総合型選抜(旧AO入試)は帰国子女に有利?帰国子女入試との違いも解説
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総合型選抜(旧AO入試)は、書類や面接を通して受験生の意欲や適性を多面的に評価する入試方式です。
学力試験の点数だけでは測れない強みを評価対象にできるため、海外経験や語学力を持つ帰国子女にとって挑戦しやすい選択肢といえます。
ただし、帰国子女が利用できる入試には帰国生入試もあり、両者の違いはわかりにくいものです。
本記事では、帰国子女が総合型選抜で評価されやすい理由、帰国生入試との違い、出願できる大学の例を解説します。
目次
帰国子女は総合型選抜(旧AO入試)で有利になるのか

帰国子女が総合型選抜で力を発揮しやすいのは、海外で培った経験や語学力が評価につながるからです。
一般選抜のように学力試験の点数だけで合否が決まるわけではなく、これまでの活動や将来への意欲も評価の対象になります。
海外生活ならではの強みを、どのように入試で活かせるのか気になる方も多いはずです。
ここでは、帰国子女が総合型選抜で評価されやすい主な理由を、3つの観点から紹介します。
異文化での経験が探究テーマの素材になるから
異文化のなかで得た体験は、総合型選抜で問われる志望理由書や面接の内容を考えるうえで、貴重な素材になります。
海外での生活では、言語の壁や文化の違いに直面したり、現地校での課外活動やボランティアに取り組んだりする機会が多くあります。
たとえば、現地校の多文化クラスで学習支援の必要性を感じた経験から教育格差というテーマに関心を持つようになるなど、海外での体験を学びたい分野へと自然に結びつけられる点が強みです。
日本で過ごしてきた受験生にはない視点や問題意識は、評価者に強い印象を与えやすいといえるでしょう。
自分が何を感じ、何を学びたいと考えたのかを掘り下げることで、説得力のある志望理由につながります。
英語の資格やスコアが強みになるから
多くの大学の総合型選抜や帰国生向け入試では、TOEFL iBTやIELTS、英検といった英語外部試験のスコアが出願資格や評価材料として使われています。
海外で自然に身につけた英語力を、そのまま出願の強みとして示せる点は、帰国子女にとって大きな利点です。
日本国内で学んできた受験生の多くは、英語の資格取得のために改めて時間をかけて対策する必要があります。
一方、帰国子女は日常生活で培った語学力を活かせるため、準備の負担を抑えやすくなります。
ただし、求められるスコアの基準は大学や学部、年度によって異なる点には注意が必要です。
出願前には、志望する大学の最新の入試要項で必ず確認してください。
学力試験一本ではなく総合的に評価されるから
総合型選抜は、提出書類や面接、小論文、活動実績などを組み合わせて、受験生を多面的に評価する方式です。
一般選抜では、大学入学共通テストや個別の学力検査の点数が合否を大きく決めます。
学力試験の一発勝負ではないため、これまで積み重ねてきた経験や取り組みを丁寧に伝えられます。
帰国子女の場合、日本のカリキュラムでの教科学習に空白があることも少なくありません。
それでも、海外経験や語学力という強みを評価の対象にできるため、学力試験中心の入試より力を発揮しやすい場面があります。
点数だけでは見えない自分の魅力を伝えたい受験生にとって、総合型選抜は検討する価値のある選択肢といえます。
帰国子女入試と総合型選抜(旧AO入試)の違い
帰国子女が大学受験を考えるとき、よく似た制度として迷いやすいのが帰国生入試と総合型選抜です。
どちらも一般選抜とは異なる方法で受験生を評価しますが、出願の条件や問われる力は同じではありません。
さらに、呼び方や位置づけは大学によってさまざまで、総合型選抜の中に帰国生向けの区分を置く大学もあります。
ここでは、両者の違いを出願条件、評価される力、試験内容という3つの観点から整理します。
出願できる条件
帰国生入試では、保護者の海外勤務に同行した海外在住歴や、外国の学校に2年以上継続して在籍した経験などを、出願資格に求める大学が多く見られます。
つまり、一定期間を海外で過ごしたという事実そのものが、出願の前提となる仕組みです。
一方、総合型選抜は海外在住歴を必須としない方式もあり、英語資格や探究活動の実績などで出願できる場合があります。
そのため、海外で過ごした期間が帰国枠の条件に届かないときでも、総合型選抜なら出願できるケースは珍しくありません。
自分の経歴がどちらの条件に当てはまるのかを早めに確認することで、出願できる入試の幅が広がります。
評価される力
