1級土木施工管理技士は、土木工事の現場で「技術と管理の両面」を担う重要な国家資格です。

施工計画の立案から品質・安全の管理まで幅広く関わるため、キャリアアップや独立を目指す技術者に人気があります。

この記事では、2025年度の1級土木施工管理技士試験の日程・申込方法・受験資格をわかりやすく解説します。

試験内容や合格率、受験料などもあわせて紹介しますので、これから受験を検討している方はぜひ参考にしてください。

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1級土木施工管理技士試験とは?

1級土木施工管理技士試験は、国土交通省が認定する国家資格「土木施工管理技術検定」のうち、上位にあたる資格です。

土木工事の現場で工事全体を統括し、品質・安全・工程を管理できる技術者としての能力を証明するものです。

試験は「一次検定(学科試験)」と「二次検定(実務試験)」の2段階で構成されており、一次検定では専門知識、二次検定では実務応用力や指導力が問われます。

1級を取得すると、主任技術者・監理技術者として公共工事を含む大規模な工事現場を担当できるようになり、キャリアアップや転職、独立にも大きく役立つでしょう。

また、施工管理職としての信頼性が高まり、昇進や資格手当の支給対象となる企業も多くあります。

【2025年度】1級土木施工管理技士の試験日と申込スケジュール

1級土木施工管理技士試験は、毎年全国の指定会場で年1回実施されます。

試験は「一次検定(学科)」と「二次検定(実務)」に分かれており、それぞれ実施時期や申込期間が異なります。

ここでは、2025年度の試験日程や申込スケジュール、申し込み方法の注意点をまとめて紹介します。

受験を検討している方は、受付期間を逃さないよう早めの準備がおすすめです。

試験日

1級土木施工管理技士試験は、一次検定と二次検定の2つに分かれて実施されます。

2025年度も例年通り、春から秋にかけて以下のスケジュールで行われる見込みです。

試験区分日程合格発表
一次検定2025年7月6日(日)2025年8月14日(木)
二次検定2025年10月5日(日)2026年1月9日(金)

一次検定は2025年7月6日(日)に行われます。

全国各地で実施され、試験はマークシート方式です。

合格すれば、次年度以降も二次検定を受験できる「一次検定合格者」として認定されます。

二次検定は、2025年10月5日(日)に行われます。

一次検定に合格した人が受験できる筆記試験です。

記述形式で、実務経験を踏まえた問題が出題されます。

最新の試験案内が発表され次第、公式サイトで必ず確認しましょう。

申込期間と方法

1級土木施工管理技士試験の申込は、一次検定・二次検定ともにインターネットによる申込が基本です。

申込期間は例年3月中旬〜4月上旬頃となっています。

受付期間が短く、毎年アクセスが集中するため、余裕をもって手続きを済ませるようにしましょう。

申込の流れは以下の通りです。

1. 一般財団法人全国建設研修センターの公式サイトから申し込む

2. 受験料を支払う

3. 書類を提出する

4. 後日、受験票を郵送で受け取る

一次検定のみか、一次検定と二次検定を同時に申し込むかによって流れは異なります。

詳しくは、一般財団法人全国建設研修センターの公式サイトを確認してください。

1級土木施工管理技士の受験資格

1級土木施工管理技士試験を受けるには、学歴と実務経験の両方の条件を満たす必要があります。

たとえ建設業での経験があっても、学歴によって求められる実務年数が異なるため、自分がどの区分に当てはまるのかを正確に確認しておくことが大切です。

ここでは、学歴別の受験資格一覧と、受験者がよく迷う「実務経験の定義」についてわかりやすく解説します。

受験資格一覧

令和6年度(2024年度)以降、1級土木施工管理技士の受験資格制度は大きく改正されました。

特に、第一次検定については、学歴に関係なく 19歳以上 であれば受験できるようになりました。

第二次検定(実務試験)については、改正後は「学歴による卒業後実務年数」ではなく、「第一次検定合格後に一定の実務経験を有する者」が受験できる制度に移行しています。

新制度下で認められる実務経験の例としては、以下のような選択肢があります。

【受験資格区分1】1級土木施工管理技士第一次検定合格者
1ー①1級 第一次検定合格後の実務経験5年以上
1ー②1級 第一次検定合格後の特定実務経験1年以上を含む実務経験3年以上
1ー③1級 第一次検定合格後の監理技術者補佐としての実務経験1年以上
【受検資格区分2】 2級土木施工管理技術検定第二次検定合格者で、かつ、1級土木施工管理技術検定第一次検定合格者
2ー①2級 第二次検定(旧実地試験含む)合格後の実務経験5年以上(令和7年度の該当者は令和元年度までの合格者)
2ー②2級 第二次検定(旧実地試験含む)合格後の特定実務経験1年以上を含む実務経験3年以上 (令和7年度の該当者は令和3年度までの合格者)
【受検資格区分3】 技術士第二次試験(※3)合格者
3ー①技術士第二次試験合格後の実務経験5年以上
3ー②技術士第二次試験合格後の特定実務経験1年以上を含む実務経験3年以上

