全国には、医学部を保持する大学が数多く存在します。

今回はその中でも、無数の人気を誇る昭和医科大学を紹介します。

昭和医科大学の基本情報・特長

所在地・キャンパス

昭和医科大学は，東京都区品川旗の台にキャンパスがあります。

「旗の台」という地名自体は圧倒的に有名というわけではありませんが、非常に魅力ある街です。

東急旗の台駅を中心として、数多くの商店街が立ち並びます。
旗の台東口通り商店街、旗が岡商店街、旗の台四丁目商店街など隣の荏原（えばら）駅まで続くほど大規模なのです。

また、治安も良好で昭和医科大学の学生やファミリーも安心して住まうことができます。

そんな閑静で商店街が立ち並ぶ素朴な街にある、品川区唯一の大学病院、昭和医科大学病院はこの街のシンボルとなっています。

昭和医科大学は、医学部、歯学部、薬学部、保健医療学部を擁する医系総合大学です。
かつての名称は「昭和大学（SHOWA University）」でしたが、令和7年4月1日に校名を「昭和医科大学（SHOWA Medical University）」へ変更しました。
この校名変更には、医療系大学としての特徴をよりわかりやすく伝え、社会に貢献できる医療人を育てていくという思いが込められています。

学修環境

昭和医科大学医学部は、2020年より「日本一のカリキュラムを導入」すると宣言し医学教育改革推進を進めています。

新カリキュラムでは「医学は患者から臨床の現場で学ぶ」を信念として、大学一年次から臨床実習を実施し、臨床能力が日本一高い医師を養成しています。

1年次は臨床技法をメインで学習しますが、2年次～4年次までは週一回昭和医科大学病院にて臨床実習を継続して行います。
5年次から臨床実習が本格化し昭和医科大学病院、藤が丘病院、横浜市北部病院にて臨床医学のいろはを学びます。
6年次以降は診療参加型実習という形で、実際の医療現場チームの一員として「患者から学び」、10月からは国家試験へ向け集中講義を実施します。

医師国家試験の合格率は、全国82位中68位（2025年実績）に位置してします。

試験合格後は、昭和医科大学病院へと進学する学生が5割以上を占めます。
また、近年基礎医学研究の道へと進む学生が増え、大学院への進学率が上昇しているのも特徴と言えます。

学費

昭和医科大学医学部は、全国の医学部と比較しても学費が安いことが伺えます。

奨学金制度は昭和医科大学独自のものが数多く存在します。

シンシアー奨学金（社会に貢献する優れた医療人の育成を目的とするための奨学金で、令和3年4月1日より新規開設されました。）や、昭和医科大学特別奨学金、そして昭和医科大学被災者就学支援高須奨学金（高須クリニックの院長として知られ、当大学の客員教授である高須克弥さんの名が入っています。災害などで経済的に困窮する家庭を救う奨学金制度です。）などがあります。

サポート体制

マルチドクタープログラム

医学部・歯学部・薬学部４年次以上を対象とし、学部のカリキュラムと並行し、大学院の講義にて専門的な知識を深めることができるプログラムです。

必ずしも卒業後に大学院へ進学する必要はなく、自分の研究したい分野に関する基礎知識や技術を身に着けることができます。

昭和医科大学の偏差値

昭和医科大学医学部の偏差値は「66.5-68.7」です。

この偏差値を私立医学部全82校と比較すると、やや高めの水準に位置し、上位グループに属する難関大学の一つといえます。

特に、昭和医科大学は医学教育において独自の特色を持ち、偏差値以上に実践力を重視した教育が行われている点が大きな特徴です。

昭和医科大学の入試情報

入試科目については以下から確認できます。
https://adm.showa-u.ac.jp/admission/

英・国・理という選択も可能なため、文系から心機一転医学部を目指そうという受験生には理科（2科目）のみが理系科目となっている点は大きな魅力でしょう。

昭和医科大学の入試傾向は、教科書や参考書での学習をベースとしてプラスアルファ主体的に学習する（図表を見たり、高校分野にとどまらず積極的に調べたりする）ことが差を生む問題が多いです。

