総合型選抜(旧AO入試)の小論文の書き方や例文を紹介
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総合型選抜(旧AO入試)における小論文は、序論・本論・結論の3段構成で書くことが重要です。
しかし「何をどう書けばいいのかわからない」「作文と小論文の違いがよくわからない」と悩む受験生も多いでしょう。
本コラムでは、小論文の基本的な定義から主な出題形式、高評価を得るための書き方のコツまでを具体的に解説します。
ぜひ小論文対策の参考にしてください。
目次
総合型選抜(旧AO入試)の小論文とは?

総合型選抜(旧AO入試)における小論文とは、出題されたテーマについて「自分の意見」と「論理的な根拠」を述べる文章のことです。
日常の体験や感想を自由に表現する「作文」とは、目的が異なる点に注意しましょう。
作文の目的は、主観的な感情や個人の経験を伝えることです。
対して、小論文の目的は、自分の意見を伝え、読み手を説得することです。
感想を述べるだけでは小論文の要件を満たせないため、論拠のある主張が求められるでしょう。
総合型選抜の小論文では、学力テストでは測りにくい「論理的思考力」「問題解決能力」「表現力」といった能力が問われます。
また、論文を書くための基礎的な素養を確認することも、小論文の目的のひとつです。
ある社会問題に対して、問題が起こった理由を分析し、「どう解決すべきか」を自分の言葉で論じられる人材こそ、大学が求める人物像といえるでしょう。
総合型選抜の小論文の主な出題形式
総合型選抜の小論文の主な出題形式は、以下の通りです。
テーマ型
テーマ型とは、テーマだけが提示され、自分で論点を設定して意見を展開する形式です。
テーマ型の小論文は内容の自由度が高い分、論点を絞り込む力が問われます。
論点が散漫になると内容がぶれやすく、何を伝えたいのかがわかりにくくなるリスクがあるため注意しましょう。
テーマ型の小論文で評価を得るためには、「自分がどの問いに答えるのか」を序論の冒頭で明示することが不可欠です。
論点を設定する際は、できるだけ具体的・限定的に設定することを意識しましょう。
たとえば「SNSと現代社会」というテーマなら「SNSは若者の孤立を深めているか」のように、賛否や方向性を絞ったうえで論じると、文章にまとまりが生まれます。
課題文型
課題文型は、課題文を読んだうえで設問に答える形式の小論文です。
総合型選抜の小論文のなかでも出題頻度が高く、特に私立大学を中心に多く採用されています。
課題文型では、筆者の主張を正確に把握したうえで自分の意見を述べる必要があります。
読解力と要約力が同時に問われるため、現代文の学習と並行して対策を進めることが効果的です。
課題文の内容をただ繰り返すだけの答案は、読解の証明にはなりません。
「筆者はこう主張している。自分はこう考える。その理由は〜だ」という構造で記述することが重要です。
図表・資料型
図表・資料型は、グラフや統計データを読み取り、課題や解決策を論述する形式です。
総合型選抜の小論文では、少子化や高齢化、労働問題、環境問題など、現代社会に関する内容の出題が見られます。
小論文では、「点の読み取り」よりも「線(推移や傾向)の読み取り」が評価されやすい傾向があります。
特定の数値を引用するだけでなく、全体の傾向から背景を推論する姿勢が評価される点を押さえておきましょう。
たとえば、「X年からY年にかけて○○が約△倍に増加しており、□□という社会的背景が影響していると考えられる」という記述は、分析力のアピールにつながるでしょう。
また、複数のグラフが提示される場合は、グラフ同士の関係性を読み解くことで、より深い考察が可能になります。
総合型選抜の小論文で評価される書き方のコツ
小論文で高評価を得るための3つのコツは、以下の通りです。
総合型選抜の小論文で評価される書き方のコツ
序論・本論・結論の3段構成で書く
小論文で高評価を得るコツは、「序論・本論・結論」の3段構成で書くことです。
序論では、これから述べる「自分の主張(結論)」を最初に提示します。
続いて、本論で「主張を支える根拠や具体例」を論理的に展開し、最後に、結論として主張の再確認を行いましょう。
この構成は「PREP法」(Point→Reason→Example→Point)とも共通しており、ビジネス文書や学術論文でも広く使われています。
