電気工事施工管理技士の資格取得を目指す際、1級と2級のどちらを選ぶべきか迷っている方は多いでしょう。両者には仕事内容や年収、受験資格など多くの違いがあります。本記事では、1級と2級の違いを詳しく解説し、キャリアプランに応じた資格選択のポイントをご紹介します。

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電気工事施工管理技士の1級と2級の違いは?

電気工事施工管理技士の1級と2級は、同じ国家資格でありながら担当できる工事の規模や責任範囲が大きく異なります。ここでは、仕事内容・受験資格・難易度・年収の4つの観点から、両者の違いを詳しく見ていきましょう。

仕事内容・役割の違い

1級と2級の最も大きな違いは、監理技術者として担当できる工事の規模にあります。

項目1級電気工事施工管理技士2級電気工事施工管理技士
担当できる工事規模制限なし(大規模工事も可能)中小規模の工事のみ
請負金額の上限上限なし4,500万円未満(建築一式は7,000万円未満)
配置できる立場監理技術者・専任技術者主任技術者・専任技術者
対応できる建設業特定建設業・一般建設業一般建設業のみ
代表的な工事例超高層ビル・大型商業施設・プラント設備マンション・一般住宅・小規模店舗
出典:工事現場に配置する技術者とは

1級電気工事施工管理技士の役割は下記のとおりです。

  • 複数の下請け業者を統括する立場
  • プロジェクト全体を俯瞰的に管理
  • 工程管理・品質管理・安全管理・予算管理を総合的に実施
  • 経営事項審査で高評価を獲得し、公共工事受注に貢献
  • 建設業許可の要件として高く評価される

2級電気工事施工管理技士の役割は下記のとおりです。

  • 実務的・現場密着型の管理が中心
  • 中小規模プロジェクトの施工管理を担当
  • 工程管理・品質管理・安全管理を実施
  • 一般建設業の専任技術者として活躍

受験資格の違い

1級と2級の受験資格の違いは、年齢と実務経験の2つがあります。

1級電気工事施工管理技士の受験資格

まず、1級電気工事施工管理技士の第一次検定は試験実施年度に満19歳以上となる者であれば受験できます。

また第二次検定の受験資格は下記のとおりです。

区分必要実務経験 (※1)
【区分1】1級第一次検定合格者
1-11級電気工事第一次検定合格後、実務経験5年以上
1-21級電気工事第一次検定合格後、特定実務経験 (※2) 1年以上を含む実務経験3年以上
1-31級電気工事第一次検定合格後、監理技術者補佐 (※3) としての実務経験1年以上
【区分2】1級第一次検定、および2級第二次検定合格者 (※4)
2-12級電気工事第二次検定合格後 (※4)、実務経験5年以上
2-22級電気工事第二次検定合格後 (※4)、特定実務経験 (※2) 1年以上を含む実務経験3年以上
【区分3】1級第一次検定受検予定、および2級第二次検定合格者 (※4)
3-12級電気工事第二次検定合格後 (※4)、実務経験5年以上
3-22級電気工事第二次検定合格後 (※4)、特定実務経験 (※2) 1年以上を含む実務経験3年以上
【区分4】1級第一次検定、および第一種電気工事士試験合格または免状交付者
4-1第一種電気工事士試験合格または免状交付後、実務経験5年以上
4-2第一種電気工事士試験合格または免状交付後、特定実務経験 (※2) 1年以上を含む実務経験3年以上
【区分5】1級第一次検定受検予定、および第一種電気工事士試験合格または免状交付者
5-1第一種電気工事士試験合格または免状交付後、実務経験5年以上
5-2第一種電気工事士試験合格または免状交付後、特定実務経験 (※2) 1年以上を含む実務経験3年以上
※1 新旧の受験資格で実務経験の考え方自体が異なります。必ず受検の手引をご確認ください。
※2 建設業法の適用を受ける請負金額4,500万円(建築一式工事については7,000万円)以上の建設工事であって、監理技術者・主任技術者(いずれも実務経験対象となる建設工事の種類に対応した監理技術者資格者証を有する者に限る)の指導の下、または自ら監理技術者若しくは主任技術者として行った施工管理の実務経験を指します。
※3 1級電気工事施工管理技士補の資格を有し、かつ当該工事における主任技術者要件を充足する者が、監理技術者の専任が必要となる工事において、監理技術者の職務を専任として補佐した経験をいいます。単なる監理技術者の補助経験は対象になりません。
※4 旧2級施工管理技術検定実地試験合格者を含みます。
出典:1級 電気工事施工管理技術検定のご案内

