教員採用試験の志望動機、どう書けばいいか悩んでいませんか?
「子どもが好き」「教えるのが好き」そういった思いはあっても、実際に文章に落とし込むとなると手が止まってしまう人も多いのではないでしょうか。

志望動機は、採用担当者があなたの教育観や熱意、教師としての適性を見極める大事な判断材料です。

漠然とした想いだけでは伝わらず、「この人に生徒を任せたい」と思ってもらうには、明確な構成と説得力が必要です。

このコラムでは、教員採用試験における志望動機の正しい書き方を3ステップで解説します。

さらに、高評価につながる4つの対策ポイントや、避けるべきNG例も紹介。

読み終えるころには、あなた自身の魅力を最大限に伝えられる志望動機が書けるようになっているはずです。

教員採用試験の合格を
目指している方へ

  • 自分に合う教材を見つけたい
  • 無料で試験勉強をはじめてみたい

アガルートの教員採用試験講座を無料体験してみませんか?

約1時間の教職教養日本教育史講義が20日間見放題!

実際に勉強できる!教員採用試験のフルカラーテキスト

割引クーポンやsale情報が届く

1分で簡単!無料

▶資料請求して特典を受け取る

教員採用試験志望動機の正しい書き方3ステップ

教員採用試験の志望動機は、「思い」を伝えるだけでは合格にはつながりません。
採用担当者にあなたの熱意や適性が伝わり、「この人に任せたい」と思わせるためには、伝える順序と内容に明確な意図が必要です。

この章では、効果的な志望動機を構成するための3ステップを紹介します。流れに沿って書き進めることで、あなたらしさが自然に表れ、かつ説得力のある志望動機が完成します。

STEP1:どんな教師としてどのようなことに貢献したいかを簡潔に述べる

最初に伝えるべきは、「あなたが目指す教師像」と「その教師としてどのように教育現場に貢献したいのか」です。

これはいわば志望動機のタイトル部分であり、読む側の興味を引き、続きを読ませるための鍵になります。

ここでは、「私は〇〇な教師を目指し、生徒に△△な力を育みたい」といった形で、自分の核となる教育観を端的に表現しましょう。

たとえば、「一人ひとりの個性に寄り添い、自己肯定感を育てる教師になりたい」や「社会で生き抜く力を育てる指導に力を入れたい」といった表現が効果的です。

重要なのは、抽象的すぎないこと。漠然と「子どもに寄り添う」だけでは不十分です。
自分がなぜそう考えるのか、その思いがどのような経験から生まれたのかを、この後のステップでしっかりと説明することを見据えながら、端的かつ具体的な方向性を打ち出してください。

また、志望する自治体や学校の教育方針を把握し、それに共感していることが読み取れるように書くのもポイントです。
たとえば、地域の教育ビジョンにある「共生社会の実現」に共鳴しているなら、それに呼応するような教師像を掲げることで、あなたの志望動機は一層説得力を増します。

STEP2:志望した具体的なきっかけのエピソードを説明する

次に書くべきなのは、「なぜあなたがその教師像を目指すようになったのか」を示す具体的なエピソードです。
ここでは、あなた自身の体験や原体験を通して、志望の動機に物語を持たせます。

たとえば、「いじめを受けていた同級生に寄り添った先生の姿が印象的だった」や、「教育実習で生徒と信頼関係を築く難しさと面白さを知った」など、あなた自身の経験を軸に構成してください。
内容が壮大である必要はありません。むしろ、日常の中で感じた気づきや心の動きのほうが、あなたらしさが伝わる文章になります。

エピソードを書く際は、次の3つを意識すると効果的です。

  • どのような出来事だったか(状況)
  • そこで何を感じ、どんな思いが芽生えたか(感情)
  • その出来事が、現在の志望にどうつながっているか(結びつき)

