衛生管理者試験の近年の合格率は第一種で44％前後、第二種で53％前後であり、他の国家資格と比べると難易度は低いほうです。
しかし、約半数の人は受かっていないということを忘れてはいけません。
受かる人、受からない人にはそれぞれ特徴があります。それぞれの特徴をしっかり理解して、再受験に向けて前向きに勉強を進めましょう。

この記事では、衛生管理者試験に受からない原因について解説いたします。

衛生管理者試験に受からない人の特徴

「真面目に試験勉強したはずなのに落ちてしまった」「受験してもなかなか受からない」という人は、どんな人が多いのでしょうか？試験に受からない人にありがちな特徴をご紹介します。

丸暗記をしようとする

試験に受からない人は、勉強方法を間違っていることが多いです。

間違った勉強法のひとつに、「テキストを丸暗記しようとする」があります。
テキストの膨大な内容を最初から最後まで丸暗記しようとするのは無理があります。

衛生管理者試験の王道の勉強方法は過去問を解くことです。
ひたすら丸暗記を頑張るのではなく、過去問を解きながら試験問題の要領をつかんで、効率よく勉強する必要があります。

過去問しか勉強していない

過去問を解くのは衛生管理者試験の王道の勉強方法ですが、だからといって過去問だけでは受かりにくいのです。
過去問題集を何周も解くうちに合格基準に達していきますが、問題の答えを無意識に覚えてしまい、本質を理解していない事があります。

本試験では過去問によく似た問題は出ますが、まったく同じ問題ばかりということではありません。
幅広い分野の中で、試験ごとに同じような分野が出題されているのです。
また、出題傾向が変わることもあります。

したがって、過去問の答えをいくら覚えても、問題の本質を理解できなければ、正解を導き出すことはできません。

関連記事：衛生管理者試験は難しくなった？合格するための注意点

最初からなめてかかっている

衛生管理者試験に受からない人の中には、一定数「衛生管理者試験の合格率は高いから大丈夫だろう」と、最初からなめて受験する人がいます。
そういう人は受かりにくいでしょう。

近年の第一種衛生管理者試験の合格率は約44％ですが、これは数回受験した人も含まれているので、一回で合格できた人は44％以下ということになります。44％以下ということは、10人中合格できるのは約4人以下となります。
そう考えると、安易な気持ちで受験すると受かりにくいことが分かります。

このように、受かりにくい人には特徴があります。
合格率だけを見ると簡単に合格できそうですが、勉強法を間違えてしまうと、意外と合格を逃してしまう試験なのです。

衛生管理者試験に受かる人の特徴

では、受かる人はどんな事をしているのでしょうか。受かる人の特徴について解説いたします。

正しい方法で勉強している

前章で受からない人の特徴として、丸暗記をしようとする人や、過去問の解き方を間違っている人を解説しましたが、受かる人の勉強方法はその真逆です。

丸暗記ではなく、テキストや参考書を読み理解する、通信講座なども利用する、試験で出題される分野を過去問でしっかりと分析するなど、効率よく正しい方法で勉強を進めています。

本気で合格を目指している

衛生管理者試験に受かる人は、前述の「最初からなめてかかっている」とは逆に、本気で合格を目指し、しっかり勉強している人が多いです。

衛生管理者資格は勤務している会社からの指示や推奨で取得を目指す人が多いです。会社組織の一員として使命感をもって受験に望む人などは、勉強に対する意識がより高くなりますよね。
もちろん自分自身のスキルアップや転職などもそうですが、目的意識がある人はしっかり勉強して試験に臨みます。

難易度がそれほど高くなく、年に何回も受験できる試験だからといって、手を抜かず本気で合格を目指せば、それだけ合格できる可能性は上がるということです。

試験本番まで無理のない勉強スケジュールを立てている

衛生管理者試験の合格までに必要な勉強時間は、第一種で約100時間、第二種で約60時間といわれています。
一日の勉強時間を1時間とすると、第一種で約3か月、第二種で約2か月で合格基準に達する計算になります。

関連記事：衛生管理者試験の合格に必要な勉強時間は？合計何時間・何か月必要か解説！

この基準には個人差はありますが、受かる人は試験本番までの勉強スケジュールをしっかりと立て、それを実行している人が多いです。
受験日をあらかじめ決め、逆算しながら無理のない勉強スケジュールを立てるのです。
スケジュール管理をすることで、試験本番までにやるべき勉強を確実に終わらせて受験できます。

このように衛生管理者試験に受かる人の特徴は、しっかりとした目標があって本気で合格を目指している人、正しい方法で効率よく勉強をしているなどがあります。

再受験はするべき？

衛生管理者試験に落ちてしまった…そんな時、諦めずに再受験すべきか否か、迷うことがあると思います。
試験に一度落ちてしまえば、悩んでしまうのは当然です。

そこでもう一度、近年の試験の合格率を見てみましょう。

	第一種衛生管理者	第二種衛生管理者
2018年	44.2％	52.4％
2019年	46.8％	55.2％
2020年	43.8％	52.4％
2021年	42.7％	49.7％
2022年	45.8％	51.4％

第一種の合格率は約44.6％、第二種の合格率は約52.2％です。これは数ある国家資格の中でも易しい難易度といえます。

関連記事：衛生管理者の難易度はどれくらい？合格率と試験内容、他資格比較で難しさのイメージを解説

正しい勉強方法を実践できれば、確実に合格をねらえるので、あきらめずに再度受験することをおすすめします。

ただ、衛生管理者試験を受ける人の大半は忙しい社会人ですので、勉強時間を十分にとれない場合があります。

効率よく正しい勉強方法を実践するには、独学よりも通信講座を利用することをオススメします。通信講座であれば、プロの講師が正しい勉強方法を教えてくれるので、無理なく効率よく学習が進められます。

まとめ

この記事では、衛生管理者試験に受からない原因について解説いたしました。

試験に受からない一番の理由は、勉強法が間違っていることです。
余裕を持った勉強計画を立て、正しい方法で勉強すれば今からでも十分合格はねらえます。

独学よりも通信講座を利用すると、より効率よく勉強ができるので通信講座を検討するのもよいでしょう。