合格者インタビュー

受講されていたカリキュラム

下記リンクは最新版となります。合格者の方の受講年度と異なります。

行政書士試験を目指した理由・契機

法人のバックオフィス部門の責任者をしています。

数年前に社会保険労務士と衛生管理者の資格を取得し、それを活かして日々業務にあたっていますが、このほかにも各種契約書関係のリーガルチェックや会計帳簿の確認など、顧問弁護士や顧問税理士の先生との間に立って、ある程度の知識理論を持ち合わせた上で、仕事を進めていく必要にも迫られていました。

外部に業務委託しているとはいえ、こうした専門家の先生方としっかりコミュニケーションを図るには、民法を中心にできれば一度法律を体系的に学んでいきたいと考えていたところ、以前から存在は知っていた行政書士という資格が頭に浮かびました。

また、法人内部の業務のほか、法人運営には行政とのやり取りも欠かせませんので、対外的な意味でもぜひ行政書士の資格を持って仕事をしていきたいと考えるようになりました。

アガルートアカデミーの講座を受講しようと思ったきっかけ

大学は非法学部出身で、憲法、民法、行政法、商法…とまったくの素人であり、どちらかと言うと、論理的な思考回路はあまりないほうでしたので、まずは法律を体系的にしっかり学べる通信講座を検討しました。

アガルートは、アガルートの講座で行政法を学んでいた友人から勧められたのですが、初年度は受講の検討を開始したのが4月と少し遅かったので、行政書士試験の中心的な科目となる民法と行政法を中心に勉強を進めようと考え、公務員講座ではあったのですが、同じアガルートの吉井英二先生の講座で、民法、行政法、憲法の3科目を勉強しました。

まずは法律の条文理解というよりは、法律とは何か?という基本的なところから始めました。講座を受講する中で法律がグッと身近に感じられつつあったのですが、基礎を固め切るまでにはいかず、残念ながら本試験では惜しくも不合格でした。

そこで次の年度は行政書士試験に特化した豊村慶太先生の演習総合カリキュラムで、とくに苦手意識のある民法を中心に何度も講義を聴きました。

また、条文については田島圭祐先生の逐条ローラーインプット講座で確実に知識として理解・定着するよう、繰り返し講義を聴きました。

合格体験記・学習上の工夫

行政書士試験は3回目の試験で合格しました。

1年目はいわゆるお試し受験で、締め切り試験申込みギリギリ、8月の下旬に申し込み、以後もほとんど準備らしい準備もせず、本試験は118点で不合格。

ただ、大した準備もしない割には多少なりとも手応えを感じたので、2年目は180点台の合格を目指して試験に臨みましたが、前述の通り、やはり本試験は170点で不合格でした。要は考え方が甘かったのです。

180点台でも合格は合格、必要なポイントを絞り「効率的」に(都合よく)学習を進めていったつもりになっていたのが敗因だったと思います。条文や判例をきちんと理解していなかった。そこで、不合格発表の後、すぐに豊村先生の講座を申し込み、3年目の勉強を開始しました。

3年目となる今回の試験で最も力を注いだのは、民法全般の徹底的な理解と記述式対策だったと思います。

行政書士試験の民法は択一式9問、記述式2問が出題され、配点は合計76点と行政法(112点)に次いで比重の大きな科目です。豊村先生と田島先生の講義を並行して何度も聴き返し、苦手意識の克服に努めました。

それでも行政書士試験の民法は難しく、苦手意識は結果として無くなりはしませんでしたが、だいぶ薄めてから試験に臨むことができました。

一方で、記述式の対策では、これまでは特別な準備をほとんどしなかったのですが、2回目の試験で思ったほど点数が伸びていないことを踏まえ、アガルートの「総まくり記述80問講座」のテキストを軸に、秋口から準備を進めました。

ただ、仕事もありますので机について40字程度で解答するというよりは、問題文を読み、頭の中で必要なキーワードを中心にまとめてみる――ということを繰り返しました。

アガルートのテキストでは試験に出題されそうな項目に的を絞り厳選して掲載していますので、テキストを活用した記述式の訓練にはとても役立ちました。

直前期には民法や行政法の条文・判例が夢の中にも出てくるようになっていました。

本試験は総得点で196点。自分でもビックリしています。民法は9問中6問の正解、記述式は26点でした。

演習総合講義のご感想・ご利用方法

試験範囲の全体を網羅する「演習総合講義」については、主に民法、行政法、憲法を利用しました。とくに民法については、民法総則、物権、債権部分をもれなく視聴し、豊村先生の板書もテキストに書き込むなどして理解に努めました。

仕事の合間に時間があるときには、アガルートの民法のテキストを読み返し、記憶の定着を図りました。

即時取得や無権代理、表見代理などについては理解して覚えたと思っていても、それでも模擬試験などでは間違えましたので、間違えが多かった部分はとくに繰り返し視聴しました。