こうした流れでストーリーを組み立てることで、読み手が「なるほど、この人はしっかり考えて教員を志望している」と納得できるようになります。

また、現在の教育現場の課題に触れながら、自分がそれにどう向き合いたいかを述べることで、より実践的な志望動機に仕上がります。

STEP3:自身の強みと貢献できることを伝え入職後の活躍をイメージさせる

志望動機の締めくくりでは、あなたが教員になったあと「どのように貢献できるか」「どのような形で学校に必要な人材となれるか」を明確に伝える必要があります。

この部分で大切なのは、単なる意気込みではなく、具体的な「強み」と「行動計画」を示すことです。
たとえば、「部活動の指導経験を通じて培ったリーダーシップ」「塾講師での指導経験で得た伝える力」など、これまでの経験から身につけた力を具体的に挙げてください。

さらに、それらの強みを志望する学校や地域でどのように活かせるかを結びつけると、入職後のイメージがぐっと鮮明になります。
「ICT教育を推進している貴校で、学生時代に学んだ情報技術を活かして授業設計に貢献したい」といったように、学校の特色や教育方針に寄せた内容にすると、強いアピールになります。

最後は、「私はこのような目標を持っている」「この学校で実現したい教育がある」と明確に示しましょう。
あなたの言葉で描かれたビジョンは、採用担当者の心に響き、あなたという人物像をより鮮明に印象づけてくれます。

教員採用試験志望動機で重要な4つの対策ポイント

志望動機の書き方がわかっても、「何を書けば評価されるのか」がわからなければ、的外れな内容になってしまう可能性があります。
教員採用試験では、採用担当者が重視する視点が明確に存在し、それを押さえているかどうかが評価を大きく左右します。

ここでは、志望動機の質を高めるために意識すべき4つの重要なポイントを紹介。これらを盛り込むことで、あなたの本気度と将来性が確実に伝わる志望動機が完成します。

教員として目指すべき「教員像」を明確にする

まず何よりも重要なのは、「どんな教師を目指しているか」を明確に言語化することです。
これは志望動機全体の土台とも言える部分であり、ここが曖昧だと他の内容がどれだけ充実していても、軸のない印象を与えてしまいます。

多くの志望動機でよく見られるのが、「子どもが好き」「教えるのが楽しい」といった表現だけで終わっているケースです。

こうした言葉はきっかけとしては悪くありませんが、それだけでは「どんな教育をしたいのか」「どんな力を育てたいのか」が見えてきません。

そこで大切になるのが、自分なりの教育観や理想の教師像をしっかりと描くことです。

例えば、以下のように整理してみましょう。

  • 自分はどんな価値観をもって教育に向き合いたいのか
  • 教師として、どんな役割を果たしたいと考えているのか
  • 子どもたちにとって、どのような存在でありたいのか

このように考えを掘り下げることで、「成績だけでなく、人間としての成長も支えられる教師になりたい」「どの子にも居場所を感じさせられるような教室をつくりたい」など、あなただけの教師像が見えてくるはずです。

それが結果的に、「この人は深く考えて教員を目指している」と採用担当者に伝わる大きな要素となります。

教科指導を通して「生徒に育みたい力」を示す

教員は授業を通して子どもたちと関わります。
つまり、どの教科を通して何を育てたいのかを語ることは、そのままあなたの教育の中身を示すことになります。

ここで重要なのは、「教科が好き」だけで終わらせないことです。
たとえば、「日本史が好き」だけでは不十分ですが、「歴史を通じて、過去から学ぶ力や、多様な価値観を理解する力を育てたい」といった教育的意図を添えると、途端に説得力が増します。

実際に採用担当者が見ているのは、「その教科を通じて、どんな力を生徒に育てたいのか」「どう社会につながる学びを提供しようとしているのか」といった点です。
つまり、教科の“その先”まで見えているかどうかが問われているのです。

たとえば以下のように整理できます。

教科生徒に育みたい力の例
国語表現力・読解力・他者理解力
数学論理的思考力・問題解決力
理科探究心・実証的な思考
社会公共性・多様な価値観への理解
保健体育健康意識・協働力・自己肯定感

このように、教科と教育的意図をリンクさせて書くことで、「教科指導を通じた教育力」がしっかりある人材として評価されやすくなります。

なぜ「この学校(自治体)」で働きたいのかを具体的に伝える

数ある学校の中で「なぜここを選んだのか」は、採用担当者が最も知りたい部分のひとつです。
特に私立学校や特色ある自治体の場合、「この学校でなければならない理由」が志望動機に明確に表れているかどうかが、合否を左右します。