引用:一般財団法人全国建設研修センター

改正前の制度では、受験資格は「学歴(または資格)」と「土木施工管理に関する卒業後の一定の実務経験年数」により細かく区分されていました。

以下は、旧制度での 第一次検定と第二次検定を同時受験 の場合の代表的な例です。 

学歴と資格土木施工管理に関する必要な実務経験年数
指定学科指定学科以外
大学・高度専門士卒業後 3 年以上の実務経験年数卒業後 4 年 6 ヵ月以上の実務経験年数
短期大学・高等専門学校・専門学校専門士卒業後 5 年以上の実務経験年数卒業後 7 年 6 ヵ月以上の実務経験年数
高等学校・中等教育学校・その他専門学校課程卒業後 10年以上の実務経験年数卒業後 11年 6 ヵ月以上の実務経験年数
その他(中卒など)15年以上の実務経験年数

引用:一般財団法人全国建設研修センター

これらの実務年数には、必ず 1年以上の指導監督的実務経験 を含む必要があります。

「実務経験」とは?

1級土木施工管理技士試験における「実務経験」とは、土木工事の施工や設計、監督など、工事の管理業務に直接関わった期間を指します。

単に現場に所属していた期間ではなく、工事現場の計画・工程・品質・安全などに実際に携わった経験が求められます。

実務経験として認められる主な業務例

実務経験として認められる業務の代表的な例は以下のとおりです。

• 土木工事(道路、橋梁、トンネル、ダムなど)の施工・管理

• 工事現場での安全・品質・工程・原価の管理

• 発注者や設計者との打ち合わせ、施工計画書の作成

• 施工管理ソフトなどを用いた現場管理・記録業務

• 下請業者・協力会社への指導や監督

一方で、事務作業のみ、営業、資材調達など工事に直接関与しない業務は、原則として実務経験に含まれません。

実務経験の証明方法

実務経験年数を証明する際は、勤務先企業に記入・押印してもらう「実務経験証明書」が必要です。

書類には、担当した工事の種類・期間・役割などを具体的に記載する必要があります。

なお、アルバイトや見習い期間でも、業務内容が土木工事に関連していれば実務経験として認められる場合があります。

新制度での考え方

令和6年度以降は、学歴にかかわらず一次検定合格後に一定の実務経験を積むことで、二次検定(応用能力試験)を受験できるようになりました。

このため、今後は「どのような職務で、どのくらいの期間、施工管理に関わったか」が重視される傾向にあります。

1級土木施工管理技士の試験内容

1級土木施工管理技士試験は、「一次検定」と「二次検定」の2段階で構成されています。

一次検定では専門知識や法令の理解力、二次検定では現場での判断力や応用力が問われるため、出題形式や試験時間の違いを理解しておくことが合格への第一歩です。

ここでは、それぞれの検定の出題範囲や試験時間、出題形式を詳しく解説します。

一次検定の試験内容

1級土木施工管理技術検定の 一次検定 は、工事現場での管理能力の基礎となる理論知識を幅広く問う試験です。

解答形式はマークシート方式で、出題科目は以下のようになっています。

科目内容の概要
土木工学等土木一式工事に関する構造力学・水理学・土質工学など基礎工学分野、設計図書知識など
施工管理法施工計画・工程管理・品質管理・安全管理・施工体制など管理業務に関する知識、応用能力問題も含む
法規建設業法、労働安全衛生法、関連する各種法令

