓殖大学の基礎力評価方式は、書類審査10点・調査書10点・筆記2科目各100点の220点満点で判定します。

筆記は各60分で、科目は学部・学科ごとに次のとおりです。

学部・学科1科目目2科目目
商学部・政経学部・外国語学部・国際学部基礎国語基礎英語
工学部 機械システム工学科・電子システム工学科・情報工学科基礎数学基礎英語
工学部 デザイン学科基礎数学・基礎国語・実技(描画表現)から1科目基礎英語

英語外部試験のスコアは全学部で利用でき、スコアに応じたみなし得点に換算されます。

スコアを利用しても当日の英語科目を受験でき、みなし得点と当日の得点の高いほうが採用されます。

エントリーシートの志望理由は300字以上400字以内で、2学科に出願しても提出は1部です。

プレゼン方式の選抜方法

拓殖大学のプレゼン方式は、書類審査100点とプレゼンテーション・面接150点の250点満点です。

筆記試験はなく、事前に公表されたテーマについて資料を使って発表したあと、質疑応答と面接を受けます。

発表時間は外国語学部が4分から5分、工学部が5分以内で、ほかの3学部は5分です。

資料は自分用1部と面接担当者用2部の計3部で、工学部以外の4学部はA4用紙片面2枚以内にまとめます。

工学部の資料はスライドを印刷したものか発表内容を説明する書類で、ポスターや作品の実物も持参できます。

学部ごとのテーマの要点は次のとおりです。

学部テーマの要点
商学部経営学科は企業経営の具体的な取り組みか自らの起業計画、国際ビジネス学科は本年の新聞記事の国際ビジネスに関する報道、会計学科は大学での会計の学び方と卒業後の仕事
政経学部国内外の法律・政治、経済、社会安全上の問題に関する報道から、学科に応じて関心を持ったテーマを1つ
外国語学部英米語学科は英語を、スペイン語学科は学科での学びを、それぞれ将来にどう活かすか、中国語学科は中国語や中国に関する本1冊、国際日本語学科は日本語や日本の文化で強く興味を持つ事柄
国際学部関心を持つ国際問題や国内の国際化に関連する問題か、入学後に何をどのように学ぶつもりかの2つから1つ
工学部機械システム工学科と電子システム工学科は高校時代の課題研究や作品か5年後の機械・技術、情報工学科は作ったものか考えたもの、デザイン学科は高校時代の課題研究や作品

商学部では、発表にPC・タブレット・スマートフォンやPowerPointなどのアプリケーションを使えません。

国際学部と工学部情報工学科は、生成AIで作った文章などを資料にそのまま使うことを禁止しています。

自己推薦方式の選抜方法

拓殖大学の自己推薦方式は、書類審査100点・選択科目100点・面接150点の350点満点です。

書類審査のうち50点は高校生活・課外活動・資格取得などの評価で、残る50点が学業成績点です。

学業成績点は全体の評定平均値×5と、志望学科の指定教科の評定平均値×5の合計で、小数点以下は切り上げます。

指定教科は商学部と国際学部が国語・英語・商業、政経学部と外国語学部が国語・英語で、いずれも高い値を採用します。

工学部は機械システム工学科と電子システム工学科が数学・理科、情報工学科が理科、デザイン学科が数学・芸術です。

たとえば全体が3.6で英語が3.5なら、18点と17.5点を足した35.5点を切り上げて36点になります。

選択科目は60分で、学科ごとに選べる科目の主な例は次のとおりです。

学部・学科選択科目
政経学部、外国語学部 中国語学科・スペイン語学科・国際日本語学科基礎英語・基礎国語から1科目
外国語学部 英米語学科基礎英語のみ
国際学部基礎英語・基礎国語・簿記・基礎数学から1科目
工学部 機械システム工学科・電子システム工学科・情報工学科基礎数学のみ
工学部 デザイン学科基礎英語・基礎国語・基礎数学・実技(描画表現)から1科目

