1級建築施工管理技士の二次試験は、令和3年度の技術検定制度改正により「実地試験」から「第二次検定」へ名称が変更されました。

第二次検定とは第一次検定合格者のみが受検できる試験であり、合格すると1級建築施工管理技士の国家資格を取得できます。

1級建築施工管理技士の第二次検定(二次試験)の難易度の高さや経験記述の対策について、お悩みの方は多いのではないでしょうか。

このコラムでは第二次検定の出題内容や合格率、試験日程、受検資格など幅広く解説します。

効果的な対策や独学で合格できるかにも触れたため、第二次検定に対する不安のある方はぜひ最後までご覧ください。

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1級建築施工管理技士の第二次検定とは?

1級建築施工管理技士の第二次検定とは

1級建築施工管理技士の試験には「第一次検定(一次試験)」と「第二次検定(二次試験)」があります。

2021年度(令和3年度)に技術検定制度が変わり、名称が二次試験から第二次検定へと変更されました。

第一次検定に合格すると1級建築施工管理技士補、第二次検定に合格すると1級建築施工管理技士の国家資格を取得することが可能です。

第二次検定は、施工管理に関する実務能力や経験を評価する試験で、試験時間は3時間、全6問の必須問題で構成されています。

出題形式は記述式が中心ですが、一部には五肢一択式(マークシート方式)の問題も含まれます。

また、1級建築施工管理技士第二次検定の合格基準は、原則として得点率60%以上です。

ただし、合格基準は試験の実施状況などを踏まえて変更される場合があります。

ここからは、より詳しく第二次検定の概要を見ていきましょう。

第二次検定の試験内容の傾向

1級建築施工管理技士の第二次検定の試験内容の傾向としては、施工経験記述を中心に、安全管理・工程管理・施工管理・法規などの実務的な知識や対応力が幅広く問われます。

出題内容や傾向は次の通りです。

出題区分出題数出題形式出題傾向
施工経験記述1記述品質管理、施工の合理化、建設副産物対策などをテーマに、自身の施工経験や課題への対応策を記述する。
仮設工事・災害防止関係1記述仮設物の設置計画、災害防止対策、建設機械の安全な使用などに関する留意事項が問われる。
施工管理1記述バーチャート工程表やネットワーク工程表を用いた工程管理、フロート計算などが出題される。
仕上げ施工等(留意事項)1記述仕上げ工事における施工上の留意事項や品質確保のポイントが問われる。
躯体施工・仕上げ施工(施工知識)1五肢一択
(マークシート)
躯体工事・仕上げ工事に関する施工知識や施工方法について出題される。
法規関係1五肢一択
(マークシート)
建設業法、建築基準法施行令、労働安全衛生法などの法令知識が問われる。

6問すべて必須問題で、特に経験記述は合否を左右する重要な問題となります。

また、第二次検定では知識の暗記だけでなく、現場経験を踏まえて論理的に記述する力も求められます。

第二次検定の合格率・難易度

1級建築施工管理技士の第二次検定は、記述式問題への対応が求められることから、難易度の高い試験といえます。

2025年の第二次検定の合格率は39.0%でした。

下表は過去6年間の受検者数・合格者数・合格率です。

年度受検者数合格者数合格率
2025(令和7)年18,1607,09139.0%
2024(令和6)年14,8166,04240.8%
2023(令和5)年14,3916,54445.5%
2022(令和4)年13,0105,87845.2%
2021(令和3)年12,8136,70852.4%
2020(令和2)年16,9466,89840.7%

直近6年間の合格率は39%〜52%付近を推移しており、2025年の結果は例年より「低め」と言えます。

第二次検定では記述式問題の割合が高く、施工管理に関する知識だけでなく、実務経験をもとに論理的に記述する力も求められます。

特に施工経験記述は合否を左右する重要な問題であり、1級建築施工管理技士の第二次検定が難しいといわれる大きな要因の一つです。

第二次検定の試験日程

直近の第二次検定は、2026年(令和8年)10月18日(日)に実施予定です。

申込期間、試験日、合格発表日は以下の通り。

日程
申込期間2026年2月13日(金)~2月27日(金)
試験日2026年10月18日(日) 
合格発表日2027年1月 8日(金)

