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社労士試験の択一式・選択式対策について|社労士コラム

択一式とは

「択一式」とは,社労士試験の出題形式の1つで,1問あたり,5つある選択肢から「正しいもの」や「誤っているもの」を1つ解答することを基本とする出題形式です(最近では,正しい組み合わせの肢を選ぶ「組み合わせ問題」,正しい肢または誤った肢の数を答える「個数問題」も出現しています)。

2016(平成28)年度は,「択一式」は,13:20~16:50の210分で行われました。計7科目出題され,1問につき1点,合計70問(70点満点)で行われました。

択一式の場合,合格基準(基準点)は,原則として「総得点70点満点中45点前後正解,各科目10点中4点正解」です。特に注意したいのが「各科目10点中4点正解」の箇所で,1科目でもこれを下回る結果となったら,その時点で不合格(いわゆる「基準点割れ」です)となってしまいます。

ただし,「補正」(いわゆる救済措置)として,この基準が一部の科目で変更されることがあります。もっとも,「選択式」と異なり,ほとんどの年で「補正」が行われることはありませんので,この点はあまり期待しないほうがいいです。

近年の合格基準の推移(択一式)

次に,近年の選択式の試験結果を見てみましょう。

 

年度 合格基準 補正
点数 科目
平成18年度 総得点 41点以上
各科目 4点以上
3点 労基労衛,労一社一
平成19年度 総得点 44点以上
各科目 4点以上
平成20年度 総得点 48点以上
各科目 4点以上
平成21年度 総得点 44点以上
各科目 4点以上
平成22年度 総得点 48点以上
各科目 4点以上
平成23年度 総得点 46点以上
各科目 4点以上
平成24年度 総得点 46点以上
各科目 4点以上
平成25年度 総得点 46点以上
各科目 4点以上
平成26年度 総得点 45点以上
各科目 4点以上
3点 労一社一
平成27年度 総得点 45点以上
各科目 4点以上
平成28年度 総得点 42点以上
各科目 4点以上
3点 労一社一,厚年,国年

合格基準(基準点)は,原則として「総得点70点満点中45点前後正解,各科目10点中4点正解」です。「補正」はほとんど行われていないことから,この基準が社労士試験の「択一式」対策を考えるうえでの軸になります。

また「各科目10点中4点正解」という基準があることから,いわゆる苦手科目を作ることができない点は,選択式と同様です。

択一式の勉強法

⑴ 勉強の方針

ここまでの話を踏まえて,最後に「『択一式』の勉強法」を考えてみましょう。

まず「択一式」には,「合格基準」が設定されていました。基準のなかには「各科目10点中4点正解」とあります。したがって,すべての科目について,しっかりと勉強する必要があります。「特定の科目が極端に苦手である」という状態にしてはなりません。

「択一式」は,13:20~16:50の210分(3時間30分)のなかで,全7科目の問題を一気に解いていきます。1問3分程度で解かなければならず,「選択式」とは違い,時間不足になりやすいです。また問題文が長文化傾向にあり,また,個数問題のように時間がかかる問題形式もありますから,近年はより解答時間がシビアになってきました。

「短い時間のなかで,素早く正誤を判断していく」には,知識の深い理解やより正確な記憶が求められてきます。問題文の各選択肢を見た段階で,「あれ?どうだったかな……」と考え込むほどの時間はありませんので,極端な話,選択肢を見た瞬間に「○(マル)!」とか「×(バツ)!」というようにパッと素早く判断できるようにしたいところです。

⑵ 択一式ならではの勉強

「択一式」の場合,「選択式」と異なり,過去の本試験で出題されたことのある知識が,形を変えて再度出題されることがあります。法改正があったら,改正の内容を反映させて,改めて出題されます。

そのため,「択一式」の場合,いわゆる過去問学習が大変効果的です。テキストや講義等いわゆるインプットを行っている段階でも,積極的に「択一式」の問題に接するようにしましょう。「択一式」に積極的に接することにより,テキストや講義で学習したものが,本試験ではどのような形となって出題されるのかが具体的に把握することができます。その結果,覚えるべき知識のポイント(重要箇所)を把握することができ,効率的な記憶ができるようになります。

例えば,「この科目では数値が問われますので,数値を覚えてください」と講義で言われたとしたら,一般的な受験生であれば,ちょっとイヤな気持ちになると思います。

しかし,「実際はどのくらい出ているのか?」ということで過去問集を開いてみて,何度も何度も繰り返して出題されていることがわかると,どうでしょう。「これだけ出ているのだから,覚えてしまえば,これだけの問題が解けるのか!」となりますよね。また,何度も出題されているということは,自分が受験する年にも出題される可能性が高いといえます。つまり,ここで覚えてしまえば,合格がグッと近づくと言えます。覚えるうえでの強烈な動機になっていますね。

このように,インプットの段階で過去問学習を積極的に取り入れることは,知識の理解や記憶の助けになりますし,勉強の意欲をグッと高めてくれます。試験勉強の場合とかく「覚える」ことを避けがちですが,社労士試験の場合,「覚える」ことを真正面から受け止めた方から合格しますので,積極的に取り組みましょう!