令和7年度(近年)では、土木工学等において「工学基礎(構造力学・水理学・土質工学)」 が必須問題として出題される傾向が強まりました。

また、「施工管理法」の応用能力問題は出題比率も高く、合格にはこの分野での得点が非常に重要となるでしょう。

二次検定の試験内容

1級土木施工管理技術検定の 二次検定(旧・実地試験)は、一次検定とは異なり記述式の筆記試験で、受験者の実務能力や現場判断力を文章で表現する力が問われます。

二次検定では、必須問題3問+選択問題8問 の計11問が出題され、そのうち7問を解答します。

出題内容は以下の通りです。

分野内容例
施工経験記述自分が経験した工事内容を題材に、工事概要・技術的課題・対応処置・評価 などを整理して記述する形式。
施工計画事前調査に基づく施工方法・工程案など、計画段階の技術的判断を問う問題。 
品質管理材料検査、試験方法、施工誤差補正、出来形管理などの記述問題や数値処理を含んだ問題。
安全管理作業手順、安全対策、事故予防策などを記述する形式の問題。 
土木一般・材料・工事技術土工・コンクリート工・基礎工など、構造材料・施工法に関する記述や穴埋め問題。
環境・建設副産物対策等近年、環境保全(騒音・振動・水質汚濁等)や副産物処理など。 