2級電気工事施工管理技士の受験資格

2級電気工事施工管理技士の第一次検定は試験実施年度に満17歳以上となる者であれば受験できます。

また第二次検定の受験資格は下記です。

区分必要実務経験 (※1)
12級電気工事施工管理技術検定 第一次検定合格後、実務経験3年以上
21級電気工事施工管理技術検定 第一次検定合格後、実務経験1年以上
3電気工事士試験または電気主任技術者試験の合格後または免状交付後、実務経験1年以上
※別途、2級 または 1級電気工事施工管理技術検定 第一次検定 の合格が必要
※1 新旧の受検資格で実務経験の考え方が異なります。必ず受検の手引をご確認ください。
出典:2級 電気工事施工管理技術検定のご案内

難易度・合格率の違い

1級の最終的な合格率は約30%、2級の最終的な合格率は約35%となっておりどちらも難易度は大きな差がありません。

試験区分2級1級
第一次検定約40〜60%約40〜50%
第二次検定約40〜65%約60〜70%
最終的な合格率約35%約30%
出典:過去の受検状況・検定問題・合格基準

ちなみに1級・2級それぞれに合格するために必要な勉強時間の目安は下記となっており、1級は2級の倍ほどの勉強時間が必要です。

資格勉強時間の目安
2級200〜300時間
1級400〜600時間

年収の違い

1級と2級では年収に150~250万円ほどの差があり、資格手当(月額)にも5,000~30,000円ほどの差がありました。

項目2級1級
平均年収400〜550万円550〜800万円
年収差150〜250万円高い
資格手当(月額)5,000〜20,000円10,000〜50,000円
40代の平均年収500万円前後650万円前後
50代の平均年収550万円前後750万円前後
出典:電気工事施工管理技士の仕事の年収・時給・給料(求人統計データ)

1級取得者は大手ゼネコンや設備工事会社に就職できる可能性が高く、年収もその分だけ高くなっています。

電気工事施工管理技士の1級と2級はどちらを取得すべき?

結論、実務経験が浅い場合は2級・ある程度積んでいる場合は1級を取得することをおすすめします。

2級から取得するのがおすすめな方

実務経験が浅く1級の受験資格を満たしていない等、下記に該当する方は2級から取得することをおすすめします。

  • 実務経験が浅く、1級の受験資格をまだ満たしていない方
  • 電気工事施工管理の基礎から体系的に学びたい方
  • 早期に資格を取得してキャリアをスタートさせたい方
  • 中小規模の工事で主任技術者として活躍したい方

2級の取得から始めるメリットとしては下記が挙げられます。

  • 17歳以上なら第一次検定を受験可能 → 早い段階でキャリア形成を開始
  • 実務経験の短縮制度を活用 → 効率的に1級へステップアップ
  • 基礎知識を体系的に習得 → 1級の学習がスムーズになる
  • 若いうちに資格取得 → 長期的なキャリア形成に有利

1級を目指すのがおすすめな方

すでに十分な実務経験があり1級の受験資格を満たしている等、下記に該当する方は1級を取得することをおすすめします。

  • すでに十分な実務経験があり、1級の受験資格を満たしている方
  • 大規模工事の監理技術者として活躍したい方
  • できるだけ早く高年収を実現したい方
  • 将来的に独立や管理職を目指している方

いきなり1級を目指すメリットは下記が挙げられます。

  • 2級取得の時間とコストを省略 → 最短ルートでキャリアアップ
  • 転職市場での高評価 → 好条件での転職が期待できる
  • 独立開業の道が開ける → 建設業許可の要件を満たしやすい
  • 30代後半以降に特におすすめ → 残りの職業人生で資格のメリットを最大化

まとめ

電気工事施工管理技士の1級と2級には、仕事内容・受験資格・難易度・年収の面で明確な違いがあります。

主要な違いの総まとめ

比較項目1級2級
工事規模制限なし中小規模のみ
年収550〜800万円400〜550万円
受験資格長い実務経験が必要(3〜15年)比較的緩やか(1〜8年)
合格率30%前後30〜40%
試験難易度高度基礎的
キャリア監理技術者・管理職主任技術者

電気工事施工管理技士の資格は、建設業界でのキャリアアップに欠かせません。自分の状況に合わせて適切な資格取得計画を立て、着実にステップアップしていきましょう。

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