衛生管理者試験を独学で合格することは可能です。テキストや過去問題集を用いて勉強することで、独学でも効率的に合格を目指せます。

独学で合格を目指す際は、やみくもに丸暗記するのではなく、図や表を正しく理解することから始めましょう。

本コラムでは、衛生管理者試験に独学で合格するためのポイントを詳しく解説します。

また、「衛生管理者の独学で合格するには何ヶ月必要ですか?」という疑問に対して解説しているので、ぜひ参考にしてください。

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衛生管理者試験は独学でも合格できる?

結論として、衛生管理者試験に独学で合格することは不可能ではありません。
ただし、しっかりとした学習をすることなく、誰でも受験すれば簡単に合格するようなものではないのでご注意ください。
国家資格である衛生管理者試験に独学で合格するには、それなりの準備と理にかなった努力が必要です。

独学で合格するのに必要な勉強時間

衛生管理者試験合格までに必要な勉強時間は、第一種が100時間、第二種が60時間といわれています。
1日1時間勉強するものとすれば、第一種で約3か月、第二種で約2か月になりますね。

独学で勉強するには、下記などの準備が必要です。

  • 学習計画
  • テキスト
  • 学習時間の確保

試験日から逆算して、1日あたりの学習量を見積り、学習計画を立てましょう。

関連コラム:衛生管理者試験の日程一覧と申込の流れ

「理にかなった努力」とは?

できるだけ効率よく合格を目指すなら、やみくもに丸暗記しようとするのではなく、理にかなった努力をするべきです。

まずは図や表を正しく理解することから始め、数字や用語の暗記は後からする方が楽だと思います。
似た用語も多いので、違いを正しく理解したうえで暗記するのがポイントです。

例:「衛生管理者」と「衛生推進者」

【項目別】衛生管理者試験の勉強法

試験自体は、さほど難しいものではありません。
テキストと過去問題集で順調に勉強できれば、8割方は得点できるでしょう。

テキストや参考書は何冊も用意するものではなく、1冊を丸暗記するくらいの意気込みで徹底的にやりこむのがおすすめです。

労働基準法、労働安全衛生法等の法令について

安衛法上、最低限の用語や数字等は実務でも必要となりますので暗記しておいた方がよいでしょう。

衛生管理体制、職業性疾病、作業環境管理、救急措置について

こちらも安衛法上、最低限の用語や数字等は実務でも必要となりますので、暗記しておくべきでしょう。

例:50名以上の事業所で選任義務

数字以外については、なるべく「理解を優先して覚える」ことがおすすめです。

例:どんな業務をすると→どのような疾病が発生するおそれがあるので→どんな対応が必要か

労働生理について

労働生理も、なるべく「理解を優先して覚える」ようにしましょう。

個々の単語を覚えるよりも、図の理解を優先してみてください。

また、高校の理科や保健体育の知識が転用できるはずです。

有害業務関連について

第一種衛生管理者試験のみの試験範囲となる、鉛、粉塵、有機溶剤、特化物、放射線、騒音、振動、紫外線・赤外線、重量物等有害業務関連の分野の勉強についてです。

工場等で勤務していないとあまりピンとこない中身も多く、業務の内容についてもバリエーションもあり少しとっつきにくい分野でしょう。

そのためここでもなるべく「理解を優先して覚える」ようにしましょう。

例:「どんな業務をすると→どのような疾病が発生するおそれがあるのか」などと考える。

試験のシミュレーションをしよう

勉強を始めたばかりの段階でも、試験日が近づいてきた段階でも構いません。

本番を想定して試験問題集を時間を決め、自ら「模試」として解いてみましょう。

終わったら、間違っていた場所を中心に復習すれば、早く身につくはずです。

衛生管理者試験を独学で合格する勉強方法

衛生管理者試験を独学で合格するためには正しくスケジュールを立て、参考書・問題集・過去問を活用しなければなりません。

勉強スケジュールを立てる

勉強を始める前に必ず勉強スケジュールを立てましょう。

闇雲に勉強を進めていくのは非常に危険です。試験日から逆算し、いつどの科目に着手すれば間に合うのかを計算する必要があります。スケジュールを詰め込みすぎると何かあったときに取り返しがつかないため、少し余裕を持ったスケジュールを立てることをおすすめします。