帰国生入試では、海外での経験や語学力、現地校での成績といった、これまでの実績が重視される傾向があります。
言いかえれば、海外で何を積み上げてきたかが評価の中心となる入試です。
これに対して総合型選抜では、なぜその大学で学びたいのかという志望動機や、主体的に物事へ取り組む姿勢、探究への意欲がより前面に出ます。
同じ帰国子女でも、海外経験を出願資格として使うのか、経験を学びたいテーマへの動機として語るのかで、向いている入試が変わる点には注意が必要でしょう。
自分の強みをどう見せたいのかを考えると、選ぶべき入試の方向性が見えてきます。
試験内容
帰国生入試では、小論文や英語の筆記試験、面接が課されるケースが多くあります。
これは、海外で培った学力や語学力を、試験を通して直接確かめようとする狙いがあるためです。
一方で総合型選抜は、志望理由書などの提出書類や面接、プレゼンテーションが中心になりやすい傾向です。
試験の形式が違えば、準備すべき対策も自ずと変わってきます。
志望する大学がどちらの方式を採用しているのかを早めに調べ、それぞれの試験内容に合わせて準備を進めてください。
募集する区分や試験科目は年度によって変わることもあるため、最新の入試要項で確認しておくと安心です。
帰国子女が総合型選抜(旧AO入試)で目指せる大学
帰国子女が海外経験や語学力を活かして出願できる総合型選抜は、さまざまな大学で実施されています。
ここでは、帰国子女が利用しやすい入試を設けている大学を3校取り上げます。
各校とも入試の名称や対象、特徴には違いがあるため、自分の経歴や学びたい内容に合うかどうかを確認することが大切です。
なお、出願資格や日程は学部や年度によって変わるため、必ず各大学公式の入試ページで最新情報を確認してください。
国際基督教大学
国際基督教大学(ICU)は、教養学部1学部のみで構成されるリベラルアーツ大学です。
外国教育制度利用を実施しており、外国の教育制度で中学・高等学校を通じて2年以上継続して教育を受けた人を対象としています。
選考は出願書類による第一次選考と、日本語で行うオンライン面接の第二次選考が中心で、教科の学力試験は課されません。
書類と面接を通して、海外経験を学びに活かす意欲や、論理的な分析力が評価されます。
出願は例年夏ごろに始まり、他大学より早い時期に動き出すのが特徴です。
英語力はIELTSやTOEFLなどのスコアで確認されるため、早めの準備が安心につながります。
立教大学(自由選抜入試・国際コース選抜入試)
立教大学では、海外での異文化体験や外国語の運用能力を、出願資格として活かせる入試が用意されています。
代表的なのが、全学部で実施する自由選抜入試と、英語で学ぶプログラムを対象とした国際コース選抜入試です。
国際コース選抜入試では、すべての授業を英語で受けるグローバル・リベラルアーツ・プログラム(GLAP)などが対象となり、英検やIELTS、TOEFLといった英語資格のスコアが出願に関わります。
いずれの方式も、書類選考に小論文や面接を組み合わせて受験生を評価する仕組みです。
ただし、学部や方式によって出願資格や併願できる範囲は大きく異なるため、事前の確認が必要です。
帰国生入試の条件に届かない場合でも出願できることがあるので、詳しくは立教大学の帰国生入試ページで確認してください。
関西学院大学(グローバル入学試験)
関西学院大学は、総合型選抜の一つとしてグローバル入学試験を設けています。
この入試では、英語資格や検定試験でCEFR B1相当以上のスコアを持ち、海外留学などの経験がある受験生が出願できる仕組みになっています。
海外で身につけた語学力と、現地での活動経験の両方を活かせる点が魅力です。
選考は提出書類の審査に英語や日本語による筆記試験を組み合わせた一次審査と、学部ごとの面接による二次審査で行われ、国際的な学びへの意欲が評価されます。
関西での進学を希望する帰国子女にとって、検討しやすい選択肢の一つといえるでしょう。
出願要件は学部や年度によって変わるため、最新の内容は関西学院大学のグローバル入学試験ページで確認してください。
まとめ
帰国子女にとって総合型選抜は、海外経験や語学力という強みをそのまま評価につなげられる入試です。
学力試験中心の一般選抜とは異なり、志望理由や活動実績を含めて多面的に見てもらえます。
帰国生入試とは出願条件や試験内容が違うため、自分の経歴や見せたい強みに合うほうを選ぶことが大切です。
まずは志望する大学の入試ページで最新の要項を確認し、自分に合った方式で挑戦してみてください。
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