岩手医科大学は再受験に寛容?合格するポイントを解説
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大学卒業後や社会人を経験してから医学部への合格を目指す「再受験」をする人にとって、再受験に寛容な大学を知っておくことは非常に重要です。
このコラムでは、岩手医科大学医学部にフォーカスして、再受験への寛容さと合格に向けたポイントについて整理します。
再受験での合格に向け、同大学医学部について情報収集をスタートさせましょう。
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岩手医科大学は再受験に寛容なのか
結論として、岩手医科大学医学部は再受験に「とても寛容」と言えます。
同大学医学部の再受験への寛容さを示すデータとして、以下2つの数値をチェックしていきます。
・合格者に対しての再受験者率が高い
・受験者に対しての再受験者率が高い
どのくらい多くの再受験者が同大学医学部を受験しているのか、そしてどのくらい合格しているのかが寛容さを理解するためのポイントです。
次章より、それぞれのデータを詳しく分析することで岩手医科大学医学部の再受験への寛容さを整理していきましょう。
岩手医科大学が再受験に寛容といえる理由①
再受験への寛容さを示す第一のデータとして、同大学医学部合格者の年齢データを確認してみましょう。
以下の表は、最新データである令和7年度の合格者の年齢に関するものです。
◆岩手医科大学医学部 合格者の年齢内訳(令和7年度)
| 18歳 | 19歳 | 20歳 | 21歳 | 22歳以上 | |
| 合格者数 | 69名 | 81名 | 60名 | 23名 | 34名 |
| 合格率 | 13.4% | 10.6% | 11.5% | 11.0% | 8.0% |
| 占有率※ | 25.3% | 29.8% | 22.1% | 84.6% | 30.9% |
※全合格者(272名)に占める割合
「22歳以上」受験者、いわゆる再受験者の合格率は8.0%です。
つまり、8名に1名以上の再受験者が同大学医学部の合格をつかみ取っていることが分かります。
「18歳」受験者、いわゆる現役生の合格率と比べると、再受験者の合格率は5.4%の差となります。
つまり、岩手医科大学医学部には再受験者を含めた全受験生にほぼ平等にチャンスがあることが同データより理解できます。
参考:令和7年度入試 医学部 男女別及び高校卒業年度別合格率について
岩手医科大学が再受験に寛容といえる理由②
再受験への寛容さを示すデータの2つめは、同大学医学部の再受験者数の多さです。
再受験者が多いということは、それだけ再受験者が合格のチャンスをつかみ取りやすい可能性があります。
以下の表は、最新データである令和7年度の同大学医学部受験者の年齢に関するものです。
◆岩手医科大学医学部 受験者の年齢内訳(令和7年度)
| 18歳 | 19歳 | 20歳 | 21歳 | 22歳以上 | |
| 受験者数 | 516名 | 762名 | 521名 | 209名 | 423名 |
| 占有率※ | 20.9% | 30.9% | 21.1% | 8.5% | 17.2% |
※全受験者(2,464名)に占める割合
受験者で最も多い割合の年齢は「19歳」、つまり1浪生の30.9%となっていますが、続いて高い割合になっているのが「20歳以上」のいわゆる再受験者です。
割合にして21.1%と、同大学医学部受験者のおよそ5名に1名が再受験者です。
また、現役生を表す18歳受験者よりも多くの再受験者が受験しているのも特徴的です。
全医学部受験者のデータが公表されている平成25〜30年度にかけて、いずれの年度も現役生の受験者数が再受験者よりも数千人以上多くなっています。
つまり、同大学医学部の受験者構成は逆転現象を起こしていて、再受験者にとても人気が高くなっています。
よって、岩手医科大学医学部は再受験にとても寛容な大学であると知られていると結論付けられます。
岩手医科大学の入試情報
本章では、同大学医学部の入試情報を整理していきます。
| 偏差値 | 60.0-62.5 |
| 入試倍率(令和7年度) |
全体:9.1倍 再受験者:9.6倍 |
| 試験科目(一次試験) |
英語100、数学100、理科75×2 計350点 |
| 試験科目(二次試験) |
面接50 計50点 |
偏差値は60.0-62.5と、医学部の中では比較的低めのボーダーラインに位置づけています。
とは言え、入試倍率は9.1倍、再受験者に絞っても9.6倍と非常に高いことからも、合格難易度は決して低くありません。
一般入試の試験科目は「英数理」の3科目となっており、一次試験通過者のみが二次試験で「面接」に臨むことができます。
岩手医科大学に再受験で合格するポイント
最後に、岩手医科大学医学部への合格を目指す人が意識したいポイントについて整理します。
同大学医学部の入試要項を参考に、入試情報を詳しく把握した上で対策を始めましょう。
英語と数学での得点力が最優先課題
同大学医学部の一次試験ではマークシート方式が採用されているため、記述式に比べて受験者間での得点差がややつきづらい傾向にあります。
また、令和3年度の合格最低点は一次試験で167点(350点満点)で、それほど高い得点力は求められません。
しかしながら、評価基準が見えづらい二次試験の面接での不安を払しょくするには、できるだけ科目試験での得点で差をつけておくことが大切です。
それぞれ100点の配点が課される英語・数学の得点力は、特に優先的に対策しておくことが重要と言えます。
理科は「1科目特化」でもOK
物理・生物・生物から2科目選んで受験するのが同大学医学部の理科のスタイルです。
英語・数学と比べると1科目の配点比重がやや小さいことや、一次試験の合格最低得点率が約47.7%であることから、理科については1科目に特化した対策をしても良いでしょう。
受験に関係のない科目学習に時間を割かず、得意分野に特化して対策できるのは再受験者ならではの受験対策としておすすめです。
面接対策:再受験の背景を言語化して臨む
同大学医学部の面接は、個人面接で1人あたり15分程度となっており、医学部の面接の中でも比較的長い時間の面接であると言えます。
そのため、表面的なコミュニケーション能力の確認だけでなく、再受験者ならではの質問に話が及ぶ可能性が高いと考えられます。
「再受験に至った背景は?」
「年齢的なハンディキャップに耐えられる?」
「卒業後のビジョンは明確?」
医学部へのはっきりとした志望動機がないと、言葉に詰まってしまう可能性がある質問も多いでしょう。
再受験を決心した思いを言語化し、早めに面接対策をスタートさせることが再受験者の合格に大切なポイントです。
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この記事の監修者 山崎 敬太
筑波大学人間学群心理学類 卒業。
大学卒業後、英語講師として、難関大・医学部・看護学部・看護学校の志望者計300名以上に指導経験をもつ。
その後、小中高生向けキャリア教育事業の施設長として、生徒やご家族へ進路の相談援助を実施。
現在は医学部・看護学部・看護学校受験向けメディアのライターとしても活動中。
医学部や看護学部・看護学校の受験生に向けて、役立つ入試情報等を発信。