序論で主張を提示しておくことで、採点者は読み進めながら論旨を追いやすくなります。
なお、日本語の作文でよく使われる「起承転結」の構成は、小論文には必ずしも当てはまりません。
起承転結では結論が最後に記載されるため、採点者が主張を把握するまでに時間がかかります。
「序論で先に結論を言い、本論でその根拠を述べ、結論で締める」という流れを意識して、繰り返し練習しましょう。
自分の言葉に言い換える
総合型選抜の小論文で高評価を得るためには、課題文の内容を自分の言葉に言い換えることがおすすめです。
課題文の表現をそのまま抜き出して使用せず、オリジナルな表現に言い換えることで、読解力や表現力をアピールできるでしょう。
ただし、言い換えの際には、元の意味を変えないよう正確さを意識することが重要です。
意味を取り違えると全体の論旨がずれてしまうため、言い換えた後に元の文と見比べる習慣をつけましょう。
また、言い換えた箇所に続けて「課題文の主張に対し、自分はこう考える」といった内容を記載すれば、意見と根拠が明確に伝わります。
模範解答を参考にしながら言い換えの練習を重ねることで、表現力が向上するでしょう。
根拠となるデータと具体例を盛り込む
総合型選抜の小論文では、根拠となるデータや具体例、社会的な背景などを盛り込みましょう。
「自分はこう思う」という主観的な表現だけでなく、公的データや具体的な事例を根拠として示すことで、小論文の説得力が向上します。
具体例は自分の身の回りの経験でも問題ありませんが、社会的なデータを併用することでより論文らしい印象になります。
日頃から新聞やニュースに目を通し、テーマごとにデータや事例をメモしておく習慣をつけると良いでしょう。
総合型選抜の試験では情報収集の姿勢も評価される場合があるため、日常的なインプットを怠らないことが重要です。
また、根拠となる情報は、1〜2点に絞って深く掘り下げることがおすすめです。
複数の根拠を浅く列挙するより、重要な情報を絞り込む方が評価されやすいでしょう。
図表・資料型の小論文の例文
以下に、図表・資料型の小論文の例として、令和8年度日本体育大学体育学部体育・健康学科の小論文を紹介します。
※問題は全文を引用・模範解答は一部抜粋のうえ掲載
問題全文
問.<表>および<図>を読み取り、以下3つの問いに対する回答が含まれる一連の文章を作成しなさい。(600 字以上 800 字以内。横書き)
※引用:令和 8 年度 総合型選抜学部別選考方式Ⅰ期 小論文(資料分析型) 【体育学部】
- 日本ではこの 15 年間で運動(スポーツ)時間がどのように推移しているか、具体的な数値を挙げて説明する。
- その不足が短期的・長期的に及ぼす影響を、複数の観点(成長・健康・運動パフォーマンス・心理面など)から述べる。
- 運動(スポーツ)時間増加に有効と考えられる対策を 1 つ挙げ、理由を簡潔に説明する。
模範解答
<表>によると、1日の中でスポーツに費やす時間は、2006 年の 15 分から 2021 年の13 分へと 2 分間減少し、15 年間で約 13%減少したことがわかる。
男女差も大きく、女性は男性よりも 6-8 分短く、約 3 分の 2 程度しかスポーツの時間を確保できていない。
運動不足の短期的影響としては、筋肉などの運動器や、心臓などの呼吸循環器系への刺激が不十分となり、運動パフォーマンスの向上が引き出しきれない。
また筋力低下は若年層では大きな問題にならないが、高齢者では立ち上がりや階段昇降が困難になり日常生活自立度が低下する。
自立した生活が妨げられる大きな問題となる。
心理面では達成感やストレス発散の機会が減り、不安・抑うつ傾向が強まる可能性がある。
※引用:日本体育大学 令和 8 年度入学者選抜 【出題の意図・模範解答】
まとめ
総合型選抜の小論文では、論理的に意見を述べる力が問われます。
主な出題形式は、「テーマ型」「課題文型」「図表・資料型」の3種類であり、志望大学の形式に応じた対策が必要です。
高評価を得るためには、まず序論で結論を述べ、本論で展開し、結論で主張を再確認する「3段構成」を意識しましょう。
また、データや具体例で根拠を示すだけでなく、自分の言葉で論述する練習を積み重ねることも効果的です。
小論文対策に自信がない人は、プロの小論文指導や添削なども利用してみてはいかがでしょうか。