一部の大学は、評定平均による総合型選抜(旧AO入試)の出願条件を設けていません。

総合型選抜では学力だけでなく意欲や経験が評価されるため、評定以外で自分の強みを示すことが重要です。

本コラムでは、評定不要で出願できる国公立大学・私立大学の具体例と、選考のポイントを解説します。

「高校の評定が低く、総合型選抜に出願できないかも」といった悩みをお持ちの方は、ぜひ参考にしてください。

総合型選抜(旧AO入試)で評定がいらない大学がある理由

総合型選抜(旧AO入試)で評定がいらない大学がある理由

総合型選抜(旧AO入試)は、学力試験だけでは測れない項目が評価される入試です。

学力よりも、受験生の意欲や個性、実績などの項目が重視される傾向があります。

そのため、一部の大学では、高校の成績(評定)を出願条件に設けず、志望理由書や面接、課外活動などを重視する仕組みが採用されています。

ただし、評定が不要だからといって、誰でも合格できるわけではありません。

評定がない分、書類や面接などで「いかに自分の意欲や能力を証明できるか」が合否を大きく左右するでしょう。

評定がいらない大学では、主に以下のようなポイントが重視されます。

  • 志望理由書・自己推薦書の内容の質と論理性
  • 探究活動・課外活動・ボランティア・部活動などの実績
  • 英語資格(英検・TOEFL・IELTS等)や各種検定の成績
  • 小論文・口頭試問・プレゼンテーションによる思考力の表現
  • 面接における志望動機の一貫性と熱量

なお、評定不要とされている場合でも、参考として確認される場合があります。

出願条件は年によって変わる場合があるため、必ず各大学の最新の募集要項を確認してください。

【国公立】総合型選抜で評定なしで出願できる大学例

総合型選抜において評定平均による出願条件を設けていない国公立大学を紹介します。

なお、各大学の出願条件は年度・学部ごとに異なります。

必ず各大学の最新の募集要項をご確認ください。

北海道・東北エリアの国公立大学

大学名対象学部・学科選考の特徴
北海道大学理学部・工学部(フロンティア入試TypeⅡ)評定の出願条件なし。研究への意欲や自主的な学習活動が評価の中心
弘前大学人文社会科学部・理工学部・農学生命科学部(総合型選抜Ⅰ)共通テスト・個別学力検査を免除し、小論文・レポート・個人面接・出願書類で総合評価

参考:フロンティア入試(総合型選抜)|北海道大学
参考:募集要項・パンフレット|弘前大学 入試情報

関東エリアの国公立大学

大学名対象学部・学科選考の特徴
筑波大学人文学類・比較文化学類・日本語日本文化学類評定平均の指定なし。志望理由書や口頭試問による選考が中心
横浜国立大学経済学部・理工学部・都市科学部学部によって選考方法が異なるが、評定平均を出願要件に設けていないケースがある

参考:令和8年度 アドミッションセンター(AC)入試 学生募集要項|筑波大学
参考:入学者選抜要項・募集要項|横浜国立大学

中部エリアの国公立大学

大学名対象学部・学科選考の特徴
名古屋大学理学部 化学科化学への関心や探究姿勢が問われる。評定平均の条件なし
富山大学教育学部・理学部
薬学部・デザイン学部
学部ごとに選考内容が異なるが、評定不問で出願できる方式が設けられている

参考:令和8年度 名古屋大学理学部 総合型選抜 学生募集要項
参考:令和8年度 学生募集要項〈総合型選抜〉|富山大学

近畿・中国・九州エリアの国公立大学

大学名対象学部・学科選考の特徴
九州大学文学部・法学部・経済学部・理学部
医学部(保健学科)・歯学部・工学部・農学部など
一部学部で評定平均を出願条件に設けない方式を採用。志望理由書や口頭試問が重視される
鳥取大学地域学部・農学部地域課題への問題意識や研究意欲が問われる選考形式。評定による足切りなし

参考:令和8年度 学生募集要項 総合型選抜Ⅱ|九州大学
参考:令和8年度 総合型選抜Ⅰ 学生募集要項|鳥取大学

【私立】総合型選抜で評定なしで出願できる大学例

総合型選抜において評定平均による出願条件を設けていない私立大学の例は、以下の通りです。

なお、各大学の出願条件は年度・学部ごとに異なります。

必ず各大学の最新の募集要項をご確認ください。

大学名対象学部・学科選考の特徴
慶應義塾大学総合政策学部・環境情報学部評定による出願条件なし。志望理由書・自己推薦書・英語資格などを総合的に評価
中央大学文学部・法学部・経済学部・基礎理工学部数学科学部・学科によって評定不問の枠が設けられている。書類や面接での論理的な説明力が求められる

参考:AO入試|慶應義塾大学
参考:【特別入試】入学試験要項、出願書類(所定用紙)〔2026年度入試参考〕|中央大学

まとめ

総合型選抜(旧AO入試)では、国公立・私立を問わず、評定不要で出願できる大学が存在します。

ただし、評定がいらないからといって、誰でも受かるわけではありません。

評定の代わりとなる強みを明確にし、選考に臨む準備を丁寧に進めることが重要です。

評定以外で何をアピールできるかを自分なりに整理しておくことが、選考突破への第一歩となるでしょう。

大学の出願条件は毎年変わるため、志望校の最新の募集要項を必ず確認してください。