ありがちな失敗は、「どこでも通用する内容」になってしまうことです。
「教育理念に共感した」などの言葉は、それ自体が悪いわけではありませんが、どの学校でも言えてしまう抽象的な表現では説得力に欠けます。

この対策としては、以下のような情報を具体的に盛り込むことが効果的です。

  • 学校や自治体の教育方針、ビジョン
  • 校風や行事、指導体制などの特色
  • 過去に関わった経験(実習、説明会、ボランティアなど)

たとえば、「貴校ではICTを活用したアクティブラーニングが行われている点に魅力を感じ、自身の大学での研究を活かして貢献したい」といったように、自分の経験と学校の特色をつなげて語ると、強い説得力が生まれます。

さらに、「地域とのつながりを大切にする姿勢」や「多様性への配慮」など、その学校ならではの取り組みに共感し、それに参画したいという思いを具体的に述べられると、採用担当者も「この人は本気でここを志望している」と感じてくれるでしょう。

教育への「決意の強さ」と「目標を達成する力」をアピールする

最後に必要なのは、教員という仕事に対する「覚悟」を伝えることです。
教育現場には理想だけでは立てません。だからこそ、現実を見据えたうえで、それでもなお子どもたちのために全力を尽くしたいという意思が求められます。

そのためには、「決意の強さ」と「目標を達成する力」をエピソードを交えて伝えることが効果的です。

たとえば、塾講師時代に学習に後ろ向きな生徒と向き合い、根気強くサポートして変化を引き出した経験や、教育ボランティアで困難な状況の子どもたちに寄り添った経験などがあるなら、それを通じて得た学びと成長をしっかり伝えましょう。

特に以下の要素を押さえておくと、強い印象を残せます。

  • 自ら課題を発見し、乗り越えた経験がある
  • 他者と協力しながら成果を上げたことがある
  • その経験を教育現場でどう活かせるかを明言できる

また、「今後どんな課題があっても、教員として子どもに寄り添い続ける」というブレない意志を伝えることで、責任感や持続力を評価してもらえるでしょう。

教員採用試験志望動機で避けるべきNGな内容

どれだけ自分の思いを丁寧に言葉にしても、伝え方を誤ると、かえってマイナスな印象を与えてしまうことがあります。
特に教員採用試験における志望動機では、「言ってはいけない」「書いてはいけない」NG表現が存在します。

この章では、よくあるNGな内容を3つ取り上げ、なぜそれが避けるべきか、そしてどのように表現を工夫すべきかを解説します。
あらかじめ地雷を知っておくことで、安心して自信の持てる志望動機に仕上げられるようになります。

給与や福利厚生などの待遇面を強調する

「安定した職業だから」「公務員として将来が安心だから」こうした理由を表に出すのは絶対に避けるべきです。

教員という職業には確かに安定した側面もありますが、採用担当者は「教育に対する情熱」や「子どもと向き合う覚悟」を最も重視しています。
にもかかわらず、待遇面にフォーカスした志望動機を書いてしまうと、「本当にこの仕事がしたいのだろうか?」「厳しさを理解していないのでは?」といった不安を与えてしまいます。

もちろん、現実的な動機のひとつとして安定性を求めること自体は悪いことではありません。
しかし、それを志望動機の主軸に据えるのはNGです。志望理由の根幹には、「教育現場で何をしたいか」「生徒にどのような影響を与えたいか」といった、本質的な思いを据えましょう。

どうしても待遇面に魅力を感じた経験がある場合は、それを自分の成長意欲や教育への熱意につなげて語るように工夫してください。

「子どもが好き」「教えるのが好き」だけを理由にする

「子どもが好き」「教えることが楽しい」――これらは教員を目指す多くの人が口にする言葉です。
しかし、それだけでは他の応募者との差別化ができず、抽象的な印象になってしまいます。

教育現場では、好きという感情だけでは乗り越えられない場面も多くあります。
そのため、採用担当者は「その好きが、どう教育に活きるのか」「どんな力を育てたいのか」まで踏み込んで伝えられる人を求めています。