第二次検定は例年10月ごろに実施され、1月ごろに合格発表されています。

第二次検定の受検資格

1級建築施工管理技士の第二次検定の受検資格は次の通り。

区分受検資格
1級第一次検定合格者・実務経験5年以上・特定実務経験1年以上を含む実務経験3年以上・監理技術者補佐としての実務経験1年以上
2級第二次検定合格者・実務経験5年以上・特定実務経験1年以上を含む実務経験3年以上
1級第一次検定受検予定、および2級第二次検定合格者 ・実務経験5年以上・特定実務経験1年以上を含む実務経験3年以上
一級建築士試験合格者・実務経験5年以上・特定実務経験1年以上を含む実務経験3年以上
出典:1級 建築施工管理技術検定のご案内

特定実務経験とは、建設業法が適用される請負金額4,500万円(建築一式工事は7,000万円)以上の建設工事において、監理技術者・主任技術者の指導の下で行った施工管理の実務経験を指します。

また、特定実務経験には自身が監理技術者若しくは主任技術者として行った施工管理の実務経験も含まれます。

監理技術者補佐とは、建設業法第26条第3項に定める監理技術者を補佐する者のことです。

以上から、1級建築施工管理技士の第二次検定を受検するには、長期の実務経験もしくは階級の高い立場での経験が求められるといえるでしょう。

1級建築施工管理技士の第二次検定の対策

1級建築施工管理技士の第二次検定(二次試験)は、以下の分野ごとに対策することが重要です。

  • 施工経験記述
  • 安全管理
  • 施工管理
  • 仕上工事
  • 躯体工事
  • 法規

施工経験記述

施工経験記述の対策は、事前作成と反復練習を行い「本試験で書けるようになる」まで暗記することです。

例年、施工経験記述は「工程管理」「品質管理」「建設による副産物への対策」のいずれかが出題されるため、自身の施工経験をもとに記述できるよう練習しましょう。

特に工事概要は、指導的実務経験や工事規模、建築物の正式名称や住所を正確に記述する必要があります。

事前にテンプレートを用意し、上司や試験経験者に添削してもらうことで、客観的な視点で文章をチェックしてもらいましょう。

通信講座、予備校の添削サービスを活用するのもおすすめです。

独学だと内容の偏りやミスに気づきにくいため、他者の意見を取り入れることを意識してみてください。

安全管理

安全管理の対策は、過去問を繰り返し解き、記述形式に慣れることになります。

現場での安全管理や関連法規の知識を問われるため、共通項目を暗記し、違いを理解しながら第一次検定で学んだ「仮設・安全管理に関する内容」を文章で書けるようにしましょう。

