教員は有給休暇を消化できる?実際の消化率と消化する3つのコツを解説
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教員採用試験に向けて勉強を進めている中で、教員の職場環境や福利厚生について知りたい方も多いのではないでしょうか。
中でも実際に取得できる休暇日数や休暇が取りやすい環境なのかどうかは、特に気になるところですよね。
当コラムでは教員の有給休暇について詳しく解説します。
有給休暇の日数や消化するためのコツなども紹介するので、教員を目指している方はぜひ読んでみてください。
目次
教員でも有給休暇は取れる?
結論として、教員も有給休暇を取得できます。
教員の多くは、春休み・夏休み・冬休みにまとめて有給休暇を取得しています。
春休み・夏休み・冬休みの時期に休暇を取りやすい理由は次の通りです。
| 有給休暇を取りやすい時期 | 有給休暇を取りやすい理由 |
| 春休み | 年度末業務が終わり、業務が比較的落ち着いてくるため |
| 夏休み | 生徒が約1か月の長期休暇に入るため |
| 冬休み | 年末年始に学校自体が閉まるため |
いずれも業務が比較的落ち着くタイミングとなるため、多くの教員は成績処理などを早めに終わらせて休暇の準備に入ります。
実際の教員の有給消化率は?
連合総合生活開発研究所の「教職員の働き方と労働時間の実態に関する調査結果」によると、教員の有給消化率は67.4%、平均取得日数は12.1日となっています。
約7割が有給を消化できているものの、残りの3割が有給を消化できていない現状があります。
そのため、教員の有給消化について課題は残っているといえるでしょう。
しかし、平均取得日数は2015年時調査の10.8日から1.3日増加しているため、今後のさらなる改善に期待したいところです。
教員の有給休暇の日数は?
教員(地方公務員)の有給休暇は年次休暇とも呼ばれており、一般職の場合1年間に20日の付与です。
なお、有給休暇が付与される日(基準日)は基本的に1月1日時点ですが、自治体によっては4月1日に付与されます。
仮に有給休暇が付与される基準日が1月1日の場合、4月1日に勤務を開始した場合でも15日分が付与されます。
また、教員と民間企業とを比較した場合、有給休暇の付与日数や取得のしやすさは教員のほうが上です。
厚生労働省が実施した「令和5年就労条件総合調査」によると、民間企業の有給休暇日数の平均は17.6日、取得率は 62.1%となっています。
| 有給休暇の付与日数 | 有給休暇の取得率 | |
| 教員 | 20日/年 | 67.4%(※1) |
| 民間企業 | 17.6日/年(※2) | 62.1%(※2) |
※2参考:令和5年就労条件総合調査
この結果からも、教員の有給休暇の取得日数や取得率は民間と比較して高い傾向にあると言えるでしょう。
教員が有給休暇を消化する3つのコツ
教員が有給休暇を消化するためのコツは以下の3つです。
- 余裕をもって早めに伝えておく
- 自分がいなくても大丈夫なように準備
- 学校が忙しくない時に有給をとる
順番に解説していきます。
余裕をもって早めに伝えておく
教員が有給休暇を消化する際には、休暇の予定を余裕をもって事前に伝えておきましょう。
休暇の予定を早めに伝えておくと、周りの教員にも配慮できます。
事前に休暇の予定がわかるとそのタイミングに合わせて人員の確保ができるため、他の教員も休みが取りやすくなるためです。
また、有給休暇のタイミングを早めに伝えることで他の教員よりも先に休暇期間を押さえられるケースもあります。
絶対に外したくない予定がある場合には、なるべく早く休暇申請をおこないましょう。
自分がいなくても大丈夫なように準備
有給休暇を消化する際には、自分がいなくても大丈夫なように準備を進めておきましょう。
有給休暇中に自分の担当クラスに問題が起きると、せっかくの休みにもかかわらず出勤しなければならない事態になってしまいます。
安心して休暇を楽しむためにも、事前に準備と引継ぎを入念に行いましょう。
授業の進捗状況や各生徒が抱える課題などを把握しておき、休暇までに解決できそうな問題は済ませておくのがベストです。
それでも自身の不在時に対応しなければならない可能性がある案件については、その内容を他の教員に共有しておきましょう。
学校が忙しくない時に有給をとる
有給休暇は極力学校が忙しくないタイミングの取得をおすすめします。
特に運動会や入学式などの行事ごとが重なる前後は学校自体が忙しくなるため、有給休暇が取りにくい状況です。
繁忙期に有給休暇を取得すると周りの教員がその業務をカバーすることとなるほか、生徒の中に混乱が生じるケースも想定されます。
周囲への影響を抑えるためにも、なるべく行事ごとが少ない時期に消化するよう意識するとよいでしょう。
まとめ
以上、当コラムでは教員の有給休暇についてお伝えしました。
最後に、このコラムの要点をまとめます。
- 教員でも有給休暇を取得でき、有給消化率は約7割
- 教員の有給休暇日数は年間20日
- 「余裕をもって早めに伝える」「不在時も大丈夫なように準備」「極力繁忙期以外に申請」が教員の有給休暇取得のコツ
教員は業務の多忙さが取り上げられがちな職業ですが、民間企業よりも恵まれた有給休暇の付与と取得率が魅力のひとつです。
有給休暇の情報をモチベーションにしつつ、最終合格を目指して教員採用試験対策を頑張りましょう。