最近では、AIやビッグデータ、ロボティクスといったテクノロジーに関わるテックベンチャーやイノベーションが盛んになってきています。

テクノロジーが強いMBAに興味がある方もおられるのではないでしょうか。

テクノロジーといえば、シリコンバレーを想像される方が多いですが、東部のボストンもテクノロジー領域でアメリカの主要な地域となっています。

ボストンにはハーバードといった名門校が存在してしていることも一つの要因でしょう。

ボストンにおける、もう一つの名門校であり、技術経営 (Management of Science and Technology) のMBAプログラムが設置されているMIT(マサチューセッツ工科大学MBA)について解説していきます

GMAT公式問題集を日本語で解説

Verbal分野が苦手な方におすすめ

回数無制限で講師に質問できる

MIT MBAの特徴

MITのビジネススクール(MBA)は通称Sloanと呼ばれています。MITとはMasachusetes Institute of Technologyの略で、日本ではマサチューセッツ工科大学と訳されます。

その名のとおり、テクノロジーが強い大学で、入学する学生も30%がエンジニアリング専攻です。

卒業後の就職分野も、2023-2024年度のMITの調査によると、他のMBA卒業生と同じようにコンサルティングや金融に進む卒業生が多くを占めますが、テクノロジー分野に就職する人も20%いることが特徴です。

ちなみに卒業生の中央値は$17万ドル(2022年10月のレートで約2500万円)と、かなり高給を得ています。

さらに、多様な職務経験を持つ優秀な人が世界各国から集まっていますので、クラスメートとの交流からも学ぶことは非常に多いと思います。

MITでは、テクノロジー分野での知名度の高さや卒業生ネットワークが大きな特徴と言えるでしょう

それでは、MITの特徴について概観していきます。

MIT MBAの基本情報

MIT Sloan (MBA)の最新クラスプロフィールについて、MITの公式サイトの情報からまとめました。

年度2024
受験者数非公開
入学者数408
合格率※非公開
女性比率46%
留学生比率40%
平均GPA3.62
平均年齢  ※
平均勤続年数5
GMAT平均スコア(又は中間値)730
GRE平均スコア(又は中間値)158-169(Quant)157-168(Verbal)
TOEFL iBT®/IELTS スコア最低要件スコア提出必要なし

平均年齢についてMITからは公表されていませんが、MIT在校生のサイトによると28〜30歳が中心レンジとなっています。

MIT MBAのランキング

主な評価機関のMITのランキング(2024)です。どの評価機関においてもトップランクの評価を得ています。

評価機関(Global)順位
QS6
FT6
Forbes5
EDUNIVERSAL1
Bloomberg10

MITの入試内容

MITへの入試内容をまとめました。

英語となりますが、MITの公式サイトの動画でも、アドミッションオフィスのスタッフが入試内容について説明していますので、併せてご覧になると良いでしょう。

受験資格

  • 学士号または同等の学歴
  • 理数系に強い

すべて経験がないといけないという項目ではありませんが、下記において業績がある、または良い成績をとっていればアピールポイントとなるでしょう

  • 微分積分学
  • コミュニケーション
  • 線形代数
  • ミクロ経済学
  • 組織行動論
  • 確率論
  • 統計学

必要書類

入試に必要な書類についてまとめました。

  • カバーレター
  • 履歴書
  • 紹介動画
  • 推薦状
  • リファレンス(紹介者)の情報
  • 組織図
  • 成績表
  • GMAT/GREスコア
  • 資格 等(例 CPA)

TOEFL®など英語スコアを要求していないので、受験生にとって負担は大分軽くなっています。しかしながら面接で英語力が試されるので高度な英語力は必要となるでしょう。

他に、カバーレターや、紹介動画の作成に他の学校にないものが出ています。

組織図の提出もユニークですが、会社においてどのような役割を受験生が持っているかを示す目的で提出させています。社会人経験を重視していることがわかるでしょう。

組織図については上掲のMIT公式リンクの動画で説明しているので参照してみてください。

テストスコア以外にも受験生の強みや業績を見てくれるので経験豊富な受験生にとっては有利でしょう。

MBAの応募書類や受験資格については下記コラムでも解説していますのでご参照ください。

関連コラム:MBA留学とは?費用や受験資格、適齢について解説|アガルートアカデミー

MIT MBAの学費

MIT MBAの学費は、$84,350/年に加え、$2,200のプログラム費用が毎年かかります

通常卒業まで2年ですので、(84350+2200)x2=$173,100(2024年 3月のレートで約2620万円)となります。

さらに、住居・光熱費や生活費等がかかってきますので、3000万円以上かかると見込んだ方が良いでしょう

MIT MBAの難易度は? 

