「教員採用試験の願書、どう書けばいいかわからない」と悩んでいませんか?
内容が漠然としていて、何を書けば面接官に伝わるのか迷ってしまう方も少なくありません。

特に、「志望動機」や「自己PR」などは自分の考えを言葉にするのが難しく、筆が止まってしまう人も多いのではないでしょうか。

しかし、願書はただの書類ではなく、自分をアピールするための大切な「第一印象」です。
丁寧にポイントを押さえて書けば、合格に一歩近づくチャンスになります。

このコラムでは、教員採用試験の願書やエントリーシートに書くべき内容を項目別に解説します。
さらに、面接官に響く書き方のコツや、評価されるポイントについても詳しく紹介しています。

願書作成に自信がない方でも、この記事を読めば「何を書けばいいのか」「どう書けば伝わるのか」がわかります。

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教員採用試験の願書項目別の具体的な書き方と例文

教員を志望する理由

教員を志望する理由は、「なぜ教員になりたいのか」という根本的な動機を伝える項目です。
自分自身の経験や価値観と結びつけて、熱意と納得感のある内容に仕上げることが重要。

たとえば、「子どもと関わる仕事がしたい」「自分が教師に支えられた経験がある」といった動機でも構いませんが、それだけでは抽象的です。
「小学生のとき、担任の先生の言葉に救われ、自分もそんな存在になりたいと思った」「家庭教師のアルバイトを通じて、教える喜びを実感した」など、具体的なエピソードを交えて書くことで、説得力が増します。

例文:
「私は小学校時代に、学習面でつまずいていたとき、担任の先生が根気強く寄り添ってくださった経験があります。
その先生の支えがあったからこそ、自分に自信を持つことができました。
この経験から、私も子どもたちの成長を支える存在になりたいと強く思うようになり、教員を志望しました。」

自治体(学校)を志望する理由

自治体や学校を志望する理由では、「なぜ数ある選択肢の中からその地域(教育委員会)を選んだのか」を明確にすることが求められます。
その地域の教育方針や取り組みに共感したことを伝えると、強い志望度を示すことができます。

ホームページや教育振興計画、地域独自の特色ある教育活動などを確認し、具体的な内容と自分の経験・価値観を結びつけるのがポイントです。
「地域との連携を重視した取り組みに惹かれた」「ICT教育の推進に力を入れている点に共感した」など、根拠をもって説明しましょう。

例文:
「貴自治体では『地域と共に育てる教育』を掲げ、学校と地域社会が連携した教育活動を推進されています。
私は大学時代、地域の子ども食堂でボランティアを行ってきましたが、家庭や学校以外の大人との関わりが子どもの成長に与える影響の大きさを実感しました。
そのため、地域と共に子どもを育てるという考え方に深く共感し、貴自治体を志望いたしました。」

自己PR・これまでの経験や特技

自己PRでは、自分の強みや経験を通じて「教員としてどのように貢献できるか」をアピールすることが大切です。
単にスキルや性格を並べるのではなく、それが教育現場でどう活きるのかまで落とし込むと、具体性と説得力が生まれます。

たとえば、「粘り強さ」「コミュニケーション能力」「部活動での指導経験」など、自分が努力して身につけたことや継続的に取り組んできたことを中心に書きましょう。
また、できればエピソードを1つに絞り、簡潔かつ明確に伝えるのがコツです。

例文:
「私の強みは、目標に向かって地道に努力を続ける粘り強さです。
大学ではバレーボール部に所属し、ポジション争いや練習の厳しさに何度も心が折れそうになりましたが、仲間と励まし合いながら練習に取り組み、4年生のときには主将としてチームをまとめました。
この経験から、困難に直面しても投げ出さず、前向きに乗り越える力を身につけました。
教員としても、子どもたちに寄り添いながら、あきらめずに成長を支えていく姿勢を大切にしたいと考えています。」

志望動機と自己PRを融合させる書き方

志望動機と自己PRを融合させることで、願書全体に一貫性が生まれ、説得力が格段に増します。
単体で伝えるよりも、「自分の強みが、その自治体・学校でどのように活かせるか」を具体的に示すことができるからです。

書き方のコツは、自分の経験や強みを紹介したうえで、それがなぜその自治体で働きたい理由につながるのかを論理的に展開すること。
ただ「志望します」「活かしたいです」と述べるだけでなく、教育方針や現場の課題に触れながら、自分ならではの視点で書くと印象に残ります。

例文:
「私は、困難に直面しても最後までやり抜く粘り強さを強みとしています。
大学時代には、地域の放課後学習支援活動に3年間関わり、学習意欲の低い子どもにも根気強く向き合う中で、一人ひとりの背景を理解し、信頼関係を築く大切さを学びました。
貴自治体では、誰一人取り残さない教育を掲げ、支援が必要な子どもへの個別対応を重視されています。
私のこれまでの経験と強みを活かし、すべての子どもに寄り添いながら、主体的な学びを支える教員として貢献したいと考え、志望いたしました。」

