本コラムでは,司法試験の直前期の論文式試験の勉強法について解説しています。

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ポイント1 模擬試験の復習

試験勉強は,最後の最後まで,弱点の類型化とその確認が重要となりますので,以下のように整理して自分の弱点を把握し,それを克服していってください。

論点の発見

1  問題で問われている知識を知らなかった場合

(1) 予備校の基礎講座レベルの基本知識その知識を理解・暗記するのみです。

(2) 予備校の基礎講座を超えるレベルの応用知識

◆汎用性のある知識(最新の最高裁判例が問題の素材の場合など)模擬試験をきっかけに理解・暗記してください。

もちろん,試験本番で使えない知識では仕方がありませんので,解答例などから答案で表現できる形でストックしておいてください。

◆汎用性の無い知識(下級審判例等が問題の素材の場合)現場思考型問題です。

3 現場思考型問題が解けなかった場合の対策を参照してください。(なお,この対策は2 問題で聞かれている知識は知っているが,問題文から思いつくことができなかった場合の応用・発展系です。)

2  問題で問われている知識は知っているが,問題文から思いつくことができなかった場合

以下の問題処理のパターンをもう一度確認しておいてください。

(1)王道的な処理パターン

ex.民法→請求権パターン

①請求権,法的根拠,要件,効果の順に検討
※場合によっては請求権間,法的根拠間の適用関係も問題となります。

②契約関係がある場合
契約各論,契約総論,債権総論,総則(意思表示),総則(一般規定)の順に検討

③契約関係がない場合
物権,事務管理,不当利得,不法行為,債権者取消権,債権者代位権を検討

(2)論点リストからの検索

出題者が論点を書いて欲しい場合には,それに気づくように問題文にヒントとなるフレーズを潜ませています。

そのため,論証集の読み込みの際に,頭の中に論点リストを作成しておいてそこから検索をかけるというアプローチが有効です。

このようなアプローチが確立されていたのか,確認してみてください。

3  現場思考型問題が解けなかった場合

問題文のヒントを参考に,下記(1),(2)を実践してください。

(1)王道的な処理パターンの順で検討し,引っかかったところが論点です。

以下の処理は,(2)のパターンと同様です。

(2)自分の知っている論点に似ているものはないかを検索

似ている知識や論点を見つけたら,今度はその論点とどこが違うのかを検討し,次にその違いが結論に影響を及ぼすのかを検討します。

あてはめ

事実の摘示→評価→結論の順に検討できているかしっかりあてはめをすべき論点とそうではない論点の区別ができていたか確認(下記の時間管理も参照)してみてください。

時間管理

1  書くべきでない論点を書いたため時間切れになってしまった場合

ポイント1 模擬試験の復習 2,3の対策と同様です。

2  答案構成に時間を使いすぎた場合

適正な答案構成の時間を科目,問題ごとに再度整理しましょう。

例えば,8頁答案を書く場合,1頁10分強で書くとして,約30分しか答案構成の時間が取れません。

答案構成に,実際には40分かかってしまった場合どの部分の論述量を減らすのか,45分・50分使ってしまった場合はどうかを予め決めておく必要があります。

また,最大何分まで答案構成に時間をかけるのかも予め決めておいてください。

文章表現

自分が書けたと思っていた部分に意外と点数がついていない場合,判例の判断基準など,覚えるべきキーワードを正確に再現することができなかったのか,暗記の正確性ではなく理解の正確性に問題があったのかによって対策が異なります。

前者であれば,暗記の正確性を上げれば足りますが,後者であればテキストや講義などに戻り,理解を確認しなければなりません。

ポイント2 未知の問題の処理

直前期はいかに試験本番をシミュレートすることができるかどうかが重要となりますので,未知の問題の処理は継続して行うことをオススメします。

既知の問題は処理をした記憶が残っているので,どうしてもその記憶に頼って論点の抽出,事実のピックアップを行ってしまいがちです。

しかし,本番では間違いなく見たことも聞いたこともないような問題が少なからず出題されますので,それに対応する免疫を養っておく(維持しておく)必要があります。

受験生の中には,この時期に未知の問題を解くことによって,消化不良になることを恐れ,手を出さないという人もいますが,学説の対立などすべてを理解し,完全解を目指す必要はなく,大きな論点の落ちがないか,論証は吐き出せそうか,事実の拾い漏れはないか,など最低限のチェック項目だけを確認すれば良いのです。