MITの難易度は、かなり高いといえます。

英語力やGMATなどのテストスコアは高得点を求められる上、エッセイや推薦状も他の候補者より良いものが合格のためには必要となってきます。

ビジネススクールとはいえ工科大学なので、理数系のバックグラウンドが期待されているので、理数系は強くないという方には難易度が厳し目の学校です

それでは、各テストの合格ラインについて見ていきましょう。

英語スコア

MITでは英語スコアを要求しておらず、英語力は面接で確認するとしています。

これは英語力を軽視してよいということではなく、MBAの授業についていくには、英語には不自由ない、ほぼネィティブレベルの英語力が求められます。

とはいえ、MIT日本人在校生サイトの調査によるとClass of 2024の日本人学生10名のうち、TOEFL®が10名中6名、105~115点のスコアレンジ、10名中4名がIELTSを受験しており、7.5 / 8.0で75%と、北米のトップ校HBS(ハーバードビジネススクール)の合格レンジと遜色ないレベルという結果です。

授業のディスカッションや生徒同士のワークショップで貢献するのにも、ビジネスレベルの高いスピーキング能力も必要となるので英語力を鍛えることは怠らないようにしてください。

GPA

MITのクラスプロフィール(Class of 2024)によると平均GPAは3.62と非常に高くなっています。

海外MBAでは日本と異なり偏差値方式はありません。GPAの計算方式はこちらで解説していますのでご参照ください。

GMAT

MIT合格者のGMATの平均は730。これは同じボストンのトップ校であるハーバードビジネススクール(HBS)と同レベルです。

GMATのスコアレンジは200点から800点で、平均点は530点前後ですので、MITは難関クラスです。

一般的にトップビジネススクールに入学するには最低650点は必要とされており、スタンフォードやハーバード等トップクラスのMBAをめざす人は最低690点はないと厳しいと言われています。

GRE

MIT合格者のGRE平均スコアは158-169(Quant)/157-168(Verbal)となっています。

GREのスコアレンジは130〜170点であり、MITを含む米国トップMBAや、世界ランキング10位以内の大学院に進学したい場合は166点を目指す必要があるといわれています。

MIT MBAのイベント情報 

MITではキャンパス訪問などのイベントが開催されています。スケジュールなど興味のある方は公式サイトを参照してください。

基本的には説明会はオンキャンパスですが、オンラインのイベントも増えてきており、日本からでも参加しやすいので出席しておくと良いでしょう。

次の項目でご説明する、日本人MIT学生のサイトでも日本語で情報が得られるので併せて情報確認してください。

日本でMIT sloanについてもっと詳しく知りたいなら?

MITを受験するにあたり、面接が重要視される学校であることから、自分にMITが合っているか事前に詳細に調査検討することは合格のキーともなりえます。

日本でMITについて情報収集できるサイトは下記の通りです。

マサチューセッツ工科大学 MBA日本人在校生ウェブサイト

MIT MBAの日本人在校生のサイトです。

情報が日本語で提供されており、オンラインチャットや授業見学の対応までしてくれるので、MITを目指す受験生にとってまずは必見のサイトです。

まとめ

MIT Sloanは数あるMBAの中でも、イノベーティブで起業に熱心な学生が多いので、テクノロジーを生かして何かの問題に取り組みビジネスをしたい人にとって、最適の学校といえるでしょう。

理数系は苦手、興味がないという人には最適と言えませんが、逆に理系・テクノロジーに強い、また関心が高いという人に向いているビジネススクールです。

将来テック系のベンチャーの起業を目指す人にも是非チャレンジしていただきたいMBAプログラムです。

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この記事の執筆者

斉藤りか

慶応義塾大学経済学部卒業。外資IT企業に就職後、ボストン大学経営大学院修了(MBA取得)。

帰国後、ITベンチャーや米系ハイテク企業でマーケティング・ビジネス開発に従事。

その後、アメリカ大使館等各国大使館の商務官に転じ、海外企業向けのビジネスコンサルティングに携わる。