各項目の意図を正確に読み取り、書く内容を精査する

願書の各設問には、それぞれ異なる「狙い」があります。
その意図を読み違えると、せっかくの内容も評価されにくくなってしまいます。

たとえば、「志望動機」は志望の理由や熱意を聞いているのに、自己PRばかりを語ってしまうとズレた回答になります。
逆に「自己PR」で熱意ばかりを語ってしまっても、具体的な能力が伝わりません。

設問ごとに「何を求めているのか」をよく読み取り、答えるべきポイントをしっかり押さえたうえで、内容を精査することが大切です。
答えがブレないよう、設問文にマーカーなどで印をつけて整理すると、書くべき内容が見えてきます。

面接官のツッコミ質問を想定して記述する

願書は、面接時の質問材料としても使われます。
したがって、「なぜ?」「どうしてそう思ったの?」といったツッコミ質問を想定しながら書くことが非常に重要です。

たとえば「教員として地域に貢献したい」と書いた場合、面接では「どう貢献したいのですか?」「その理由は?」と深掘りされる可能性があります。
そこで詰まってしまうと、内容が浅いと判断されてしまう恐れがあります。

「この一文に対して、面接官がどう突っ込んでくるか?」を自問しながら文章を練ることで、内容の厚みが増し、面接でもブレずに話すことができます。

資質・能力のバランスを考えて表現する

願書には、自分の「資質」や「能力」をアピールする項目が含まれますが、どちらかに偏りすぎないことが大切です。
心構え(=資質)だけでも、実行力が伴わなければ説得力に欠けますし、スキル(=能力)だけを強調しても、「教員としての人間性」が見えにくくなってしまいます。

たとえば、「子どもの目線で考えられる柔軟な姿勢」といった資質に加えて、「ICT機器を活用した教材づくりのスキル」など、具体的な能力もあわせて書くと、バランスのとれた人物像を印象づけられます。

また、教員に求められる力は多岐にわたります。

学級経営・保護者対応・チームでの協働など、さまざまな側面から自分の強みを整理し、偏りのない構成を意識しましょう。

複数人の目でチェックし、願書を改善する

願書は、自分一人で仕上げたつもりでも、他人から見ると「伝わりづらい」「曖昧」な部分が残っていることがあります。
そのため、複数人に見てもらってフィードバックをもらうことが、完成度を高めるために非常に効果的です。

特に、教育関係者や教員志望の仲間に見てもらうことで、教育現場の視点からアドバイスを受けられる可能性があります。
「もっと具体的に」「ここは理由を補足するといい」など、具体的な改善点が明確になります。

誤字脱字のチェックにとどまらず、「内容が一貫しているか」「説得力があるか」といった観点からも見直してもらうと、質の高い願書に仕上がります。

AIツールを活用した願書の改善点と注意点

最近では、AIを使って願書を添削・改善する人も増えています。
AIは、文章の構成を整えたり、誤字脱字を修正したりするのに便利なツールです。
特に、自分の書いた内容を客観的に見直す際には効果的。

ただし、AIに完全に任せきりにすると、「自分の言葉」が失われてしまうリスクがあります。
文章が整いすぎて、機械的・無難な印象を与えてしまう可能性もあるため、AIの提案を鵜呑みにせず、自分の考えがしっかり反映されているか確認することが大切です。

AIはあくまで補助ツールとして活用し、最終的には自分自身の言葉で書き直すことで、心のこもった願書に仕上がります。

まとめ

教員採用試験の願書やエントリーシートは、ただ形式的に書くだけでは合格に近づけません。
自分の言葉で本音を伝え、設問の意図に沿って具体的に書くことが、面接官の心を動かす第一歩です。

また、自己PRと志望動機の一貫性や、資質・能力のバランスなど、細かなポイントを意識することで、より完成度の高い願書を作成できます。
一人で悩まず、第三者の意見を取り入れながら改善を重ねることが合格への近道です。

「どこから手をつければいいかわからない」「何を書いても抽象的になってしまう」とお悩みの方には、アガルートの教員採用試験対策講座の活用をおすすめします。

アガルートでは、願書・エントリーシートの添削指導や、面接対策、自治体別の傾向分析など、合格に直結する実践的なサポートを提供しています。
専門講師による丁寧なフィードバックで、あなたの強みを最大限に引き出す願書づくりが可能になります。

自分らしさを伝え、ライバルに差をつける一枚を仕上げるために、ぜひアガルートの講座を活用してみてください。

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