入学後ディスカッションをメインとする学習を増やす方針を2020年に明示的に打ち出していますので、この傾向は一層強まるものと見ていいでしょう。

倍率

2025年度の昭和医科大学医学部の実質倍率は 11.02倍 です。

大学名	受験者数	合格者数	実質倍率
昭和医科大学	2,435名	221名	11.02倍

昭和医科大学医学部は受験者数が多く、例年高倍率を維持している人気のある私立医学部の一つです。

倍率11.02倍という数値からも、合格を勝ち取るためにはしっかりとした対策が必要であることがわかります。

入試日程

昭和医科大学医学部の令和8年度（2026年度）入学試験日程は以下の通りです。

一般選抜入試（Ⅰ期）

募集人員：76名

項目	日程
出願期間	令和7年12月8日（月）～令和8年1月22日（木）
一次試験	令和8年2月6日（金）
一次試験（合格発表）	令和8年2月11日（水）
二次試験	令和8年2月14日（土）または15日（日）を選択
二次試験（合格発表）	令和8年2月16日（月）

一般選抜入試（Ⅱ期）

募集人員： 12名

項目	日程
出願期間	令和8年2月2日（月）～令和8年2月24日（火）
一次試験	令和8年3月7日（土）
一次試験（合格発表）	令和8年3月11日（水）
二次試験	令和8年3月14日（土）
二次試験（合格発表）	令和8年3月16日（月）

学校推薦型選抜入試

募集人員： 12名（公募（新設予定）・特別協定校を含む）

項目	日程
出願期間	令和7年11月1日（土）～令和7年11月9日（日）
試験日	令和7年11月16日（日）
合格発表日	令和7年12月1日（月）

卒業生推薦入試

募集人員： 10名

項目	日程
出願期間	令和7年11月1日（土）～令和7年11月9日（日）
試験日	令和7年11月16日（日）
合格発表日	令和7年12月1日（月）

入試科目

昭和大学医学部の一般選抜入試（Ⅰ期・Ⅱ期）では、一次試験として学力試験が実施されます。

試験科目と配点は以下の通りです。

昭和大学医学部 2026年度（令和8年度） 学力試験科目一覧

科目	配点	試験範囲
英語	100点	英語コミュニケーションⅠ、英語コミュニケーションⅡ、英語コミュニケーションⅢ、論理・表現Ⅰ、論理・表現Ⅱ
数学または国語（どちらか1科目を選択）	100点	数学：数学Ⅰ、数学Ⅱ、数学Ⅲ、数学A、数学B、数学C（ベクトル、平面上の曲線と複素数平面） 国語：現代の国語、言語文化（古文、漢文を除く）
理科（3科目のうち2科目を選択）	200点（各科目100点×2）	物理：物理基礎・物理 化学：化学基礎・化学 生物：生物基礎・生物

合格最低点

昭和医科大学医学部の2025年度入試における一次試験の合格最低点は、一般選抜Ⅰ期では、満点が400点のうち、合格最低点は232点（得点率58.0%）となっています。これは受験者全体の得点分布の中で、比較的安定した基準で合否が決定されていることを示しています。

一般選抜Ⅱ期では、同じく満点400点の中で、合格最低点は260点（得点率65.0%）と、Ⅰ期よりも高い水準となっています。これはⅡ期の受験者層が比較的高得点を獲得している傾向を示唆しています。

また、地域枠選抜の合格最低点は、新潟県地域枠が220点（得点率55.0%）、静岡県地域枠が205点（得点率51.3%）、茨城県地域枠が209点（得点率52.3%）、山形県地域枠が203点（得点率50.8%）となっており、地域によって基準が異なることがわかります。

このように、一般選抜のⅠ期・Ⅱ期、さらには地域枠によって合格最低点に差があり、特にⅡ期の方が難易度が高くなる傾向があることがわかります。

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