自分で会社や事業を立ち上げたいと考えている人であれば、アントレプレナーまたはアントレプレナーシップという言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか?

アントレプレナーとは起業家を指す言葉で、近年ではビジネスマン以外にも注目されている言葉です。
とはいえ、アントレプレナーの意味やなり方が分からない人も少なくないでしょう。

この記事では、アントレプレナーとは何か、関連語・類義語との違いや求められている理由、なり方について解説します。
アントレプレナーに必要なスキルや学習法も紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。

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アントレプレナーとは

アントレプレナーとは、ゼロから会社や事業を創り出す起業家を指す言葉です。
起業家を意味するだけでなく、アントレプレナーはビジネス以外の人間活動にも適用する概念といえます。

アントレプレナーになるにはアントレプレナーシップが必要となります。
ここでは、アントレプレナーシップとは何か、アントレプレナーの語源や関連語・類義語を見ていきましょう。

アントレプレナーシップとは

アントレプレナーシップとは、アントレプレナーと「状態、性質、役職」などを表す「ship」を合わせた言葉で、起業家精神を意味します。

自分でゼロから何かを生み出そうとする精神がアントレプレナーシップとなり、アントレプレナーになるうえで欠かせません。
新規事業や新規プロジェクトの開発者だけでなく、将来起業を目指す学生などもアントレプレナーシップを持っていると言えます。

アントレプレナーの語源

アントレプレナーはフランス語の「entrepreneur」が語源と言われています。

英語で(〜の間に)を意味する「Entre(アントレ)」と(受取人)を意味する「Preneur(プレナー)を合わせた言葉がアントレプレナーです。

フランスの経済学者であるリチャード・カンティヨンが新しい産業の担い手をアントレプレナーと呼び始めました。
その後、経済学者のヨーゼフ・シュンペーターやピーター・ドラッガーが自らの著書内で経済的用語として定義し、1980年代から同じような概念が広がっていったのです。

もともとは、貿易商や仲買人を指していた言葉ですが、次第に起業家を表す言葉として一般的に知られていきました。

アントレプレナーの関連語・類義語

アントレプレナーの関連語・類義語には、インフォプレナーやシリアルアントレプレナーがあります。

インフォプレナーとは、インフォメーション(情報)とアントレプレナーを合わせた造語で、情報起業家を意味します。
自身のノウハウを情報商材として販売する起業家を指す言葉です。

シリアルアントレプレナーとは、シリアル(連続の)とアントレプレナーを合わせた造語で、連続起業家を意味します。
1つの企業を大きく育てるのではなく、事業を拡大させた後に売却し、新しい企業を立ち上げて売却する行為を繰り返す起業家を指す言葉です。

なぜアントレプレナーシップが求められているのか?

アントレプレナーシップは日本でも1990年代ごろから注目を集めるようになりました。
アントレプレナーシップが求められている背景としては、下記の2点があります。

  • 日本経済の変化
  • グローバル化

ひとつずつ解説します。

日本経営の変化

日本経営のあり方が変化し、従業員ひとり一人の能力やスキルを重要視する企業が増え、アントレプレナーシップが求められています。

従来の日本経営では、終身雇用制度や年功序列制度をとっていました。
しかし、経済情勢の変化にともない多くの企業が終身雇用制度や年功序列制度を変えました。
従来のように、消極的な従業員や、生産性が低い従業員を長期的に雇用するのは企業に取ってリスクをともないます。

そこで、アントレプレナーシップを持つ人材が主体的になって新規事業を生み出し、日本の経済を変える存在となることが求められているのです。

グローバル化

グローバル化が進むなか、企業が競争に勝つにはアントレプレナーシップシップを持つ人材が必要です。

世界的にIT技術が発展している現在では、日本企業が海外へ挑戦するグローバル化が進んでいます。
海外市場のニーズは日々変化しており、スピード感のある商品やサービスの提供を実現しなければ、ライバル企業には勝てません。

そこで、アントレプレナーシップを持つ人材によって変化する海外市場でも柔軟に対応することが求められています。
日本企業が海外企業に勝つには、創造性やチャレンジ精神を育むアントレプレナーシップ教育が必要といえます。

日本のアントレプレナーシップ教育

日本の大学では、アントレプレナーシップ教育を推進しており、起業に関する科目や講座を設けたり、生徒同士で争うビジネスコンテストを開催したりしています。

一方で、海外の大学でも、積極的にアントレプレナーシップ教育をおこなっています。
トヨタ自動車の創業者である豊田章男氏も在籍していたアメリカ・マサチューセッツ州にあるバブソン大学では、学部1回生は起業の講義を必須としています。
また、ハーバード大学でもアントレプレナーシップを育むためのさまざまなプログラムを用意しているのです。

アントレプレナーになるために必要なスキル・資質

アントレプレナーになるには、下記のようなスキル・資質が必要です。

  • リーダーシップ・マネジメントスキル
  • コミュニケーションスキル

それでは、ひとつずつ解説します。

リーダーシップ・マネジメントスキル

アントレプレナーになるには、チーム一丸で目標に向かって進むためにリーダーシップやマネジメントスキルが必要です。

新たなビジネスを創出するアントレプレナーですが、事業の立ち上げや継続には想定外の問題が生じる可能性があります。
チーム内で意見が食い違う場合もあるでしょうし、ひとり一人の能力が異なりますので、リーダーシップを取り、うまくまとめる必要があります。