なお安全管理の記述では、「〜に留意する」といった現在形で書くのがポイント。

足場の種類と適用範囲、クレーンの安全装置、労働災害防止対策などが出題されるため、それぞれの項目を確実におさえる必要があります。

普段から業務で工事計画や安全管理に携わっている人にとっては取り組みやすい内容ですが、経験がない場合は安全規則や関連法規を重点的に学んでください。

施工管理

施工管理では、工程管理・品質管理・原価管理など、施工管理全般の知識が問われます。

基礎を理解するとともに、実践的な問題に取り組むことが重要です。

工程管理ではバーチャート工程表や、近年頻出されるネットワーク工程表の作成方法を確実に理解しておいてください。

また第一次検定で出題される「フリーフロート」や「クリティカルパス」などの用語を正確に覚えることも大切です。

品質管理では、品質管理図の読み取り方や品質検査の手法をしっかり習得しましょう。

原価管理ではコスト計画や管理手法の理解を確実に。

加えて、施工計画の立て方や工程表の構成、各種管理図表の味方についても確実に押さえておきましょう。

仕上工事

仕上げ工事は、内外装の仕上げ材料の特性、施工方法、施工上の留意点などが問われます。

対策は、過去問を解きつつ第一次検定の復習も並行して行うこと。

タイル工事・塗装工事・石工事・金属工事などの知識を固めておくことが重要です。

仕上げ材料の選定・下地処理・施工手順といったポイントをおさえておきましょう。

躯体工事

躯体工事の問題は毎年形式が変わるため、過去10年分程の問題を解いて傾向をつかみましょう

土木・鉄筋コンクリート・鉄骨といった躯体に関する問題が出題され、特に「鉄筋」「コンクリート」に関しては第一次検定の知識を活かすことが可能です。

躯体工事やゼネコンの経験者にとっては取り組みやすい区分ですが、実務経験が少ない方は難しく感じるかもしれません。

法規

法規の区分では、建築基準法、建設業法、労働安全衛生法といった建築関連法規に関する深い理解が求められます。

法律の目的・規定・罰則規定などを正確に覚え、条文の細かい言い回しや法律間の関連性を確実におさえましょう。

穴埋め問題は条文の特定の箇所を問われる問題が出題されるため、条文の細部まで理解し暗記することが重要です。

1級建築施工管理技士の第二次検定の勉強法6選

続いて、1級建築施工管理技士の第二次検定の勉強法を紹介します。

①勉強時間を確保しスケジュールを立てる

1級建築施工管理技士の第二次検定に合格するためには、計画的に勉強時間を確保することが重要です。

必要な勉強時間は、施工管理に関する知識量や実務経験に加え、記述問題への対応力や文章作成能力によっても異なります。

そのため一概にはいえませんが、一般的には150〜250時間程度が目安とされています。

勉強時間の目安としては、毎日1時間以上の学習を継続するとよいでしょう。

ただし、合格のためには勉強時間の総量だけでなく、学習を習慣化することも大切です。

例えば、出勤前の朝時間や仕事終わりの学習時間を確保したり、休日にまとまった勉強時間を設けたりすることで、無理なく学習を継続しやすくなります。

また、通勤時間や休憩時間などのスキマ時間を活用して法規や施工管理の知識をインプットするのも効果的です。

まずは試験日から逆算して学習スケジュールを立て、継続的に勉強できる環境を整えることが合格への第一歩です。

②経験記述対策は入念に

第二次検定では、経験記述問題が非常に重要です。配点が高く、実務能力が評価されます。

難易度が高く、自分で文章をチェックするのも大変なため、通信講座を利用する人が多いです。

たとえばアガルートのような通信講座を活用すれば、経験記述の添削指導を受けることができます。

③過去問を繰り返し解く

合格するためには、過去問を繰り返し解くことが大切です。

可能であれば、過去10年分の問題に取り組み、出題傾向をつかみましょう。

④模擬試験を受ける

本番前に、模擬試験を受検するのもおすすめです。

普段の勉強で解けていても、本番では緊張して実力を発揮できないことがあります。

本番で本来の実力を発揮するためにも、模擬試験で実践力を磨いてみてください。

⑤苦手分野を克服する

第二次検定では、苦手分野の克服が合格のカギになります。

実務経験が少ない人は、問題を難しく感じやすい傾向があるからです。

過去問などを活用して自身の苦手分野を把握したら、繰り返し問題を解いて対策しましょう。

⑥動画教材を活用する

第二次検定では、施工管理や法律に関する幅広い知識が求められます。

テキストだけでも勉強できますが、動画教材を使うと効率的に理解しやすくなります。

実際の現場映像と解説を組み合わせた教材は、イメージしやすく、記憶にも残りやすいです。

また、通勤時間や昼休憩中などのスキマ時間に学びやすい点も大きなメリットといえます。

1級建築施工管理技士の第二次検定は独学できる?

1級建築施工管理技士の第二次検定(二次試験)を独学で合格することは非常に難しいです。

理由として、第二次検定の近年の合格率は40%〜52%とあまり高くないことがあげられます。

また第二次検定の合否を左右する経験記述は、独学での対策が難しい分野です。

論理的な構成・内容が求められますが、独学では質問ができず客観的なアドバイスもないため、合格ラインを超えるのは簡単ではありません。

通信講座で勉強するのがおすすめ!

1級建築施工管理技士の第二次検定対策を効率的に行うなら通信講座がおすすめです。

通信講座には以下のメリットがあります。

  • 体系的な学習
    基礎から応用まで、体系的に学習できるカリキュラムで学べる
  • 質問制度
    疑問点があれば講師やスタッフに質問ができる
  • 柔軟な学習スケジュール
    仕事や家事、育児と両立しながら、自分のペースで学習できる
  • 繰り返し復習可能
    テキストや動画を何度でも見直せるため、知識を確実に習得できる
  • 幅広い学習範囲を短期間で学習
    1級建築施工管理技士の広範な試験範囲を頻出事項に絞って短期間で学べる
  • 経験記述の添削
    専任講師による添削を受けられるため、自分の記述力のレベルを客観的に把握し、改善できる

先述のとおり1級建築施工管理技士の第二次検定は、独学で合格することの難しい試験です。

特に経験記述は対策しにくいため、通信講座を利用して講師による添削指導を受けましょう。

まとめ

1級建築施工管理技士の第二次検定(二次試験)は、近年の合格率が40%〜52%と難易度が高く、独学での合格は非常に難しいです。

特に、施工経験記述では論理的な構成と実務経験に基づく具体的な内容が求められるため、独学では十分な対策をしにくくなります。

また1級建築施工管理技士の第二次検定の出題範囲は非常に広いため、網羅的かつ重点を絞った学習が必要です。

効率的に学び、最短で合格を目指したい方は、講師のサポートを受けながら学べる建築施工管理技士講座をチェックしてみてください。

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