その限度で未知の問題を利用するのであれば,過度の負担となることはありません。

なお,問題演習をこなす際は,答案を実際に書く必要はなく,答案構成レベルで十分でしょう。

答案を書く感覚を忘れたくない場合には,司法試験型の問題についてのみ何通か定期的に答案を書けば足ります。

また,答案構成時間は短めに抑えましょう。

試験本番は過酷な環境で問題を解かなければならないので,本番のシミュレーションとしては,時間制限をより厳しいものとしておいた方がよいからです。

旧司法試験型であれば1問15分程度,予備試験型であれば,1問20分程度,司法試験型であれば1問30分程度が1つの目安です。

※関連コラム:司法試験・予備試験の論文式試験の勉強法(総論)

ポイント3 基本知識の確認

司法試験で問われる超応用問題は,誰も時間内に処理できません。気づくことすら不可能である場合がほとんどです。

司法試験で合否を分けるのは,もっと前の段階です。

誰もが書ける条文,論点,誰もが拾う事実,この辺りを押さえていれば,少なくとも不合格ということはありえません。

逆に,これらを全て網羅できていれば,上位合格の可能性すらあります。

ということで,最後まで基礎基本を重視しましょう。

ただし,試験本番では,時間との戦いになることは必至です。

特に,極度の緊張感の中で受験することになるので,当たり前に思い出せるはずの基本知識が,なぜかスッと出てこないなどという事態も往々にしてあります。

そこで,事前準備として,反射的に(そして正確に)吐き出せるように知識をブラッシュアップしておきましょう。

ポイント4 過去問の使い方・再現答案の分析

過去問の使い方

よく直前期に行われているのが,もう一度過去問を書いてみるという勉強法ですが,直前期の勉強法としては推奨できない部分があります。

この時期になると,過去問は少なくとも一度どこかで目にしているはずで,解答を書く際の思考は,より出題趣旨や採点実感に近いもの,完全解に近いものを目指すという流れになるはずです。

これは,明らかに試験当日の思考の流れとは異なるものです。

試験当日は,「多くの受験生」が書くであろう条文,論点,事実に目がいくもので,完全解などを追求することは不可能です。

直前期は,試験当日にピークを持ってくるために,それと同一ベクトルの勉強が望ましいといえるでしょう。

その点で,上記のような過去問の使い方はあまり好ましくありません。

過去問は,以下の再現答案の分析とセットで行うと良いでしょう。

再現答案の分析

直前期は合格答案のイメージを脳裏に焼き付けておくべく,出題趣旨や採点実感と照らし合わせて合格者が何を書き,逆に何を書かなかった(書けなかった)のか分析しておいてください。分析が済んでいる人はそれを確認しましょう。

分析といってもそこまで詳細なものではなく,ざっくりとしたもので良いでしょう。

当日に書くか書かないかを判断する指針になるようなイメージが必要なので,詳細すぎるものは逆効果になってしまうおそれがあります。

なお,できれば,再現答案は,上位合格者のものだけでなく,中位者・下位者・不合格者の答案と複数のランクのものを見ておくことをオススメします。

上位合格者の答案は評価される答案のイメージを掴むのには良いかもしれませんが,レベルが高くなりすぎ,試験現場で迷った際に,書くか書かないかの判断の指針にはなりにくい面があります。

中位者以下の再現答案が何を書いており,逆に何を書かなかったのか(書けなかった)を分析しておくことで,判断の指針を得ることができます。

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模擬試験を受けて,試験本番をシミュレートする

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多くの受験生が苦手とする伝聞法則について,その解法を習得する

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汎用性のある応用知識を身に着け,論点を落とさない

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この記事の著者 工藤 北斗 講師

工藤 北斗 講師

平成21年度(新)司法試験を上位で合格した後,大手資格予備校の司法試験講師として入門講座から中上級者向け対策講座までを幅広く担当する。
本試験の緻密な分析,高度な学問的知識,受験生の理解を容易にする講義力により,多くの受験生の支持を集める。

中でも,総合講義100・重要問題習得講座は,学習経験者から絶大なる人気を誇る。また,複数年度で最年少合格者を輩出するなど短期合格者を次々と世に送り出している。

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ブログ:「工藤北斗の業務日誌」
Twitter:@kudou_hokuto

 

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