また、事業がうまく軌道に乗ってきたらマネジメントスキルも必要になるはずです。
立ち上げ時に集まったメンバーは同じ志を持っているでしょうが、事業拡大に向けて採用した新たなメンバーの考え方が一致するとは限りません。

そこで、リーダーシップやマネジメントスキルを持ったアントレプレナーが、チームをうまく束ねることで、目標の達成に大きく近づくでしょう。

コミュニケーションスキル

アントレプレナーには、人の意見を聞き、自分の考えをうまく相手に伝えるコミュニケーションスキルも必要です。

人脈やネットワークを構築し、活用することがビジネスの立ち上げ時には重要といえます。
既存メンバーだけでなく、外部から優秀な人材を確保するにはコミュニケーションで信頼を得る必要があります。

また、興味や好奇心を抱かせるようなプレゼン力も人材確保はもちろん、取引相手を見つけるうえでは欠かせません。
相手が何を考え、何を伝えたいのかをうまく読み取りつつ、どうやって自分の考えを伝えられるかがアントレプレナーには求められます。

伝える力だけがコミュニケーションスキルではなく、聞く力も人を動かすうえで大切です。

アントレプレナーになるには?

アントレプレナーになるのに特別な資格は必要ありません。

重要なのは、明確なビジョンを持ち、失敗を恐れず、新たなビジネスを創出する力です。
起業する目的や目標を掲げ、チームのメンバーと同じゴールへ向かうことで大きな結果を
掴める可能性が高まります。
ビジネスに失敗はつきものですが、失敗を経験として捉え、次に活かせるポジティブさも大切です。

常にビジネスのアンテナを張り、市場ニーズに気づき、柔軟に挑戦する観察力や行動力もアントレプレナーになるためには必要になります。

アントレプレナー教育ではどんなことが学べるのか?

アントレプレナー教育では、起業のやり方やお金に関する基礎知識を学べます。

通常の学校では教えてもらえないビジネスの知識が身につき、自身でゼロから新規事業を立ち上げる力が備わるはずです。
海外では積極的におこなわれているアントレプレナー教育ですが、近年では日本でも教育機関や自治体が連携し、アントレプレナーシップを持つ人材を育成しています。

アントレプレナーシップはどこで学べる?

アントレプレナーシップを学ぶ方法としては、書籍・大学・MBA(経営学修士)の3つがあります。
それでは、アントレプレナーシップを学ぶ方法を見ていきましょう。

書籍

アントレプレナーシップは、書籍から学ぶことが可能です。

前述したとおり、経済学者のヨーゼフ・シュンペーターやピーター・ドラッガーなど多くの学者がアントレプレナーシップに関する書籍を出しています。
ただし、著者によってアントレプレナーシップの概念が異なる場合があります。
タイトルや見出しを参考にし、自分に合った書籍を見つけアントレプレナーシップを学んでみてください。

大学

大学に入り、アントレプレナーシップを学ぶ方法のひとつの選択肢です。
経営学や商業学、経済学などの学科でアントレプレナーシップは学べます。

また、2〜3人のチームを作り、ベンチャー企業などで働きビジネスについて学ぶイベントなどもありますので、高校生以下の方はぜひ積極的に参加してみてください。

MBA(経営学修士)

アントレプレナーシップは、MBA(経営学修士)になり学ぶ方法もあります。

MBAとはMaster of Business Administrationの略で、経営学の大学院修士課程を修了すると授与される学位です。
日本では経営学修士とも呼ばれるMBAは、資格ではないものの、起業前に知識やスキルを身に付けたい社会人が経営学院や夜間大学に通って取得する場合もあります。

実践的なビジネスに関する知識が得られるMBAでは、密度の濃いアントレプレナーシップが学べるでしょう。

アントレプレナーに関するよくある質問

最後にアントレプレナーに関するよくある質問を2つ紹介します。

アントレプレナーに向いている人は?

アントレプレナーに向いているのは、ポジティブでありながら周りを魅了する力があり、失敗を恐れない人です。

ゼロからイチを創り出すアントレプレナーは、リーダーシップやマネジメントスキルでチームをまとめつつ、優秀な人材や取引相手を確保しなくてはなりません。
何か惹きつける力があり、ビジネスに関する知識や経験をもとに根拠ある行動を取らなくてはメンバーから信頼は得られません。

前向きな姿勢を常に取りながら、頼りになる存在こそがアントレプレナーです。

アントレプレナーシップを持つ人は?

自分でゼロから事業を立ち上げたい人や、将来起業し成功したいと考えている人はアントレプレナーシップを持っているといえます。

今はアントレプレナーシップを持っていなくても、書籍や大学、MBAの取得によって得られる可能性は十分にあります。
アントレプレナーシップを持つ人材を育てることで、日本の経済力の底上げにつながるのです。

まとめ

この記事では、アントレプレナーとは何か、関連語・類義語との違いや求められている理由、なり方について解説しました。

アントレプレナーとは、自身でゼロからイチを創り出す起業家を指し、インフォプレナーやシリアルアントレプレナーとは意味が異なります。

激化する競争社会を生き抜くためにも、創造性や探求心、積極性は大切です。
ビジネスの世界で生き残る力を身に付けるためにも、アントレプレナーシップ教育を受けてみるのも選択肢のひとつです。

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