⑶ まとめ

① 知識の深い理解や正確な記憶を心がけること

② 過去問学習を早い段階で取り入れて,出題傾向に沿った勉強を心がけること

選択式とは

「選択式」とは,社労士試験の出題形式の1つで,1問あたり,5つの空欄について20個の選択肢の語句・数値から解答する出題形式です(空欄補充問題です)。

2016(平成28)年度は,「選択式」は,10:30~11:50の80分で行われました。計8科目出題され,空欄1つにつき1点,合計8問(40点満点)で行われました。

選択式の場合,合格基準(基準点)は,原則として「総得点40点満点中28点正解,各科目5点中3点正解」です。特に注意したいのが「各科目5点中3点正解」の箇所で,1科目でもこれを下回る結果となったら,その時点で不合格(いわゆる「基準点割れ」です)となってしまいます。

ただし,「補正」(いわゆる救済措置)として,この基準が一部の科目で変更されることがあります。

近年の合格基準の推移(選択式)

次に,近年の選択式の試験結果を見てみましょう。

 

年度 合格基準 補正
点数 科目
平成18年度 総得点 22点以上
各科目 3点以上
2点 労基労衛,労災,雇用,社一,厚年
平成19年度 総得点 28点以上
各科目 3点以上
平成20年度 総得点 25点以上
各科目 3点以上
2点 国年
1点 健保
平成21年度 総得点 25点以上
各科目 3点以上
2点 労基労衛,労災,厚年
平成22年度 総得点 23点以上
各科目 3点以上
2点 健保,厚年,社一
1点 国年
平成23年度 総得点 23点以上
各科目 3点以上
2点 労基労衛,労災,社一,厚年,国年
平成24年度 総得点 26点以上
各科目 3点以上
2点 厚年
平成25年度 総得点 21点以上
各科目 3点以上
2点 労災,雇用,健保
1点 社一
平成26年度 総得点 26点以上
各科目 3点以上
2点 雇用,健保
平成27年度 総得点 21点以上
各科目 3点以上
2点 労一,社一,健保,厚年
平成28年度 総得点 23点以上
各科目 3点以上
2点 労一,健保

合格基準(基準点)は,原則として「総得点40点満点中28点正解,各科目5点中3点正解」です。

ただし,ほとんどの年で,この基準の「補正」が行われています。「補正」が行われた科目の試験結果に注目すると,その特徴として,「ほとんどの受験生が対応することができない空欄が出題されてしまった」ことが挙げられます。

以上のことから,「選択式」では,あらかじめ合格基準が決まっているものの,ほとんどの受験生が解けないようなものが出てしまったら,それに合わせて救済がされると言えるでしょう。ただし,本試験中に,どの選択式について救済がされるか分からないところが怖いところです。

選択式の勉強法

⑴ 勉強の方針

ここまでの話を踏まえて,最後に「『選択式』の勉強法」を考えてみましょう。

まず「選択式」には,「合格基準」が設定されていました。基準のなかには「各科目5点中3点正解」とあります。したがって,すべての科目について,しっかりと勉強する必要があります。「特定の科目が極端に苦手である」という状態にしてはなりません。

しかし,ほとんどの年で,「選択式」は「補正」(救済措置)が行われています。したがって,「ほとんどの受験生が知らないような難問・奇問はできるようになる必要がない」ことになります。同時に「他の受験生が確実に正解するであろう問題を確実に正解できるようにする」必要があるとも言えます。いわゆる基礎・基本的な内容を,しっかりと勉強するようにしましょう。

⑵ 選択式ならではの勉強

「選択式」は,空欄補充問題です。社労士を始めとする法律家たちが日頃接するような専門的な文章が題材となっています。そのため,そのような文章を読めるよう,日頃から練習しておく必要があります。

まずは,「択一式」の勉強から始めましょう。「選択式」と「択一式」は同じ題材から作問されるものですし,選択肢の1つ1つを読むことを通じて,文章を読む訓練になります。

また,テキストの解説文をしっかりと読むことを心がけましょう。「選択式」は,文章の主旨や文脈が空欄を補充する語句を選ぶにあたってのヒントとなることがあります。このヒントを見つける訓練は,択一式を勉強しているだけでは身につけることができず,知識を解説した文章を通じて内容を理解しておく必要があります。

⑶ まとめ

① 基礎・基本的な内容をしっかりと勉強すること

② まずは,テキスト・「択一式」の勉強から始めて,知識の理解・記憶を進めること,専門的な文章を読み慣れておくこと

最後に

社労士試験では,「選択式」と「択一式」の2つの出題形式があります。しかし,勉強の中心は,まずは「択一式」です。「択一式」の勉強により,社労士試験の合格に必要となる「基礎体力」を鍛えることとなります。
そして,「選択式」ですが,これは普段の学習の中でテキストをじっくり読んだり,『厚生労働白書』や『労働経済白書』を読んだりして,知識の幅を広げるようにしましょう。
「択一式」の勉強を通じて基礎知識の理解・記憶を確立し,「選択式」の勉強を通じて幅広い発展知識を身につけ,みごと社労士試験の合格を勝ち取りましょう!

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