【転職活動中の方必見】今こそ転職の選択肢に公務員!|公務員試験

コロナ渦の影響が医療だけでなく,教育や文化,経済そのものを揺るがしています。
そんな中,働きながらも様々な不安に駆られたり,あるいはすでに収入の途が途絶えてしまった方もいらっしゃいます。
そこで,このコラムでは,転職・再就職の選択肢として,「公務員」があることと,「公務員」になることは決してハードルが高くはないことをお伝えしようと思います。

転職の選択肢に公務員を勧めるポイント

  • (1)やりがいと身分保障の両輪
  • (2)民間からの転職は決して少なくない
  • (3)受験資格は年齢制限だけなのが基本
  • (4)公務員への転職は2パターンある
  • (5)筆記試験のハードルは低い

1. 現状の不安

今年から入社した人も,何年かの勤務経験がある人も不安を抱えていると思います。
人員削減,給与・ボーナスのカット,何よりも倒産の不安が頭をよぎることと思います。実際,支店を閉鎖した大手飲食店,店を閉めた旅館などニュースで日々耳に入ってきます。
外食産業,旅行業界や航空業界はいち早くダメージを受け,海外の大手航空会社には,すでに破綻したり,大幅なリストラに着手した企業もあります。
これに対して,こんな時期になっても公務員は一銭も給与が下がらない,ボーナスも満額出ると避難の声もあります。 ただ,公務員は法律で身分保障がされています。なぜなら,どんな時期であっても,国民・住民のためにしっかり働いてもらいたいからです。
たとえば,東日本大地震の際にも,真っ先に現場に駆けつけ,住民救済のために不眠不休で業務に従事したのは公務員の方々です。
ですから,公務員が身分保障されていることだけでなく,いざという時に,国民・住民のために働けることにも注目していただきたいのです。つまり,仕事としての魅力を知った上での転職先の候補として考えていただきたいのです。

2. 意外に多い民間→公務員の転職

実は,民間から公務員への転職者が相当数います。

まず,公務員の採用は一括採用なのは民間と同じですが,新規採用にこだわりません。なぜなら,どの公務員試験も採用時の年齢要件に幅があるからです。
年齢の上限は様々なので,ネットなどで調べてみてください。35歳,39歳と高めに上限設定しているところもありますし,低くても25歳までと,明らかに新卒採用にこだわっていないことがわかります。
ですから,民間企業から公務員に転職する方が相当数いるわけですし,採用する側も民間企業での経験を活かせる人材も新卒採用とあわせて予定しているわけです。
実際,筆者が職員研修を担当している自治体でも,新卒より転職者の方が多いのが実情です。

3. 公務員の受験資格は年齢制限しかないのが基本

国家総合職の一部には学歴制限が設けられている職種もありますが,こういったごく例外を除いて,公務員の受験資格は年齢制限しかないのが基本です。
国家公務員や公安系(警察官など)は,国籍条項がありますが,地方公務員の大半は外国人も受験可能です。
したがって,大卒レベルと受験資格にあっても,あくまでも「レベル」であって,中学卒でも受験できます。筆記試験に合格すれば,大卒レベルの知識があるとされるから心配は無用なのです。

4. 転職される方の受験方法は2パターン

(1)通常の採用枠で受験する

先述のように,公務員の年齢制限は職種によって異なりますが,年齢制限以下の年齢であれば,通常の採用試験を受験できます。
「そうは言っても年齢制限ギリギリなら合格は難しいんじゃないの?」と訝しがる方がいらっしゃいますが,ギリギリでも全く問題ありません。
筆者の教え子の中には,「どうしても国税専門官になりたい」と,アルバイトをしながら何年もチャレンジして,最終的には年齢制限ギリギリで最終合格を果たした人がいます。
採用の年齢制限を高くしているのは,ここまでの経験を職務に活かしてほしいわけですから,面接でしっかり自己PRすれば問題ありません。このあたりは民間の転職となんら変わりはないのです。

(2)経験者採用で受験する

よく知られていないのが非常に残念ですが,想像以上に多くの自治体では,毎年,経験者採用試験が実施されています。社会人経験の年数によって,細かく採用枠を区別しているところもあります。試験内容も,通常採用よりも筆記試験のウエイトを低くして,プレゼンや論文,面接重視とするのがほとんどです。より民間企業の採用試験に近くなっています。
例えば,東京都のキャリア採用は,採用人数は少ないものの,年齢制限は60歳未満と門戸を広く開いています。

5. 筆記試験のハードルは想像以上に低い

公務員への転職は,すごく勉強ができないと難しいと誤解されている方が多くいます。ネットでも,国家資格と並べて偏差値ランキングを出しているサイトもありますが,公務員試験は就職試験であって資格試験ではありません。
もちろん,公務員として必要な最低限の知識と教養,文章作成能力は問われます。ですが,重視されるのは人物です。筆記試験のハードルは世間で言われているより相当低いと考えて間違いありません。人物本位,面接重視なのは民間企業と同じです。

6. 最後に

ここまで読んでいただいて,いかがでしたでしょうか?
公務員への転職に興味を抱かれたでしょうか?
それとも,やはり民間企業がいいと思われたでしょうか?

厳しい時代となりましたが,こんな時代だからこそ,仕事・収入を得る手段について一度立ち止まって考えるといいかも知れません。
単に,身分保障や安定した収入,というだけで公務員へ転職することはお勧めする気はありません。なぜなら,どんな仕事で生きていくかは,年齢を重ねるにつれずっしりとのしかかってくるからです。サラリーマンという仕事がないのと同じように,公務員という仕事はありません。どの地域で,どんな業務に携わるか,公務員といっても千差万別です。また,民間でなければできないこともあります。
ただ,転職を考えられた時,変な先入観に惑わされず,公務員も選択肢のひとつに考えてみてください。

最後に,筆者が広島県下の市役所職員を集めた研修を担当した時に,40代で民間から市役所に転職された方からお聞きした言葉を添えておきます。

「転職してよかったですよ。民間にいた時にできなかった,住民を助ける仕事ができますから」

  • ● この記事の著者

    小林 美也子講師

    大手資格予備校・地方自治体・企業・教育機関等様々な場所で,長年にわたり公務員試験,宅建試験の受験指導,職員研修を行う。
    難解な法律用語は平易な表現とたとえ話でかみ砕き,理解しにくい内容はオリジナルの挿絵でわかりやすく説明する。
    テンポの良いメリハリの効いた講義で多くの合格者を輩出。時間が限られる受験生のために,エッセンスが詰まった学習効率が高い講義を展開する。

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