また、行政法については、民法に比べると「理解」というよりは「知っている」という要素が強いと感じたので、一通り視聴することで法律の内容や考え方を確認するという形にしました。

民法に比べると苦手意識はありませんでしたが、その中でも、行政手続法、行政不服審査法、行政事件訴訟法については、例えば聴聞や公聴会などがどの法律に関係するのか、入り混じって分からなくなってしまうこともあったで、2回3回と聴き返しました。

地方自治法は覚える項目が多いのですが、豊村先生の講義を聴き、「覚える」というよりは地方自治、国と地方との関係など、覚えるより前によく「理解」することを念頭に進めていきました。

総まくり択一1000肢攻略講座のご感想・ご利用方法

総まくり択一1000肢については、テキスト全体を繰り返し解くという方法ではなく、苦手意識のある項目、試験に頻出の項目をセレクトして問題にあたり、その上で解説を読み、内容の理解を確実なものとするよう努めました。

一つの項目に複数の問題が様々な角度や方向から問われますので、本試験に向けて効果が大きいだろうと思いました。

行政書士試験は過去問を繰り返すだけで合格できるほど甘くはなく、合格には法律内容の確実な理解が必要だと感じていましたので、本試験を見据えた対策として有効だったと思います。

項目を確実に理解することを念頭に置いていましたので、スピードを上げて問題を解くのではなく、じっくり読んで考えて解答を出すことを心掛けました。

総まくり記述80問攻略講座のご感想・ご利用方法

総まくり記述80問については、テキスト右側の問題を読んでから、頭の中で考え、解答を40字程度で整理した上で、テキスト左側の解答例をみて確認しました。アガルートが厳選した記述式80問を、試験直前期にはそれこそ暗記するほど「読み物」のように持ち歩きました。

解答を紙に書くことはあまりしませんでしたが、「欠缺」や「瑕疵」「牽連性」などの難しい漢字については、さすがに漢字を間違えてしまっては元も子もないので、何度も漢字練習をして書けるようにしました。

記述式は配点が20点×3問=合計60点と高いので、難しい問題でも部分点は取れるよう気合を入れました。試験本番では手ごたえがなく厳しいかなと思いましたが、26点と思ったより点数を貰えました。

逐条ローラーインプット講座のご感想・ご利用方法

逐条ローラーインプット講座については、アガルートのテキストを軸に準備を進めていましたので「六法全書」の代わりとしても利用しました。

また、配点の高い記述式の問題で得点するためにも、インプットを正確に行うことは、論理的な思考力が求められる記述式において、論点のブレないアウトプットを行うことにもつながると思い、とくに民法を中心に何度も聴きました。

田島先生の講義で板書された行政手続法第3条3項の根拠規定と処分等の適用など、頭を整理して理解する上で大変役立ちました。

このほか、条文によっては講義を聴いた上で、さらに総務省等のホームページで該当する条項のパンフレットやリーフレットなどを参照し、それこそ穴のあくほど眺めたりして理解を深めていきました。

模擬試験

模擬試験は本試験を見据え、10月の日曜13時から時間を取って受験しました。

行政書士試験は3時間1本勝負の長丁場ですので時間配分がとても重要になりますが、問題の正誤以上に、それを意識して臨みました。また、本試験には独特の緊張感も伴いますので、他の資格学校の模擬試験を会場で受験しました。


模擬試験であっても3時間集中して問題にあたると疲労困憊しますが、よい訓練になりました。

模擬試験の復習は多くの皆さんが実行しているように、正答率が高いにも関わらず間違えた問題と、厳選された記述式問題―の2点に絞って、それこそ解説をそのまま覚えてしまうぐらい読み込んで理解に努めました。

とくに記述式の場合は、同じ論点の出題であっても切り口を変えて解答を求めることが多々あるので、それも念頭において取り組みました。

行政書士試験合格を目指す方へのメッセージ

試験を突破するには、やはり最後まで諦めないことだと思います。とくに社会人の場合、仕事と家庭に必要な時間を費やす中で、さらに勉強に時間を割く必要がありますので、仕事上の付き合いや家族での旅行など、何らかの代償を払うこともあると思います。

しかし、そのようなストイックな中で身を入れて取り組めば必ず手に入れることができる試験が行政書士試験だと思います。

ピークを本試験の実施される11月上旬に合わせて全力で向かっていってください。

豊村先生へメッセージ

豊村先生、そして田島先生には実際にお会いしたことはありませんでしたが、両先生の熱くきめ細かな解説、そして励ましが試験合格への大きな助けになりました。

法律の条文を一つ一つ紐解き、丁寧に解説していただいたおかげで、疑義を残さず理解できたのが良かったと思います。民法や行政法が以前よりもずっと身近になると同時に、先生方とも友人のような親しみを覚えるようになりました。ありがとうございました。心より感謝いたします。

※合格者アンケートは,合格者がインタビュー前に回答したアンケートの結果に,インタビューでの内容を加味して表記しております。

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