総合型選抜(旧AO入試)の筆記試験とは?種類と出題例を解説
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総合型選抜の筆記試験は、小論文・基礎学力テスト・教科型試験など大学ごとに形式が異なり、出願先に応じた対策が欠かせません。
書類審査や面接と並ぶ重要な選考要素でありながら、何をどこまで準備すべきか判断に迷う受験生も少なくないでしょう。
本記事では、総合型選抜における筆記試験の位置づけ・試験の種類・実際の出題例まで詳しく解説します。
目次
総合型選抜(旧AO入試)の筆記試験とは?

総合型選抜(旧AO入試)の筆記試験は、思考力・表現力・学部への適性を多面的に評価するために課される試験です。
一般入試のように教科の点数だけで合否が決まる試験ではなく、受験生の総合的な学力を見る目的で実施されます。
総合型選抜の筆記試験には、大きく分けて以下の特徴があります。
- 課される目的が学部への適性を見ること
- 試験の有無・形式は大学や学部によって大きく異なる
- 教科横断的な総合問題や講義レポート形式など多様な形式が存在する
一般入試と異なり、与えられたテーマに対し自分の考えを論理的に組み立てる力が評価される点が特徴です。
大学・学部によって出題の有無や形式は大きく異なるため、志望校の入試要項を必ず確認することが重要です。
A大学では小論文のみ、B大学では教科試験と小論文の併用、C大学では適性検査の単独実施という違いが見られます。
総合型選抜の筆記試験は対策を大学ごとに形式が異なるため、まずは志望校の出題形式の把握から対策を始めましょう。
総合型選抜の筆記試験の種類
総合型選抜の筆記試験で出題される代表的な4種類の形式について解説します。
総合型選抜で出題される筆記試験の主な形式は下記のとおりです。
- 小論文・作文
- 大学独自の学力試験
- 適性検査・適性テスト
- 講義型レポート
形式ごとに対策の方向性が大きく変わるため、特徴を理解したうえで準備を進めましょう。
小論文・作文
総合型選抜の筆記試験で最も多く出題されるのが、小論文・作文形式です。
受験生の思考力や表現力を評価することを目的に、文系・理系問わず幅広い学部で課される傾向にあります。
小論文・作文の代表的な出題形式は下記のとおりです。
- テーマ型:与えられたテーマに沿って自分の意見を論述する形式
- 課題文型:課題文を読み、内容を踏まえて論述する形式
- 図表型:データやグラフを読み取り、考察や提案を論述する形式
短時間で論理的な構成を組み立てる力が求められるため、過去問演習が対策の中心です。
大学独自の学力試験
総合型選抜の大学独自の学力試験は、英語・数学・国語など教科をベースに各大学が独自に作成する筆記試験です。
一般入試より難易度が抑えられているケースが多く、基礎学力の確認を目的に出題される傾向にあります。
大学独自の学力試験の出題例は下記のとおりです。
- 教科別の基本問題(英語・数学・国語など)
- 資料読解と論述を組み合わせた総合問題
- 医療・法律・情報など学科特化の専門試験
総合型選抜だからといって学力対策が不要になるわけではなく、教科の基礎は固めておきましょう。
適性検査・適性テスト
総合型選抜の適性検査・適性テストは、教科の知識ではなく学部への適性を測る形式の筆記試験です。
論理的思考力・空間認識力・数的処理など、SPIに近い構成で出題されることもあります。
適性検査・適性テストの主な特徴は下記のとおりです。
- 看護・福祉・工学系の学部で出題される傾向が強い
- 暗記知識よりも考える力を測る問題が中心
- 市販のSPI対策本である程度カバーできる
過去問が公開されていない大学も多く、似た出題傾向の問題集で慣れる対策が一般的です。
講義型レポート
総合型選抜の講義型レポートは、大学が用意した講義や動画を視聴した後、内容を要約・論述する形式の筆記試験です。
事前の専門知識よりも、当日の読解力・要約力・論述力が問われる点が特徴と言えます。
講義型レポートの出題ステップは下記のとおりです。
- 大学が用意した講義を聴講する
- 講義内容の要点を整理し、設問に沿って論述する
- 自分の意見や具体例を加えて、与えられた字数内でまとめる
事前知識の有利不利が生まれにくく、その場の思考力・読解力を評価したい大学で採用される傾向にあります。
総合型選抜での筆記試験出題例
総合型選抜での筆記試験出題例を、大学が公開している入試要項をもとに3校分紹介します。
紹介するのは参考例のため、受験を検討する大学の最新の入試要項を必ず確認しましょう。
取り上げる3校は下記のとおりです。
- 立命館大学 政策科学部 政策科学セミナー方式
- 中央大学 法学部 チャレンジ入試
- 九州大学 共創学部
立命館大学 政策科学部 政策科学セミナー方式
立命館大学 政策科学部の総合型選抜「政策科学セミナー方式」では、講義型レポート形式の筆記試験が課されています。
2026年度入試では「移民政策」をテーマにした講義レポートが出題されました。
立命館大学 政策科学部 政策科学セミナー方式の出題概要は下記のとおりです。
- 選考形式:書類選考+講義レポートによる第1次選考
- 講義時間:50分の講義+20分程度の質問時間
- 解答時間:60分で論述する形式
- 出題数:講義内容に関連した6問
2026年度のように、社会的関心の高いテーマから出題される傾向があります。
※参考:立命館大学 政策科学部 政策科学セミナー方式 入試要項
中央大学 法学部 チャレンジ入試
中央大学 法学部の総合型選抜「チャレンジ入試」では、講義型レポート形式に近い課題論述の筆記試験が出題されています。
法律・労働問題などの社会的テーマについて、自分の考えを論述する形式が中心です。
中央大学 法学部 チャレンジ入試の出題例(公開解答例より)は下記のとおりです。
- 問1:講義内容を指定の4つの言葉で400〜500字に要約する設問
- 指定キーワード:労働契約・就業規則・懲戒処分・企業秩序
- 問2:所持品検査の必要性と問題点を具体例つきで論述
- 拒否した労働者への懲戒処分の妥当性も400〜500字で論述
法学部らしく、社会問題への論理的な分析力と表現力が問われる出題内容です。
九州大学 共創学部
九州大学 共創学部の総合型選抜では、地球環境や社会課題をテーマにした資料読解と論述型の筆記試験が出題されています。
複数の資料を読み解き、課題解決の方策を根拠つきで提示する力が問われる点が特徴です。
九州大学 共創学部の出題例は下記のとおりです。
- テーマ:地球温暖化とネガティブ・エミッション
- 問1:二酸化炭素・酸素・化石燃料形成量の変動資料から相関とメカニズムを説明
- 問2:二酸化炭素の地下貯留に関するリスクと利害関係者への説明方法を提示
資料の読解力と、データに基づく解決策の提示力の両方が問われる出題内容です。
まとめ
総合型選抜(旧AO入試)の筆記試験について、種類と出題例まで解説しました。
総合型選抜の筆記試験の形式は、小論文・作文、大学独自の学力試験、適性検査・適性テスト、講義型レポートと多岐にわたります。
立命館大学・中央大学・九州大学の事例のとおり、論述形式・資料読解・要約など問われる力は大学ごとに異なります。
総合型選抜の筆記試験対策は、まず志望校の入試要項を確認し、出題形式に合わせた準備を進めることが第一歩です。