たとえば、ただ「子どもが好きです」ではなく、「子どもと信頼関係を築き、一人ひとりに合った指導を行うことにやりがいを感じる。その経験から、生徒の個性を伸ばせる教師を目指したい」といったように、好きの先にある“教育的意図”を必ずセットで示しましょう。

塾講師やボランティア、家庭教師などの経験がある人は、その中での具体的なエピソードを交えて、「好き」という感情を深く掘り下げることが重要です。

抽象的で独自性のない表現

志望動機において、「熱意をもって」「貴校の教育理念に共感している」「人の役に立ちたい」というような言葉を多用してしまうケースも注意が必要です。
これらは一見前向きな言葉に見えますが、具体性や独自性に欠けていると、どの応募者にも当てはまり、印象に残りにくくなってしまいます。

採用担当者は「その人ならではの経験」や「考え抜いた上での志望理由」を知りたいと考えています。
つまり、誰でも言えるような抽象的な言い回しではなく、「なぜそう思ったのか」「その考えはどんな経験から生まれたのか」をきちんと説明できることが大切です。

たとえば、「生徒の多様性を尊重する貴校の教育方針に共感しています」という表現にとどまるのではなく、「中学時代、発達障害のある友人と関わる中で、一人ひとりの理解に応じた接し方の大切さを学びました。その経験から、生徒の多様性に寄り添う教育を実践したいと考えるようになりました」というように、自分自身の経験を交えて具体的に伝えることで、文章に深みが出て、あなたらしさがしっかりと伝わります。

また、「〇〇に熱意を持って取り組みました」などの表現も、具体的な行動や成果がなければ説得力が弱くなってしまいます。できる限り、「何を・どうしたか・何を得たか」という構成で、自分の力を裏付けましょう。

まとめ

教員採用試験における志望動機は、単なる自己紹介ではなく、あなたの教育に対する情熱とビジョンを採用担当者に伝える重要なメッセージです。
説得力のある志望動機を書くためには、以下のポイントを意識することが大切です。

  • 「目指す教師像」を明確にし、教育現場での貢献を描く
  • 「具体的なきっかけや体験」を交えて、志望の背景を説明する
  • 「自分の強み」と「入職後の活躍イメージ」を具体的に伝える
  • 「なぜこの学校・自治体か」を自分の経験と結びつけて表現する

そして、待遇面や抽象的な表現だけに終始しないことも重要です。
子どもや教育が好きという気持ちを、実践的な意欲や指導力につなげて表現することで、より魅力的な志望動機になります。

「何を書けばいいかわからない」「構成がまとまらない」と悩んでいる方も多いかもしれません。
そんな方におすすめなのが、アガルートの教員採用試験対策講座です。

アガルートの講座では、志望動機の書き方をゼロから丁寧に指導。
模範例や添削指導を通じて、あなた自身の経験や考えを“合格に導く言葉”へと導いてくれます。
さらに、自治体別の傾向に合わせた指導や、教育論文・面接対策もセットで学べるため、「何をどう準備すればいいのか」が明確になります。志望動機は、あなたの本気度と将来性を示す最大のアピールポイントです。
ぜひアガルートの講座を活用して、合格に一歩近づく「自分だけの志望動機」を完成させてください。

教員採用試験の合格を
目指している方へ

  • 教員採用試験に合格できるか不安
  • 勉強をどう進めて良いかわからない
  • 勉強時間も費用も抑えたい

アガルートの教員採用試験講座を
無料体験してみませんか?

約1時間の教職教養日本教育史講義が20日間見放題!

実際に勉強できる!教員採用試験のフルカラーテキスト

割引クーポンやsale情報が届く

1分で簡単!無料!

▶資料請求して特典を受け取る

▼アガルートアカデミーの教員採用試験講座はこちら▼

追加購入不要!これだけで合格できるカリキュラム

充実のサポート体制だから安心

お祝い金・全額返金など内定特典付き!


会員20万人突破記念!
全商品5%OFF!

▶教員採用試験講座を見る