HOME > 司法試験・予備試験 > 司法試験コラム > 司法試験とは

司法試験とは

司法試験とは

 司法試験とは,毎年5月に行われる法曹三者(裁判官,検察官,弁護士)になろうとする者に必要な学識及びその応用能力を有するかどうかを判定する試験です。法科大学院の修了者及び司法試験予備試験(予備試験)の合格者を対象に行われます。

①裁判官:裁判官は,国民の権利を守るために,憲法や法律に基づいて公正な裁判を行うことを仕事とします。
②検察官:検察官は,犯罪を捜査し,その犯人に対し裁判を起こすことを仕事とします。
③弁護士:弁護士は,「事件」や「紛争」について,法律の専門家として,適切な予防方法や対処方法,解決策をアドバイスすることを仕事とします。

司法試験において課せられる試験形式と科目

 司法試験には,短答式試験と論文式試験があります。短答式試験と論文式試験は同時期に行われ,受験者全員が両方の試験を受けることになります。

◇短答式試験(5月):憲法・民法・刑法
◇論文式試験(5月):憲法・行政法・民法・商法・民事訴訟法・刑法・刑事訴訟法・選択科目【倒産法・租税法・経済法・知的財産法・労働法・環境法・国際関係法(公法系)・国際関係法(私法系)から1科目】

 司法試験の合格率(対実受験者)は,20%台前半で推移していますです。かつての司法試験は合格率数%の超難関試験だったのですが,司法制度改革によって現在の司法試験制度に切り替わって以降は合格率が高くなり,難易度が低下しています。なお,その内訳は,短答式試験で65%程度,論文式試験で35%程度です(短答式試験を合格した方のみ,論文式試験の採点が行われます)。他の国家試験では,合格率が一桁台のものもありますので,司法試験は,比較的合格率が高い試験なのですが,以下のいずれかのルートで受験資格を得る必要があります。

司法試験を受けるためには

予備試験ルート

 司法試験の受験資格を得るための試験です。予備試験を受けるための受験資格や受験回数の制限はなく,誰でも受けることができます。短答式試験,論文式試験,口述試験の3つの試験があり,順番に1つずつ合格していかないと次の試験を受けることができません。そして,口述試験まで合格すると,晴れて司法試験の受験資格を得ることができ,翌年の司法試験を受験することができるようになります。

◇短答式試験(5月):憲法・行政法・民法・商法・民事訴訟法・刑法・刑事訴訟法・一般教養科目
◇論文式試験(7月):憲法・行政法・民法・商法・民事訴訟法・刑法・刑事訴訟法・一般教養科目・法律実務基礎科目(民事実務,刑事実務,法曹倫理)
◇口述試験(10月):法律実務基礎科目(民事実務,刑事実務,法曹倫理)

 予備試験の合格率(対実受験者)は,4%弱で,かなり難易度の高い試験となっています。その内訳は,短答式試験で20%強,論文式試験で20%弱,口述試験で95%程度です。
 なお,予備試験合格者の司法試験合格率は例年60%から70%となっており,これは,どの法科大学院の合格率よりも高い合格率です。

法科大学院ルート

 法科大学院へ入学し,卒業すれば,司法試験の受験資格を得ることができます。法科大学院には,2年間で卒業することができる既修者コースと3年間で卒業することができる未修者コースがあります。いずれのコースであっても,一部の例外を除き,大学を卒業したことが受験資格となります。
 難易度や合格率については,それぞれの法科大学院ごとに異なるため,一概には言えないのですが,受験者数が年々減少し,多くの法科大学院で定員割れを起こしていることによって,易化傾向が続いています。

◇既修者コース
 既に一定の法律の知識がある方のためのコースです。まず,毎年5月末から6月中旬に実施される適性試験という全国共通の試験を受け,その後,主に8月中旬から11月中旬までの間に実施される各法科大学院が実施する試験を受けます。
 適性試験では法律の知識は問われず,論理的判断力や長文読解力を測る問題が出題されます。一方,各法科大学院が実施する試験では,それぞれの大学院によって試験科目は異なるのですが,法律の問題が論文式試験の形式で出題されます。
 既修者コース卒業生全体の司法試験合格率は30%前後と全体平均よりは高いものの,予備試験合格者に比して2倍以上の差を付けられている状況です。
◇未修者コース
 法律を学んだことがない方のためのコースです。まず,適性試験を受験し,次に,各法科大学院が実施する試験を受けることは,既修者コースと同じです。各法科大学院が実施する試験は,法律科目ではなく,小論文や面接などになります。
 未修者コース卒業生全体の司法試験合格率は10%程度となっており,未修者コースで司法試験の受験資格を得たとしても,合格することは非常に難しい状況です。