参考書・問題集を活用する

スケジュールを立てたら参考書と問題集を購入しましょう。

複数の参考書・問題集を活用するのではなく、まずは1つの参考書・問題集を徹底的に解きましょう。一回解いただけでは理解できないポイントがあれば、何度も復習をし、苦手意識を克服することが大切で、最低でも試験までに3周はすることを心がけましょう。

過去問を活用する

実際に出題された問題を解き、自分の実力を確かめましょう。

日本関税協会の公式HP(https://www.kanzei.or.jp/tsukanshi/exam/ref.htm)に過去問が列挙されています。ひとまず3~4年分の過去問をダウンロードし、時間を測りながら解いてみましょう。合格点に達さない場合は再度参考書・問題集を解き間違った部分を克服するようにしてください。

衛生管理者試験を独学で合格は厳しい人の特徴と対策

衛生管理者試験は極端な難関試験というわけではなく、基本的には努力すれば誰でも合格できる試験です。

しかし、次のような人は独学で一発合格は厳しいかもしれません。

①根気がない人

試験勉強なので学習を始めると試験終了までは毎日地味な学習が続きます
ある程度の根気がないと厳しいかもしれません。

②計画性がない人

自分で学習計画を立てるのが苦手だったり、立てた計画を基に学習を進めるのが苦手な人は、少し厳しいかもしれません。毎日コツコツと学習を進めることが大切です。

③学習時間を確保するのが難しい人

衛生管理者試験を受験する人の多くは社会人です。
毎日仕事があり、なかなか学習時間を取るのが難しい方は多いでしょう。

通勤時間等の隙間時間を活用するなど、ある程度の工夫も必要になってきます。

通信講座という対策方法

①~③に該当する人は、通信講座の利用もおすすめです。

①根気がない人は、通信講座で外部から様々な刺激があった方が飽きが来ず、学習が長続きする可能性が高まります。

②計画性がない人も、通信講座を活用すれば学習計画を立てたり学習のペースを掴みやすくなるはずです。

③学習時間の確保が難しい人は、スマホで勉強できるような講座を選ぶとよいでしょう。
通勤時間などスキマ時間を利用し、学習時間を確保しやすくなります。

まとまった学習時間が取れない人でも使いやすい、1チャプターが短い講座もあるのでそういったもの講座を選ぶのがおすすめです。

まとめ

衛生管理者試験は努力すれば誰でも合格できる試験です。
ただし、ご紹介したように独学では難しい人も少なくありません。
どうしても短期で効率的に合格を果たしたい人は、通信講座も視野に入れてみると、より短期合格しやすくなるはずです。

衛生管理者は、取得して以降職場で活用することにとても意義がある国家資格です。
是非試験にチャレンジして知識を会社の衛生管理に活かしてください。

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この記事の監修者 池田 光兵講師

池田 光兵講師

2000年に、中央大学経済学部を卒業。同年より広告代理店で企画営業職に従事。
2006年より、大手人材紹介会社2社にて、キャリアアドバイザー、研修講師、転職セミナー講師などを幅広く経験。
2020年に社会保険労務士試験に合格後、2021年より株式会社アガルートに入社し講師として従事。
2024年に、第一種衛生管理者試験に合格。


社会保険労務士試験は、ほぼ独学で就業しながらも毎日コツコツと勉強し、三度目の挑戦で合格した苦労談も面白く、また、三度やったからこそ教えられる「やっていいことと駄目なこと」も熟知している。
合格のノウハウをより多くの受講生に提供するため,株式会社アガルートへ入社後は自らの受験経験で培った合格のノウハウを余すところなく提供する。

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