面接は、出願書類についての質問が中心です。

工学部女子枠の選抜方法

拓殖大学の工学部女子枠は、書類審査150点と面接150点の300点満点で、筆記試験とプレゼンテーションはありません。

書類審査は、数学と理科の評定による成績評価点100点と、エントリーシートの願書評価点50点の合計です。

評定の対象は数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B・Cと理科の各科目のうち、調査書に評定が記載されている科目です。

エントリーシートの設問は次の2問で、作文内容だけでなく文章表現力や文字数、誤字脱字も評価されます。

1.志望学科および女子枠を選んだ理由について、400字以内で書いてください。
2.あなた自身のアピールポイントと、志望学科の学びを踏まえた、大学における学修計画および卒業後の目標について、400字以内で書いてください。

参考:拓殖大学|入学試験要項・出願書類のダウンロード

拓殖大学の総合型選抜の過去問

拓殖大学の総合型選抜では、2026年度の基礎力評価方式の問題が出題方針や設問解説とあわせて公開されています。

ここでは基礎英語・基礎国語・基礎数学の3科目を扱い、デザイン学科で選べる実技(描画表現)は省きます。

基礎英語

拓殖大学の基礎力評価方式の基礎英語は、長文読解と会話文、文法・語法、英文整序の4つの大問で構成されます。

設問は全40問で、すべてマークシートで解答する形式です。

大学の解説では、大学入学後に必要な英語力を想定しつつ、高校までの基礎の理解度を確認するとしています。

文法・語法の大問は、空所に当てはまる語句を4つの選択肢から選ぶ形式で、最初の設問は次のとおりです。

21.My son drinks( )juice than my daughter. 1 much 2 fewer 3 less 4 many

基礎国語

拓殖大学の基礎力評価方式の基礎国語は、大問8題・設問35問程度のマークシート方式です。

古文と漢文は出題されず、〔1〕から〔6〕は漢字の読み書きや慣用表現、近現代の文学史などの知識問題です。

〔7〕と〔8〕では、評論やエッセイ、小説などから選ばれた中規模程度の長さの文章を読解します。

大学の解説は正答率40%以下の問題を取り上げており、2026年度は「捨象」の書き取りなどが該当しました。

〔1〕は下線のカタカナに当たる漢字を5つの選択肢から選ぶ形式で、1問目の設問は次のとおりです。

1 責任感のケツジョを指摘された。 1 叙 2 如 3 陥 4 徐 5 序

基礎数学

拓殖大学の基礎力評価方式の基礎数学は、主に高校2年生までに学ぶ数学Ⅰ・Ⅱから出題されます。

大問は小問集合・直線の方程式・箱の容積・正弦定理と外接円の4つで、解答は数値をマークする形式です。

大学の解説は、高校教科書の例題レベルを確実に学習しておくことが重要だとしています。

受験するのは工学部の機械システム工学科・電子システム工学科・情報工学科と、デザイン学科で基礎数学を選んだ志願者です。

〔Ⅰ〕の5問目の設問は次のとおりです。

⑸ 2点A(1,−1),B(5,3)を直径の両端とする円の方程式は,(x−[12])²+(y−[13])²=[14]である。

参考:拓殖大学|過去問題

まとめ

拓殖大学の総合型選抜は、基礎力評価方式・プレゼン方式・自己推薦方式・工学部女子枠の4方式です。

試験は基礎力評価方式が筆記、プレゼン方式が発表、自己推薦方式が書類・選択科目・面接、女子枠が書類と面接となります。

4方式とも出願資格に評定平均値の基準はなく、他大学と併願できないのは工学部女子枠だけです。

2026年度の倍率は商学部経営学科の3.2倍が最も高く、商学部以外の12学科は1.0〜1.9倍でした。

出願資格や試験内容は学部・方式ごとに違うため、志望先の入学試験要項を拓殖大学の公式サイトで確認してください。

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