臨床工学科や医用生体工学科の学生の多くが受験する試験に、第2種ME技術実力検定試験（以下、ME2種）があります。

中には「ME2種を取ると就職に有利になるの？」と気になっている方は多いのではないでしょうか。

本コラムでは、「ME2種は就職に有利なのか」について徹底解説します。

未経験の場合の就職や資格を活かせる職種・業界にも触れるため、ME2種に興味がある方はぜひ最後までご覧ください。

第2種ME技術者は就職に有利？いらない？

まずは、ME2種の資格が就職に及ぼす影響と取得のメリットを詳しく解説します。

ME2種単独での就職への影響

ME2種の資格のみでは、直接的な就職への決め手になりにくいです。

そのため、「ME2種はいらない」という声も聞かれます。

しかし、臨床工学技士を目指す学生の場合、就活時期に国家試験の結果が出ていないことが多いため、ME2種の取得状況を確認されるケースがあります。

臨床工学技士試験と出題範囲が被っているME2種に受かっていないと、「国家試験も受からないのでは」とマイナスな印象を与えてしまう可能性があるといわれています。

よって、「ME2種はいらない」とは一概に言えず、ME2種の有無が間接的に就職に影響する可能性は十分にあります。

ただし、就職市場ではME2種はあくまで「あったら良い」レベルの評価であり、単体では有利に働く可能性は期待できません。

対して、上位資格のME1種や臨床工学技士は就職を有利にできる可能性が高いため、上位資格取得を目指す前段階としてME2種を取得するのが望ましいでしょう。

ME2種を取得するメリット

ME2種を取得するメリットは、ME1種や臨床工学技士などの上位資格の学習に役立つ点です。

試験問題では、MEの基礎となる医学的・理工学的知識、医療機器に関する幅広い実践的知識が求められます。

ME2種取得を通じて生体工学や医療機器などに関する基礎知識が身につき、上位資格を目指すためのベースができます。

第2種ME技術者があれば未経験でも就職できる？

ME2種の取得のみでは、経験の有無にかかわらず病院に就職することはできません。

病院に就職するためには、ほかの資格と組み合わせてアピールするか、資格が要らない職種を目指す必要があります。

ただし、医療機器メーカーでは、4年制大学の新卒者であれば未経験でも就職が可能です。

医療機器関連の企業の就職にME2種取得は必須ではありませんが、資格を持っていれば医療系に関心があるアピール材料になるでしょう。

また、中途採用の場合は、実務経験が重視される傾向があります。

未経験から中途採用で医療機器関連の企業に転職したい場合は、ME2種の上位資格まで取得しておくことが望ましいでしょう。

第2種ME技術者を活かせる職種・業界

ME2種を活かせる職種・業界は、以下の2つです。

• 病院・医療機関
• 医療機器メーカー・研究機関

病院・医療機関

ME2種で得られる知識は、病院や医療機関で働く際に活用できます。

ただし、ME2種だけの資格取得では、病院で採用される決定打にはならない点に注意が必要です。

就活の場においてME2種は、医療機器に興味があることのアピールにはなりますが、それだけで採用されることはほとんどありません。

例えば、臨床工学技士・臨床検査技師・看護師などの資格と組み合わせると、就職につながる可能性が一気に高まります。

医療機器メーカー・研究機関

ME2種は医療機器に関する資格のため、医療機器メーカーや関連する研究機関で活かすことができます。

そのため、医療機器メーカー・研究機関の求人にエントリーした際に、取得していることが良い評価に繋がるケースがあるでしょう。

特に自社の医療機器を売り込む営業職は医療機器の知識が求められるため、ME2種取得者が有利になる可能性があります。

第2種ME技術者の最短合格を目指し、就職活動を有利に進めよう！　

本コラムでは、「ME2種は就職に有利なのか」について詳しく解説しました。

コラムで押さえたいポイントを、以下に紹介します。

• ME2種のみでは就職の決め手になりにくいが、臨床工学技士などの上位資格と組み合わせることで評価が高くなる
• 臨床工学技士を目指す学生の場合、就活時期にME2種の取得状況を確認されることがあるため取得がおすすめ
• ME2種を取得するメリットは、上位資格を目指す際の基礎知識習得に役立つ点
• ME2種のみでは病院に就職することは難しいが、医療機器メーカーなどは4年制大学の新卒者であれば未経験でも就職が可能
• 中途採用の場合は実務経験が重視されるため、未経験者はME2種の上位資格まで取得するのが望ましい
• ME2種の知識が活かせる業界は、「病院・医療機関」、「医療機器メーカー・研究機関」

就職活動を確実に有利に進めたい場合は、ME2種に加えて上位資格まで取得しておくべきでしょう。

上位資格の取得に時間・労力をかけられるよう、ME2種は最短での取得を目指すことがおすすめです。

短期間で効率良く学習するなら、通信講座の活用が効果的。

中でもアガルートの第2種ME技術実力検定試験対策講座は、頻出箇所や重要ポイントに絞った質の高い講義で、効率良く合格に必要な実力が身につきます。

さらに質問制度などの手厚いフォローがあるため、初学者でも安心して学習が進められます。