このように、二次検定は知識だけでなく、経験をもとに自分の言葉で論理的に書く力が問われる試験となっています。

1級土木施工管理技士の出題傾向と対策方法

1級土木施工管理技士試験では、毎年出題範囲に大きな変更はないものの、重要分野の比重や出題形式には一定の傾向があります。

出題傾向を把握せずに学習を進めると、効率よく得点を伸ばすことが難しくなるため、過去問題の分析と重点分野の把握が合格への近道です。

ここでは、近年の出題傾向を踏まえながら、一次検定・二次検定それぞれの効果的な勉強法と対策ポイントを解説します。

出題傾向

1級土木施工管理技士試験では、例年大きな変更はないものの、出題分野の重点化や記述テーマの変化など、少しずつ傾向が見られます。

ここでは、一次検定と二次検定それぞれの出題傾向を整理します。

一次検定の傾向

一次検定では、「施工管理法」分野の比重が高いことが特徴です。

特に、安全管理・品質管理・工程管理など、現場実務に直結する問題が毎年多く出題されています。

また、令和6年度以降は応用能力問題(現場事例をもとに選択肢を判断する形式)の比率が増加し、単なる暗記ではなく「状況に応じた判断力」を問う傾向が強まっています。

一方で、「法規」分野では建設業法・労働安全衛生法・公共工事標準請負契約約款など、法改正に関する設問が毎年1〜2問出題されるため、最新情報の確認が欠かせません。

「土木工学等」では、構造力学・水理学・土質工学などの基礎理論問題が安定して出題されており、得点源にしやすい分野です。

二次検定の傾向

二次検定では、出題テーマが「施工経験記述」「施工計画」「品質・安全管理」を中心に構成される点が特徴です。

特に、施工経験記述は毎年必須問題として出題され、受験者が自分の経験をもとに、課題発生時の対応や改善策を論理的にまとめる力が求められます。

また近年は、環境対策・ICT施工・DX(デジタルトランスフォーメーション)など、最新技術や社会的課題を踏まえたテーマが増加しています。

例えば、「建設副産物の再利用」「労働安全衛生マネジメント」など、持続可能な施工管理を意識した出題が見られます。

対策方法

1級土木施工管理技士試験に合格するには、一次検定・二次検定の出題傾向に合わせた学習戦略が欠かせません。

ここでは、それぞれの効果的な勉強法を紹介します。

一次検定の対策方法

一次検定は、出題範囲が広く、暗記だけでは得点しにくい総合力試験です。

そのため、まずは過去問題を中心に「出題傾向のパターンを体で覚える」ことが重要です。

1. 過去5年分の問題演習を繰り返す

2. 施工管理法を最重点に学習する

3. 法令問題は「条文暗記」ではなく「実務判断」で覚える

4. 弱点分野の克服には通信講座や動画学習も有効

まずは、出題形式や頻出分野(施工管理法・法規)を把握し、問題文の言い回しに慣れることが大切です。

そのため過去問での演習が最重要となります。

独学では理解しにくい内容は、解説動画や図解教材を併用すると効率的です。

また、一次検定はマークシート方式のため、時間配分とスピードも合否に直結します。

過去問演習の際に、時間配分を意識した練習を行いましょう。

二次検定の対策方法

二次検定では、実務経験をもとに論理的に説明する力が求められます。

単なる知識暗記では対応できないため、事前準備と答案練習が重要です。

1. 施工経験記述は早めに準備する

2. 過去問題をもとに「記述の型」を身につける

3. 施工管理分野の基礎知識も忘れずに復習

4. 模擬試験・添削指導を活用する

自分が関わった工事の中から、「技術的課題を解決した経験」を3〜5件ほどピックアップし、工事名・担当業務・問題点・対応策を整理しておきましょう。

また、二次試験では、「課題 → 原因 → 対応 → 結果」の流れで書くと、採点者に伝わりやすい答案になります。

そのため、早い段階で方を身につけるようにしましょう。

可能なら、模擬試験や添削指導で自分では気づきにくい表現のあいまいさや論理の飛躍をフィードバックしてもらうと安心です。

さらに、令和6年度以降はICT施工・環境対策など時事テーマの出題も増えているため、最新動向をニュースや業界誌で把握しておくことも有効です。

1級土木施工管理技士の合格率

1級土木施工管理技士試験は、建設業界の中でも難易度が高い資格のひとつです。

合格率は年度によって多少の変動はありますが、一次検定は40〜60%、二次検定は30〜40%前後で推移しており、十分な準備と計画的な学習が求められます。

一次検定の合格率

一次検定(学科試験)は、出題範囲が広く基礎から応用まで問われます。

例年の合格率は 40〜60%程度 です。

直近5年の合格率は以下のとおりです。

年度合格率
令和7年度43.1%
令和6年度44.4%
令和5年度49.5%
令和4年度54.6%
令和3年度60.6%

参考:一般財団法人全国建設研修センター

一次検定はマークシート方式で得点しやすい一方、出題範囲が膨大で、苦手分野を残したままでは合格が難しいのが特徴です。

過去問を中心に反復練習し、得点源となる「施工管理法」や「法規」で安定して正答できるようにしておくことが重要です。

二次検定の合格率

二次検定は、記述式中心のため一次よりも難易度が高く、合格率は 30〜40%前後にとどまっています。

直近5年の合格率は以下のとおりです。

年度合格率
令和6年度41.2%
令和5年度33.2%
令和4年度28.7%
令和3年度36.6%
令和2年度31.0%

参考:一般財団法人全国建設研修センター

実際の現場経験をもとに、課題・対応・結果を論理的に説明する力が求められるため、知識だけでなく文章構成力・表現力も問われ、難易度は上がります。

1級土木施工管理技士の試験会場と受験料

1級土木施工管理技士試験は、全国各地で実施される国家試験です。

試験会場は都道府県ごとに設定されます。

また、一次検定・二次検定ではそれぞれ別途受験料が必要となるため、申し込み前に費用を確認しておきましょう。

ここでは、最新の試験会場の概要と受験料の目安について解説します。

試験会場

1級土木施工管理技士の試験会場は、全国の主要都市に設けられる指定会場で実施されます。

受験者は申込時に選んだ試験地に基づいて会場が割り当てられ、具体的な会場名・教室は受検票で通知されます。

受検票に記載の会場以外では受験できません。

試験地は以下のとおりです。

試験区分試験地
一次検定札幌、釧路、青森、仙台、東京、新潟、名古屋、大阪、岡山、広島、高松、福岡、鹿児島、那覇の14地区
二次検定札幌、釧路、青森、仙台、東京、新潟、名古屋、大阪、岡山、広島、高松、福岡、那覇の13地区

年度により一部の設置・割当は変更されるため、最新の実施要領と受検票の記載を必ず確認してください。 

受験料

1級土木施工管理技士の受験料は、一次検定・二次検定ともに 12,000円(非課税)です。

受験手数料は非課税のため、インボイス対応取引ではありません。

まとめ

1級土木施工管理技士は、土木工事の現場を統括できる国家資格であり、キャリアアップ・昇進・転職の大きな武器となります。

試験は、一次検定と二次検定の2段階で実施されます。

試験のポイントを改めて整理すると以下の通りです。

• 受験資格:学歴に関係なく、一次検定は19歳以上で受験可能。二次検定は実務経験が必要。

• 試験内容:一次は知識理解・応用力、二次は実務経験をもとにした記述力が求められる。

• 合格率:一次は40〜60%前後、二次は30〜40%前後と難易度は高め。

• 受験料:一次・二次それぞれ12,000円(非課税)。

• 会場:全国主要都市で実施。受検票で指定された会場で受験。

出題傾向を押さえ、過去問演習と施工経験記述の練習を早めに始めることが合格への近道です。

資格取得後は、監理技術者としての活躍や昇給・資格手当など、大きなメリットが期待できます。

しかし、独学では範囲が広く、出題傾向の変化に対応するのが難しいと感じる方も多いでしょう。

通信講座なら忙しい社会人でもスキマ時間に学習を進められるのが魅力です。

短期間で合格を目指すなら、ぜひ一度アガルートの通信講座をチェックしてみてください。

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