衛生管理者試験の情報収集をしていると「半年同じ問題が出る」と目にすることがよくあるのではないでしょうか。

試験勉強中はどう対策すればいいか悩むあまり、色々な噂に流されてしまいがちです。しかし、間違った対策をすると不合格になります。

今回は、安心して試験対策に取り組めるよう、衛生管理者試験で「半年同じ問題が出るか」について解説します。

「衛生管理者の試験は半年同じ問題が出る」は本当？

「衛生管理者の試験は半年同じ問題が出る」という噂は本当なのでしょうか？

結論として、「半年同じ問題が出る」は嘘です。

断言できる理由は3つあります。

1. 合格率がそれほど高くない
2. 本当だとしたらより高度な対策が取られるはず
3. 過去問だけで合格が難しい

それでは、ひとつずつ見ていきましょう。

1.合格率がそれほど高くない

近年の衛生管理者試験は、合格率が50％を下回り難化しています。

▼第一種の合格率

実施年度	合格率
2022年度	45.8％
2021年度	42.7％
2020年度	43.8％
2019年度	46.8％
2018年度	44.2％
2017年度	45.0％
2016年度	45.5％
2015年度	55.5％

（引用元：公益財団法人安全衛生技術試験協会）

半年同じ問題が出題されるなら、簡単に合格できてしまうので合格率はもっと高いはずです。

2. 本当だとしたらより高度な対策が取られるはず

本当に半年同じ問題が出るとしたら、より着実な対策が取られ、そういう商売が存在するはずです。
大手企業も「合格率100％」などと謳い、多数の教材や講座が発売されるでしょう。

実際にそこまで着実な対策は存在しないのが現状です。

3.過去問だけで合格が難しい

半年同じ問題であれば、過去問だけで簡単に合格できます。しかし、実際そういった人はほとんどいません。

また、試験対策セミナーや通信講座が増えていることからも、十分な対策が必要な資格試験であるといえます。

「半年同じ問題が出る」という噂が広まった理由

それでは、どうして「半年同じ問題が出る」という噂が広まったのでしょうか。

考えられる理由は2つです。

1. 半年に1回、試験問題が公表されるため
2. 出題される問題が似ているため

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1.半年に1回、試験問題が公表されるため

衛生管理者の試験問題は、安全衛生技術試験協会で半年に1回公表されます。

公表された試験問題は、実際に出題された問題です。

しかし、その半年の間毎回同じ問題が出題されたわけではないです。

このように試験問題が上期（4月）と下期（10月）で半年ごとに公表されるため、それを見て勘違いした人も多いため「半年同じ問題が出る」と噂になったと考えられます。

2.出題される問題が似ているため

過去問を解くと、「さっき見た問題？」「数字が違うだけ？」など出題される問題が似ていることに気付くはずです。

何度も繰り返し似たような問題が出題されることで「半年同じ問題が出る」と噂になったと考えられます。

過去問から同じような問題が出るのは本当

「半年同じ問題が出るのは嘘」ということはお分かりいただけたと思います。

ところが、「過去問から同じような問題が出る」という事実はあります。

紛らわしいので言い換えます。衛生管理者試験は、半年同じ問題が出るのではなく、過去問と同じような問題が出ることがある、ということです。

そのため、試験対策として過去問は必要だといえます。繰り返し学習すれば試験本番で「同じような問題を見た」と自信になりますよね。

さらに、一発合格を目指すなら、過去問に加えてテキストや通信講座の利用がおすすめです。
なぜなら、テキストや通信講座は理解が深まり、勉強の基礎固めに適しているからです。
基礎がしっかりしていなければ頑丈な建物が作れないのと同じで、勉強も基礎固めが重要です。

テキストや通信講座で理解を深めれば、試験本番で新しい切り口の問題が出ても焦らずに回答できます。
つまり、テキストや通信講座＋過去問の組み合わせが、効果的な勉強法です。

まとめ

衛生管理者試験で半年同じ問題が出る、という噂について解説しました。

試験問題の公表が半年ごと、などの理由から流れた嘘の噂です。惑わされてはいけません。

一発合格を目指すなら、過去問の学習だけではなく、テキストや通信講座を積極的に活用しましょう。

地道に勉強を進めることが、合格への近道ですよ。